何も期待しなければ、失うものはない

何も期待しなければ、期待という重みのない自由な世界へと自分を開くことができます。全く期待せずに生きることはできるでしょうか?願ったことが起こらなかった時、落ち込まずにいられるでしょうか?何も期待しなければ、失うものは何もないのです。
何も期待しなければ、失うものはない
Francisco Javier Molas López

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Francisco Javier Molas López.

最後の更新: 21 12月, 2022

一般的に、物事が自分の思い通りにいくことを人は望みます。つまり、物事がどうあるべきか、人が自分の周りでどう振舞うべきか期待を積み上げているのです。しかし、すべてを期待すると、すべてを失い、それはフラストレーションとなり、がっかりしてしまうことにもなります。

例えば、何か嫌なことがあった時人にこうしてほしいと思うことがあるでしょう。また、山にハイキングに出かける予定があると、雨が降らないことを願うでしょう。正直、人にがっかりさせられたこと、失望したことが何度とありませんか?

このようなことで傷つかないためにはどうしたら良いのでしょうか?その答えは、何も期待しないことです。そうすれば、失うものは何もありません。

初めは、ネガティブに感じるかもしれません。しかし、期待をもたないことは、幸せへの強力なツールにもなります。期待しないことは、ただソファで過ごし、時間が過ぎるのを待つことと同じだという考えの罠に人ははまり勝ちです。実際はこの反対で、より動的で活発なことなのです。

これが本当に意味するのは、誤った信念や希望を積み上げないという精神的力を養うということです。なぜ、これは重要なのでしょうか?何も期待しなければ、失望というリスクがありません。これに関し、より深くみていきましょう。

何も期待しなければ、失うものはない

 

何も期待しなければ、すべてを手に入れることができる

期待をまったくしないという人はいるでしょうか?そんなこと本当にできるのでしょうか?多くの人が、物事は自分の思うようにいくべきだという考えに固執しています。

ここにポイントがあります。人はある考えに固執してしまうということです。こうなると、物事がうまくいかなかったときに、傷つくことが多くなります。では、どうしたらよいのでしょう?

その答えは、自分をある結果から切り離すことです。例えば、誰かがあなたのために何かをしてくれると期待すると、そうならなかった場合、あなたは傷つきます。そうではなく、そうなるかもしれないし、ならないかもしれないという可能性に自分を開いておくと、2つの考えられる結果により、自分を守ることができます。

私達は皆、幸せをつかもうとしていますが、多くの人が誤った道を通っていると仏教では言われます。

ある状況や人に何も期待しないでいると、あなたはすべてを手に入れたことになります。つまり、ありうる結果のすべてに自分を開くのです。

友達があなたの期待にそうと、それは喜びをもたらします。また、期待にそわなかったとしても、あなたはその可能性も考慮しているため、大きな問題にはなりません。誰もが失敗することはあり、あなたもきっと誰かの期待にそえなかったことがあるでしょう。深刻にとらえ過ぎないことも重要です

 

自分を開放する

心のコリの痛みから自分を開放しましょう。人生、運命などと人が言うものは、いつも自分の思い通りにいくとは限りません。

「物事はいつも誤った方向にすすむ」「がっかりさせられてばかりだ」などという人がたくさんいます。考えてみましょう。誰かに何かを期待し、その通りにならなかったことが何度あるでしょう?毎日、自分の思い通りにいかないというグチを毎日聞くことでしょう。

「なるべきようにならなかったすべて」が本当はうまくいっており、そして、自分の願い通りにならなかったということを受け入れるのが最終ゴールです。この2つのギャップが痛みへとつながります。

「この世の中にある苦悩はすべて、自分が幸せになりたいという願いから生じる。この世の中にある幸福はすべて、人に幸せになってほしいという願いから生じる」

-寂天-

何も期待しなければ、失うものはない

人からがっかりさせられることはあるかもしれませんが、あまり痛みを伴うものではありません。実は、ここから何かを学ぶことさえできるのです。自分の願いを人に投影することなく、人を受け入れることを学びます。もし、相手のあなたへの態度が本当につらいものでれば、その人から離れたほうが良いかもしれません。

 

どんなことも起こりうる

「物事は自分の思い通りにいくことよりも、思い通りにいかないことの方が多い」

-ラマ・リンチェン-

この言葉により、身の回りに起こる物事をどれだけコントロールできるかについて考えさせられます。

リンチェンは、どんなことも起こりうる、そして、それをあなたの人生で受け入れることだと言います。どんなことも起こりうるのであれば、自分が期待していない結果になることにも備えた方が良いでしょう。

「私達は、自らの精神的苦悩の犠牲、自らの平静や平穏の敵という皆がおかれる状況を超越しようとする。愛着、憎悪、高慢、貪欲など、これらが自らの不幸や苦悩のすべてを持ち込むような行動をとる原因となる精神状態だ」

-ダライ・ラマ-

何も期待しないと、何が起きても、あなたはそれに開放的であり、すべてを可能にします。自分が思うようにならないかもしれないと分かっていれば、自分へエネルギーを与えると言う意味で、未来への希望や考えを投影することも悪くありません

期待から生じる苦悩をとめるためのカギは、心を休めることです。

「私達人間は、真に休み、リラックスするという知恵を失った。心配しすぎる。体を癒すことがなく、心を癒すこともない」

-ティク・ナット・ハン-


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