憎しみがなければ敵はない

· 2017年11月6日

私たちは、それぞれユニークな性格と人生の見方を持っています。人と関わる際、これらの要素が関係してきます。あるシチュエーションでは、自分の周りの人に自分自身を投影したり、本当は自分の考えや姿勢であるものを他人のせいにします。このように考えてみると、敵がいるということは、客観的に起こる環境よりもわたしたちが脳内でどのように状況に立ち向かうかに関係しているようです。

時に、最悪の攻撃は外の世界からくるのではなく、自分自身の内から発生しています。外からの攻撃をありがたく思うことすらあります。内面的な状況には、怒り、無力、社会的羞恥心などが関係してくるからです。自分自身から生み出されるこれらの感情こそ、わたしたちが弱くて不安定であるように感じさせます。その感情の繁殖をおさえるために、他人を敵とみなします。

 

私たちの感情の安定のためには、このような状況が作り出した怒りをどのようにそらすか理解していることが重要です。どんな状況、環境によって大きな不満が生まれるか理解することが、自分が誰または何に直面してるか特定するために不可欠です。

苦しむ女性

最悪の攻撃は外的な世界からくるものではないということは明らかです。内面的な世界で生み出された攻撃は、ネガティブな自己評価を自分に与えてしまいます。そうすることで、自分自身の人としての基盤を壊してしまいかねません。私たちの感情的なバランスは自尊心に大きく左右されるため、ネガティブな自己評価は最悪の敵になり得ます。

「敵を倒すことに勝利はある。勝利は、自分自身を倒したとき、より大きなものになる。」
-ホセ・デ・サン=マルティン-

自分自身が自分の敵であるとき

イェール大学教授でありアメリカ精神医学会の元代表である、ロバート・スタンバーグ氏は、2つの種類の敵が存在するとしています。外的な敵と、内的な敵です。

内的な敵は、名前からわかるように、わたしたちの考えなどその人自身の内に存在する敵です。ネガティブな考えは、わたしたちをループに誘い込み、怒り、憤怒、憎しみを掻き立てます。様々な苦しい状況を「生み出す」敵として他人を見るようになります。

内的な敵は、ネガティブな考えがわたしたち自身の中で引きおこす不合理から生まれます。感情の健康は、不合理な考えに気を取られないことにかかっています。これらの考えは、以下のようなネガティブな特性を持っています:

  • 不合理です。つまり、客観的な事実や現実に基づいていません。
  • 自動的です。反射のように動作し、私たちが意識的に操作することなく発生します。
  • 大げさで、ドラマチックで、ネガティブです。これらの考えは、かなりの不安を生み出します。いいことは何もありません。
    頭を膝にのせた男性

「自分自身の考えほどあなた傷つける敵はいない。」

 

自分の敵をどうコントロールするか?

ガンディーは、自分自身の敵と消極的に「戦う」方法を見出しました。それは、建設的な無抵抗です。敵に対峙するプロアクティブでポジティブな手法で敵と戦う、アクティブな方法です。個人的な関係の中で、わたしたちが対峙しなければならないたくさんのシチュエーションがあります。対立に関わるシチュエーションを対処するためには、次のことを覚えておくことが大事です:

  • 戦うために戦わない。
  • 自分のエゴをあおるために戦わない。
  • 自分のプライドを押し付けるために戦ってはいけない。
  • 敵を負かしたり罰を与えるために戦わない。
  • 大きな目標のためだけに戦う。
  • 自分の問題を乗り越えるために戦う。

どんなに一生懸命努力しても、対立を生み出すシチュエーションはなくなりません。だから、重要なのは自分に降りかかる影響をコントロールする術を学ぶことです。

「敵は最高の教師といいます。教師とともにいるとき、忍耐力、コントロール、寛容の大事さを学びます。でも、それを実践する機会はありません。自分の敵を見つけたときが、実践をする機会なのです。
-ダライ・ラマ-

頭から木が生えた男性