人間の脳の7つの謎

· 2019年5月2日

人間の脳に関する研究は続いています。しかし、科学では未だに解決することができていない多くの謎がそこにはあります。それでも、これまで明らかにされてきた脳の謎には、とても興味深いものがあります。

人間の脳の比率は人体のたったの2%なのにも関わず、全体の20%の酸素と、体中の20%のエネルギーを消費しています。もし脳に電極を繋ぐことができたのなら、そのエネルギーで照らせるのは60ワットの電球程度です。しかし、全世界の変化はこの不思議な臓器によって成し遂げられてきたのです。

人間の脳が未知の領域であるかぎり、宇宙もまた未知の領域であり続ける。

サンティアゴ・ラモン・イ・カハール

人間のニューロンは、顕微鏡を通すことでのみ観察可能です。脳には1000億以上のニューロンがありますが、そのどれもが増殖する能力を持っていません。しかし、脳があったことにより、人間という種族は今日のような姿になったのです。それでも、そこには謎が残ります。いくつか見て行きましょう。

脳と電球

1.記憶の深い秘密

新しいことを学ぶとき、脳は変化します。しかし科学では、この変化の明確な正体やその的確な結果はまだ明らかになっていません。

人間の脳に関する最も大きな謎の1つは、異なる種類の記憶が活性化される方法です。記憶には、短期記憶と長期記憶があります。さらには人間の脳には、正確な情報を司る宣言的記憶と、水泳といった行動を司る非宣言的記憶が存在しています。

科学者たちは、これらすべての記憶には共通した要素があるのでないかという憶測を立てていますが、未だに分子レベルではそれを発見できてはいません。また彼らは、記憶の修正や消去方法やその理由についても明らかにできていません。

2.感情

感情には多くの謎があります。まず、神経学的見地において、感情を定義する方法はいまだに統一されていません。感情とは大脳の働きであり、それによって私たちは事実や出来事に価値を与えているということは知られています。さらに、感情に基づいて人は行動の計画を立てているということも明らかになっています。しかし、科学会では意見が一致していません。

感情は身体にも関係しています。筋肉の緊張や脈拍、体温に変化を及ぼします。これらの変化はさらに、脳内の神経伝達物質にも影響を及ぼします。しかし、これらのプロセスの詳細はいまだに明らかになっていません。

3.知性の謎

神経学的な知見によると、知性に対する共通の定義もないといいます。確かに、知性の評価方法や測定方法に関する考えは存在しています。しかし、人間の知的能力の定義となる単一の脳構造はありません。

いくつかの研究では、知性と作業記憶の関係性が指摘されています。しかし、どのようなケースにおいても、そのような研究は決定的な結論を出せていません。分かっているのは、人間は異なる脳領域や様々な思考メカニズムを使うことで、知的現象を生み出しているということです。しかしそれでも、知性は人間の脳において、もっとも謎が深いものの1つです。

知性

4.睡眠の仕組み

睡眠を取るという行動は、休息することと常に関連付けられてきました。しかし、過去数十年で、睡眠中でも脳が活動していることが明らかになりました。実際、睡眠中に脳がさらに活発になる瞬間すらあります。

現在のところ、他よりも広く受け入れられている特定の仮説はいくつかありますが、それでも睡眠の仕組みはよく分かっていません。睡眠には再生機能が備わっている可能性はあるものの、それだけが睡眠をとることの理由でないことは明らかです。実際、睡眠が問題解決や知識の定着に役立つという仮説もあります

5.意識

意識とは哲学的、心理的、人類学的な概念ですが、それは神経学的概念でもあります。今日までに、物質的なものとの接触が脳内に小さな変化をもたらすことが分かっています。

しかし、異なるレベルの意識が生み出される方法は、人間の脳における大きな謎の1つでもあります。「高意識」もしくは客観的な観点から普遍的な現実を認識する能力は、脳回路の大規模なフィードバックシステムの結果であるように考えられます。しかし、この現象における理解は非常に少ししか進んでいません。

人の頭と宇宙

6.未来と人間の脳

人間の脳の最も特別な力の1つは未来を想像する能力です。つまり、未来で起こることの予測や推測、想像できる力のことです。これは、人間の知性とその可能性が持つ驚くべき能力なのです。

しかし、どのようにして脳がこのようなことを可能にしているか明確には明らかになっていません。モデルの作成と記憶と対比が関係しているのでないかという仮説があるものの、そのメカニズムは未だに謎のままです。

女性と夕日

7.時間現象

人間の脳は、同時に起こることを処理するのが難しいようです。異なる速度で2つ以上のことが起こっているときにそのような事態が発生します。その時、脳はあたかもその2つのことが同期化されているかのように捉えるため、それらが同じスピードで起こっていると認識してしまうのです。しかし、これは、失読症や高齢者が転びやすくなるといった興味深い結果を生み出します。なぜでしょう?その理由は明らかにされていません。

神経学の分野は大きな進歩を遂げましたが、人間の脳の機能については未だに多くの謎が残っています。脳とは非常に複雑な臓器です。そして、脳の機能について考えるとき、人はすでに脳を使っているのです。