落ち着いた心の5つの美徳

11 3月, 2020
穏やかな心があれば、より鮮明に、そして違った視点から世界を見ることが出来ます。より良い決断を下すために、不安や不合理な思考を取り除くことが可能なのです。その方法をこの記事で学んでいきましょう。

落ち着いた心とは、明確であるだけでなく規律があるものです。私たちは常にマルチタスクをしたり、一刻も早く物事を終わらせることを強いられる時代に生きています。そのため、思考、感情、行動が完全に調和していて、本当に必要なことに集中できる心のバランスを保つことがまるで特権であるかのようになっています。

南北朝・室町時代の武将、斯波義将は、武士にとって最も重要な資質とは落ち着いた心である、と説いています。このような言葉はインスピレーションを与えてくれます。しかし、心を鍛錬するのが簡単でないことも私たちは知っています。それには感情のコントロール、自己反省できる能力、心の平穏などが問われます。

しかし現在では、私たちの心をトレーニングするアドバイスや助けについて書かれた書籍が数多く出版されています。これに加えて、緊張した心に働きかけるのに瞑想を活用するマインドフルネスのようなテクニックも存在しています。

このようなストラテジーが効く人もいるでしょう。しかし、全ての人に合うわけではありません。これは、私たちの思考パターンを変えるのが非常に難しいことだからです。現実のはるか遠くまで先走ってしまう思考にブレーキをかけるのは、簡単なことではありません。

だからこそ、一人一人の状況に最適な対処法を見つけるのに時間がかかるのです。しかし最適な対処法にたどり着ければ、より落ち着いた心を手に入れ、現実を自分の幸福のために集中させることが出来ます。

落ち着いた心とは曇りない心

仏教の教えの中に、「心猿」という言葉があります。これは森の木から木へと飛び移っていく落ち着きのない、コントロールできないイライラとさえさせられる心の状態を指す言葉です。心配事の中で自らを見失い、エゴに固執して本当に大切なものを見極められない心です。

「心猿」を落ち着いた心へと変える戦略の一つが、猿を思考の森から降ろしてしっかりと地面に足を着かせることです。地に足がついていて初めてコントロールと客観性を取り戻せます。それは個人が心の均衡と平穏に到達した状態です。人生の中でより良い決断を下していくには、創造性、自己反省、心のコントロールが全て一つになる必要があるのです。

ここで、穏やかな心を定義する美徳を分析し、どうしてそれらを磨くことが大切なのかを理解していきましょう。

落ち着いた心

1.心が穏やかな時、不安感が治まる

ワシントン大学の精神医学部長であるピーター・ロイ=バーン博士は、ある重要な事実を指摘しています。それは、不安症が鬱よりも一般的な障害でありながら、鬱と同じくらい深刻な影響を及ぼすということです。

不安症は、日々私たちに干渉してくる面倒くさい旅行の友のようなものです。しかし、マインドフルネスを実践することで、この嫌な相手を遠ざけておくことが出来ます。

心が本当に大切なことにフォーカスできると、安心感が沸き上がり始めます。こうしてネガティブな感情を押しのけ、煩わしい思考をおさめることが出来ます。

2.自分自身と自分の周りで起こることを切り離せる

「心猿」もしくは不安な心には、興味深い側面があります。周りで起こること全てに強く影響を受け、そのインパクトを避けることが不可能であるということです。どんな些細なことであっても誇張され、極度の不安へと繋がってしまいます。

その一方で、落ち着いた心は類まれな能力を持っています。それは私たちの保護フィルターとして機能してくれる、距離を保つことが出来るという能力です。周りで起こっていることを冷静な目で観察することで、予期せぬ状況によりうまく対処することができ、それによって受けるインパクトをコントロールすることが出来ます。

3.内面の平穏と感情のコントロール

明瞭でリラックスした心と言うのは、最初からそうだったわけではありません。感情をコントロールすることを学ぶことで達成されたのです。不安感を無視し、涙を隠し、心配事に気を払いすぎる代わりに、穏やかな心を持つ人はこういった心の怪物をうまく処理します。自らの恐怖感を理解し、不安も人生の一部であるということを学んだのです。最も大切なのは、不安感をコントロールする方法を知っているということです。

落ち着いた心

4.困難を前にしても落ち着いて勇敢でいられる

私たちの心がストレスが強くて不安だらけの状況から抜けられない時、私たちは何か行動を起こすのではなく、単純に物事に反応するだけになります。それは落ち葉が風に舞うときのようです。コントロールが全く取れず、あちこちにぶつかりながら飛んでいきます。しかし落ち着いた心はこうなりません。

落ち着いた心は内省に満ちています。直感だけで動くことがありません。そうではなく、世界を客観的に観察して先を見越した行動をとります。嵐が来るときにはそれを予測し、立ち往生してしまうことを避けます。勇敢さはこのような心の特徴の一つです。道に立ちはだかる困難に直面することを躊躇いません。

5.落ち着いた心はより良い決断を下すことが出来る

国籍、言語、文化はあなたという人を定義するものではありません。あなたを人として本当に定義するのは、あなたが下す一つ一つの決断です。だから、穏やかな心で決断を下すことを学ぶことが、一つ一つのステップをよりコントロールし成功する秘訣なのです。

落ち着いた心とは綺麗に整頓された部屋のようなものです。統制が取れていて客観的です。それは直感が経験と合わさるところです。一人一人がより成功するための道を歩むためのガイドとなってくれるものなのです。

最後に、心理学者ダニエル・カーネマンは、自分たちがどのように感じていても落ち着いて行動することが必要不可欠だと言っています。ただし、落ち着いた心は勝手に生まれるわけではないことを覚えておいてください。感情と思考をコントロールする訓練をして心を大切にすることが大切です。あなたも、今日から練習していきましょう!