さまざまな機能を持った腸管神経細胞について知ろう!

腸管は細菌だけでなく、幅広い生態系の拠点となっています。何億もの神経細胞があり、必要不可欠な機能を果たし、脳と直接的に接続しています。
さまざまな機能を持った腸管神経細胞について知ろう!

最後の更新: 07 3月, 2021

人間の体内で行われていることは、宇宙の働きよりも魅惑的なこともあります。例えば脳は、科学者にとっても多くの意味で謎に包まれたままです。非常に複雑な組織の一つが消化系と腸管神経細胞で、これは気分の決定から健康を守ることまであらゆることを行っているのです。

この「第二の脳」の重要性を理解するために、次のデータを見てみましょう。腸管にある神経系には、脊髄の最大5倍の神経細胞があるのです。そして、この非常に複雑な神経ネットワークには、数億ものニューロンが存在しています

それだけではなく、腸管は脳と持続的に接続しており、セロトニンの生成などの重要な機能も調整します。脳と腸管の関係には、他にも重要な役割を果たすものがあります。それが腸内細菌叢で、腸管と脳における未だに謎が多い対話の中で必要不可欠な存在です。

現代科学のおかげで、腸管と脳の関係についてわかってきたこともあります。それでは、さらに詳しく見ていきましょう!

腸管神経細胞

腸管神経細胞は幸福や健康に影響する

腸管神経細胞は消化、ホルモン、免疫、代謝において重要です。また、精神的健康においても大事な役割があります。ここ数年、特定のうつ病性障害と腸管の幅広い生態系の変性の関係が分かってきました。

イスタンブールにあるÜsküdar大学の研究等によって、神経細胞ネットワークと腸管細菌叢はセロトニンやガンマアミノ酪酸など神経活性物質の生成や配分に必要不可欠だということが明らかになりました。これらに問題があると、人の気分に影響する可能性があるのです。

この隠された世界に、より多くの科学者が顕微鏡を向け、体に関する素晴らしい発見が行われています。例えば、私達一人一人の腸管には複雑な神経ネットワークがあり、脳と共に機能することが分かったのです。さらに詳しく見ていきましょう。

腸管神経系になぜ神経細胞があるのか?

腸管神経系には、食道、胃、小腸、大腸などが含まれます。消化管には幅広い神経細胞ネットワークがあるのは皆さんご存知の通りです。ハーバード大学が『Nature』誌で発表した研究等では、人間と動物実験体におけるこれらの神経細胞のマッピングに成功しています。

  • 長年、生まれもった腸管神経系細胞は死ぬまで変わらないと考えられていました。しかし現在、これが完全には真実ではないことがわかっています。腸細胞の一部は、実は再生するのです。
  • また、腸管神経系には複数の種類の神経細胞があることも知っておくと良いでしょう。

なぜ人間には膨大な神経細胞があるのかと疑問に思うかもしれません。その答えはシンプルです。腸管内の細胞は脳と共に機能しており、それによって病気から体を守ったり、重要な消化機能や代謝を司り、ホルモンの問題に対応したり感情を調整したりしているのです。

腸管神経細胞の働きは?

腸には1億以上の神経細胞があるという事実により、腸は第二の脳のように捉えられています。しかしここで、一つ重要な側面を理解する必要があります。腸管の神経系は考え推論したり、問題を解決したり詩を書くなどといったことはしません。とはいえ、実は感情の調整を行っているのです。

腸には、運動ニューロンと感覚ニューロンが存在し、これらは筋層間神経叢と粘膜下神経叢の2カ所に集まります。

1.粘膜下神経叢/マイスナー神経叢-ホルモンと酵素刺激

神経細胞ネットワークは、食道から肛門へと繋がっています。これがホルモン分泌、酵素分泌、消化のプロセスに必要な物質の促進を司っています。この最初のネットワークには、基本的に刺激を与える役割を担っています。

2.脳の化学実験室、筋層間(アウエルバッハ)神経叢

腸管神経細胞群には中枢神経系に直接的な接続があることから、アウエルバッハ神経叢はこのシステムの中で最も重要です。そしてこの部位には、求心性ニューロンや感覚ニューロン、介在ニューロン、運動ニューロンが含まれます。

その機能は次の通りです。

  • 免疫細胞の70%が腸管にあります。
  • 免疫細胞を活発化させることにより、腸管神経細胞は腸管組織の炎症に反応することが分かっています。
腸管神経細胞

脳と腸管の接続

脳と腸管の伝達は相互に行われます。言い換えると、特定の神経ネットワークを通し、直接的で持続的なデータのやりとりが行われており、そのためほぼ瞬時にメッセージが伝わります。

Diego Bohordez博士が行った細菌の研究では、脳幹につながる迷走神経を通し、伝達が行われていることが分かりました。神経伝達物質グルタミン酸が脳と腸管の伝達を最適化することにより、このプロセスを支援しています。

また、これらのメッセージは、瞬きよりも速い100ミリ秒という速さで伝わることも明らかになりました。この優れた伝達ネットワークにより、脳は消化、代謝、ホルモンに関するプロセスを調整することができています。

腸管細胞は、脳が腸に送る情報より最大90%も多くの情報を脳に送ります。直感的に、このことから腸管神経細胞系は多くを独立し決断していることが示唆されます。腸管神経細胞は、細菌叢と共に私達を病気から守り、セロトニンの生成による気分の調整するのに必要不可欠な存在なのです。

まとめると、脳と腸管の関係にはまだまだ学ぶべきことがたくさんあります。例えば、腸内細菌叢が行動をどのように決定するかなどに関しては、決定的な根拠がありません。しかし、日々発見が増えており、これにより私たちが自分自身や互いを大切にするのに役立っています。

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