繊細な男性:社会的通念を乗り越える

2019年11月26日
男性は、女性と同じで繊細です。ですから、男性が繊細なことはごく普通のことです。この繊細さによって新しい視点で物事を理解することができ、自分自身、他人、そして自然と新しい関係を築き上げることができます。

繊細な男性に関しての偏見は、残念ながらたくさんあります。ですから今回のトピックは多くの人にとって、興味深いものにちがいありません。今回はこのトピックを別の視点から見ていくことにしましょう

話を続ける前にまず、ここでは繊細さは文化によるものであるといった考えは、ひとまず置いておくことにします。特に、多くの文化で受け入れられている偏見は除外します。ここで紹介するのは、社会的に構造されている男性らしさの変化についてです。

近年、男性らしさは、特に繊細さと関連付けられるようになってきました。これは西洋文化において男性らしさとは何か信じられてきたものとは離れたものです。結局、繊細さはどの人間全てが持ち合わせている特徴なのです。ですから、男性が自分の繊細さに気づかない、または受け入れようとしないというのは、自分の男性らしさを全て理解できていないということなのです。

繊細な男性とは?

繊細 男性

オックスフォード辞典では、繊細さとは「人の感情を理解することができる能力」とされています。では繊細な男性とはどんな人をいうのでしょうか?

この質問に対する答えは、上記の言葉の意味と同様です。みんな同情する能力を持っていて、人の感情を理解することができます。しかし多くの文化の中で、男性はこの能力がかけているとされています。それは、男らしさと力強さは繊細さや感情の世界と混じり合うことのないものとされているからです。

それがゆえ育った環境に関係なく、自分の男らしさを証明するために歴史上いつも誰かを保護する側にあったのです。例えば、色々な文化で男性の力の象徴は性欲と富だとされ、それにより個人の価値が決まるといった考えがあります。ですから、自分の感情を表に出す男性は弱いとされてきました。

しかし、近年新しくこの視点が色々な文化で変化しつつあります。多くの男性が、自分の繊細さと向き合い、感情や愛情を表現するようになってきました。これは、自分の繊細さを受け入れ、自分の感情や不安感を自信に繋げることではじめて可能になることです。

もちろん、繊細さとは土のように古くからあるものです。繊細さとは種や性別に関係なく、誰もが生まれ持っているものです。自分を守り、生き延びるために必要なものなのです。この繊細さが問題になり始めたのは、色々な文化の中で繊細さが女性だけが持つ特徴であるとされ始めてからです。

男らしさと繊細な男性

幼少期によく耳にしたフレーズなどは、いつしか義務や命令のように受け取るようになります。このようなフレーズはアイデンティティーの構築にも影響を与えます。そしてこの真実味のないフレーズは明らかに問題です。半分本当のことや誤った根拠に基づいているのですから。

例えば、「男の子は泣かない」「人形は女の子もの」「君は女の子のように泣くね」「女性は優しい男性よりも、ちょっと悪い男性に惹かれる」「男は子どものオムツをかえない」のような言葉は、誤った根拠のない考えに基づいたもので、男性が自分の感情を表現することから遠ざけてしまいます。

認知心理学では、このような考えは世代を超えて言い伝えられてきたとされています。反対に、精神分析の分野ではこのような考えは無意識のうちに構成されるとされています。

ですから、男性はだれでも自分で自分の道を決める自由がある、ということを理解することが大切です。そしてもちろん、感情を広げるためのスペースを必要とすることも重要なことです。男らしい男性から、自分自身や周りの人たちや自然と深く関わりを持つ、新しい繊細な男性に変化することも可能です。

このように、繊細な男性も平等に男らしいという考えを広めていくことが大切です。単純に、文化的に確立された男らしさの枠組みに沿う代わりに、男性は自分の感情の世界で柔軟に自分を表現するべきです。そうすれば、繊細さによって得られうることが増えるでしょう。

「状況が男性を作り上げるのではなく、個人が状況を作り上げるのだ。」

―フレドリック・ウィリアム・ロバートソン―

繊細な男性の特徴

  • 第一にこのような男性は、繊細であることで男らしさが減るなどという考えは持っていません。
  • 自分の人間関係の中にいる、相手のことをよく考えます。
  • 繊細な男性は、物事よく理解することができます。
  • 直感を大切にします。
  • 自発性があります。
  • 「もっと」男らしくなるために、男らしさを証明しなければならないとは考えません。
  • 繊細な男性は内観的です。
  • 感情を上手にコントロールすることができます。

社会的、文化的、また家族の義務から離れることは難しいことですが、男性も繊細なことは真実です。女性にもこういった社会的、文化的な男性像を広めている責任があることを認識しましょう。ですから、男性も女性も、男性の感情を否定するような壁を壊すために協力することが大切です。変化のために、自発的に行動を起こしましょう。

男性の感受性の恩恵

繊細 男性

繊細さを男性の特徴の一つとして受け入れることで、良いことはたくさんあります。

  • 共感感受性が豊かな男性は、相手の立場で物事を考えることができます。
  • 同情:相手の痛みを理解することができ、その痛みを和らげてあげたいと考えます。
  • 精神的な成長:精神的な世界との繋がりを持つことができます。
  • 自己知識:自分をよく知っています。
  • 自己認識:感情をうまく使って、自分の目標を達成することができます。
  • 対人関係における才能:他人と共感することができ、強くて良い関係を築くことができます。

しかし、男性の繊細さが受け入れられ始めた現在でも、多くの男性が感情を表現することができずにいます。

作家ウォルター・リソによると、「ゲイ」と言われるのを恐れて泣くことができない男性もいるそうです。男性は自分で問題解決しなければならないという古い考え方を信じ込んで、助けを求めることができずに痛みと共に生きていく男性も数多くいます。

ですから、男性が自分の感受性に気づくためには自分への要求を忘れることが大切な最初の1歩でしょう。こうすることで、ずっと信じ込んできたネガティブなフレーズや考えを変えることができるでしょう。

男性の繊細さは存在するものです。感受性豊かな世界と繋がりを持つことは多くの男性にとって簡単なことではありませんが、もしそれができれば、別の視点で新しい関係を築くことができるでしょう。

  • Riso, W. (2003). Intimidades masculinas: sobre el mito de la fortaleza masculina y la supuesta incapacidad de los hombres para amar. Barcelona, España: Norma.