戦争が心に与える影響

2017年10月21日

戦争中に生きることを想像できますか? 今日が最後の日になるかもと思って起きる毎日..残念ながら、そんな毎日を過ごしている人はこの地球上にたくさんいます。彼らは、終わりがみえない紛争に巻き込まれて、毎日を生きているのです。

私たちは、解決策のないように思える長期にわたる紛争や戦争を「手に負えない」と言葉で表します。長引く紛争は、中立的な立場にいる人、どちらかの味方になり戦おうとする人、両方の心を蝕んでいきます。

長引く紛争と共に生きなければいけない人々は、紛争の影響を少しでも減らすようにその対処法を考えだします。問題は、それらの対処法が彼らを平和からさらに遠ざけてしまっている点です。

兵士の影

「人類は、心の武器との戦いを解決するまでは賢いと言えない。」

-ヴェルナー・ブラウン

手に負えない紛争とは何か

手に負えないような紛争には、次のような特徴があげられます。

  • 本質的に暴力的である。暴力は、物理的、構造的、または象徴的なものを含みます。
  • 長く続く。
  • 人々の生活の中心となる。紛争が起こったことで、日常生活を変える必要が出てきます。何をするのにも、紛争のことを一番に考えなくてはいけなくなります。
  • 人々から安全を奪いさる。
  • ゼロ和である。紛争によって、どちらのサイドにも利得が現れることはありません。

「争いを避けるために、あなたの口が、思考よりも早く動くことのないようにしてください。」

-ホアン・カルロス・フロレス・レゴレッタ

これらの特徴を持つ紛争をご存知ですか? もちろんですよね。シリアとイラクの紛争は、これらの特徴に当てはまっています。

戦争中における心の発達

手に負えない紛争に影響を受ける人は、心の変化を経験します。彼らが直面している恐ろしい毎日は、彼らの社会心理学的精神構造が変化する原因となります。この構造は、関わり合う3つの要素で作られています。

  • 共有する記憶:これは、紛争の歴史に関する考えが含まれています。これらの考えには、紛争の始まり、進展、そして最もショッキングな出来事から成り立ちます。自分たちに利点のある出来事だけをとった、選択された記憶とも言えます。共有される記憶には、関心を集めた記憶、公式記憶、自伝的記憶、歴史的記憶、文化的記憶と分類されます。このタイプの記憶は、ニュースを通じて私たちに届けられます。
  • 紛争のエートス:これは社会の特性と社会的アイデンティティの意味についての共有されている信念を指します。社会の一員として、紛争の原因を理解し、それに従って行動するように人々を導きます。主な信念は、グループの目標の正当化、紛争へのポジティブなイメージ、被害者意識、愛国心や団結などです。
  • 共有された感情の方向性:これは、特定の感情を表します。最も一般的に現れる感情は、恐怖、怒り、憎しみですが、屈辱、誇り、希望なども現れます。
忍び寄る手の影

ソファから眺める戦争

この構造は、なぜ紛争が始まり、なぜ長引き、なぜ解決されないのかについて、明確そして意味のある説明を私たちにしてくれます。しかし、私たちは安全な家のソファから他人事のように紛争を眺めているだけで、彼らと同じような社会心理的構造を持っていません。

「紛争でのあなたの立場...あなたの決断力に限られることもありますが、もっと大事なのはその決断による結果です。」

-ルイス・ガブリエル・カリロ・ナバス

紛争についての私たちの意見は、紛争に生きている人たちの意見と違っています。この構造を理解することは、毎日暮らしていく中で意見の違いを判断し、受け入れるのに重要です。これらの構造が変わらなければ、問題を解決するのが難しいのだと知っておくのも大切です。