心理的許し:恨みを手ばなすことで前に進む

2018年8月21日 in 心理学 0 シェア済み
目を閉じる少女

許しの心理は一種の分離です。起こったことを受け入れて前に進むために、捕らえ蝕んでくるような恨みを手放す勇気ある行動です。

「わたし」を再構築することでもあります。ダメージやネガティブな感情からの傷を修復して、毎日少しずつ内面的な平安を見つける心理的な旅路です。

許しの心理に関する研究や参考文献を探すと、自己成長、モラルの研究、宗教やスピリチュアリティーの世界に関連しているものがみつかることがほとんどだと思います。許しとは何か、どうやって許せばいいのか、その一歩を踏み出すためには肉体的・感情的に何が必要なのか、といったような科学的な研究は存在するのでしょうか?

弱きものは許すことができない。許しとは強いものの特性だ。

-マハトマ・ガンディー-

もちろん、そういった文献は存在します。アメリカの心理学会には、何が許しで何が許しでないか、歴史的に対立で溢れる社会がこの分野で進歩できていないのはなぜかというようなことに関する文献が多数存在します。わたしたちの精神的な健康のためにも重要な側面です。

多くの人が不満を抱えています。現在の幸せを阻害する過去の問題です。もっと満足のいく今を作り出すためのわたしたちの潜在的な能力を減少さます。傷をいやすために手放すべき誰かや何かに対する怒りの一部をなぜか手放せなくなるんです。

戦闘機

自分の消耗を避けるために許す

この心理学の分野を深掘りするための一番良い方法は、許しとそうでないことを区別することです。許しとはそもそも、起こってしまったことに関して大丈夫かそうでないかを相手に伝えることではありません。起こったことをただ受け入れたり、自分を傷つけた人と仲直りすることでもありません。自分を傷つけた相手を近くに感じたり哀れに感じるなんてもってのほかです。

許しの心理は、次のようなステップを取るための適切な方法を教えてくれます。

  • 特定の方法で起こってしまった物事を当然だと思う。過去に起こってしまったことは変えることができません。だからそのことについて考えたり、「もしこうしていたらどうなっていただろう」などと考えるのをやめなくてはいけません。これを続けるとエネルギー、勇気、健康を消耗します。
許すことは、「手放す」ことを学ぶことです。過去を背負いつつ今を存分に生きる強さを見つけた「自分」を再構築することです。
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許しの心理は、自分を傷つけた人の価値観や考え方を理解したり受け入れたりする必要がないことを教えてくれます。許すことは、情けを見せたり自分が苦しんだことを正当化することではありません。自分の尊厳は決して諦めてはいけません。

  • 許しは怒りの悲嘆を楽にすること。怒りの層、強烈な絶望、息詰まりを取り除くことです。このためには、自分を傷つけた人へ憎悪を抱くことをやめなくてはいけません。

カタツムリ

忘れてしまいがちな重要なことがあります。許しとは、恋愛関係、友情などどんな人間関係においても土台となるものです。みんなが自分と同じように物事を見ているとは限りません。いろんな見方、アプローチ、意見があります。

人間は時に、本当はただの意見の食い違いや誤解であるものを侮辱や軽蔑と見てしまうことがあります。

存在しない裏切りを想像するのをやめて、理解の感覚と許しの容量を広げてください。

許しの心理:健康へのカギ

ウィスコンシン州のロバート・エンライト教授は、この分野において権威ある専門家です。30年以上様々なケースを分析し、研究を重ね、本を執筆し、注目に値する結論を導き出しました。誰もが許すことができるわけではないということです。すべての人が許しを施すステップを取れるわけではないんです。その理由は、許しが弱さであるという考えにあります。

許しが弱さであるというのは正しくありません。許しの心理の最も重要な考え方のひとつは、それを行うことでストレスや不安症に対する新しい価値観や方法を組み込む機会を自分自身に与えるということです。今における自由も得ることができます。許しは、勇気と力の賜物なんです。

蝶

エンライト教授は、許しへのステップを取るべき理由はたくさんあると語っています。許しは健康にも影響しています。多くの研究が、許しと不安症、うつ、他の精神障害などの改善との関係を指摘しています。

日々、記憶のサイクル、怒りの不安定な塔、過去に対するしつこい憎悪に囚われている人は、自分の不幸から慢性的なストレスを得ます。そんな風に生きるべき人はいません。怒りと憎悪が一緒になった感情より害があるものはありません。
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許しの道を開くために次の方法を実践してみましょう。

  • 許しは、忘却ではなく、より良く考え、和解をする必要はないということを理解しつつ、「弱さ」を感じずに起こったことを受け入れる方法を学ぶことです。許すことは、人生の中で背負うべきではないたくさんの重荷から自分を解放してくれます。
  • 悪意は、エネルギー、魂、希望を奪い去ります。生き残り尊厳を持って生きるためにも、許すことを学ばなくてはいけません。
  • ライティングセラピーや日記を書くことも役立ちます。
  • 時間そのものがどうにかしてくれることはないということを理解しなくてはいけません。数日、数か月、数年が過ぎ去るのを待っても、怒ったことに憎しみや憎悪を感じることを止めるのに何に効果もありません。 今日感じている不快感を明日の問題にするのはやめましょう。
  • 許しはプロセスです。これもしっかり理解しなくてはいけません。完全に相手を許すことはできないかもしれませんが、ちょっと「呼吸」がしやすいように重荷を下ろすことはできます。

お分かりいただけるように、許しの心理はとても広範囲にわたる分野であり、健康や幸福とかなり密接に関係しています。人生、仕事、日々の人間関係に適用できる素晴らしい方法を教えてくれる分野です。許しは、最も素晴らしい能力のひとつであり人を成長させてくれる徳です。

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