知っておくべき道教の3つの水の性質

· 2018年10月12日

「水のごとく生きよ」は、ブルース・リーの有名な言葉です。「水は流れるか衝突する。」この自己実現プロセスにおける言葉の中で、ブルース・リーは老子の道教における3つの水の性質の一つについて述べています。この知恵には、現代にも通じるとてもインスピレーションを与える要素が含まれているのです。

有名な思想家のジグムント・バウマンが液状化する社会の考え方を提唱したのは10年以上も前のことです。彼は、現代の量によって決まる価値、変動する社会モデルと構造、不確定な現実を、この考え方を使って定義しています。この変動的な状況や何かにしがみつくことが難しい状態で、唯一確かなのは皮肉にも恐怖なのです。

 

上善は水のごとし。水は善く万物を利して争わず、衆人の悪(にく)む所に処(お)る。
故に道に幾(ちか)し、居るは善く地、心は善く淵(えん)、与うるは善く仁、
言は善く信、正すは善く治、事は善く能、動くは善く時。
それただ争わず、故に尤(とが)なし。

 

(現代語訳)

最上の善は水のようなものである。水は万物に恵みを与えながらも争うことをせず、自然と低いところに集まる。だからこそその有様は道に近い。住居は地の上が善く、心は奥深いのが善く、人付き合いは情け深いのが善く、言葉には信義があるのが善く、政治は収まるのが善く、事業は能率が良いのが善く、行動は時節に適っているのが善い。水のよう争わずにおれば、間違は起こらないものだ。

 

– 老子 –

 

安定しているといえるものがほぼないような世界にわたしたちは生きています。すぐに行動し、常に柔軟でいなくてはいけません。環境、政治、社会的要求、異なる人間関係などに順応していく必要があります。

これらの様々な力学の中で、不安やこころの乱れを感じることは驚くべきことではありません。このような場合に、道教の考え方を少し学ぶことを、広州大学講師のレイモンド・タン氏などが推奨しています。

それらを実践することで、混沌の中でも落ち着いていることができます。この不安定な液浄化した世界の中で穏やかさと安心感を手に入れます。

折り紙
1. 道教における水の性質:謙虚さ

まず一つ目の性質は、謙虚さです。ぱっと見、精神的な側面と水の世界の関係を見ることは難しいかもしれません。しかし、関係はあります。そして、それはとてもインスピレーションを与えてくれるものです。穏やかに落ち着いて平和に川を流れる水は、地球を育てます。

水量が通常どおりの時、岸にうち上がり、動物たちを育て、生命が機能するための理想的なバランスを作り出します。しかし、荒れ狂い激しくなった際はすべてが変わります。流れの強さはかなりの損害を引き起こします。土壌を持ち去り、生き物の生息環境を破壊し、すべての生きるものに影響します。

私たちは、穏やかさと謙虚さを表わす水の性質を取り入れるべきです。水はこれを理解しており、必要以上に現れないようにします。暴力より穏やかさを好むのです。外的な要因により対立することもありますが、必ず川辺に戻ってきます。このように、私たちもそれぞれの生活の中で誠実さを選び、自然の均衡を保つことができます。

2. 機会に敏感な水

困難な時、機会のかけらを見ることができます。周りで何が起こっているか、何が変化しているのか、どんなプレッシャーを感じているのか、どんな壁が立ちはだかっているのかは関係ありません。私たちは、水のようになれます。穴、相手の弱さ、新しい道を開く問題、新しい機会を見つけることができます。

道教の水の性質は、水にどれだけ適応性があるかを思い出させてくれます。何かに阻まれたり、道をブロックされたら、2つの要素に頼ることが出来ます。強い力と弱点の発見です。

水は、素晴らしい機会をもたらすものだということを忘れていはいけません。前に進むために、形、設定、位置を変えることを恐れません。行きたい場所へたどり着ける可能性が少しでもあれば、水はそれを現実にすることができます。

3. 恐れずに変化する

水ほどインスパイアを与えて変化に適した要素はありません。考えてみてください。極端な温度では、氷または水蒸気になります。水は環境によって形を変えることに躊躇しないのです。花瓶に入れられたら花瓶になって、岩の間の割れ目であれば小さくなって隙間に入ります。海に戻れば巨大化し、生き物がのどが渇いて必要とする時には、大切な栄養源になります。

水には力と特性があります。必要な変化ほど大事なことはないということを理解しています。自然は敵意をむき出しにして、適応していけないものは生き延びれません。このような水の特性を持っていることはインスパイアを与えてくれるだけでなく、人生の様々な側面でわたしたちの役に立ちます。

女性

論理療法 (REBT)を確立したことで知られる心理療法士のアルバート・エリスは、毎日わたしたちを追い回すモンスターがいる、とかつて言っています。幸せを根こそぎ持っていってしまう流れです。世界は幸せであるべきだという考えは、人間が作り出したものです。真実でないことはわかっていますが、困難、道の石、期待していない望まない変化に常に悲しみます。

水のようになってください。答えはブルース・リーが出してくれていますが、道教における水の性質をただの美しい比喩として理解するだけに制限するべきではありません。人間だって自然の一部です。その自然は、道教の現れそのものです。