正しい罰を選ぶことの難しさ

正しい罰を選ぶことの難しさ
Laura Reguera

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Laura Reguera.

最後の更新: 21 12月, 2022

あなたの2歳の子どもがかんしゃくを起こし、あなたを叩いたとします。あなたはどのような反応をしますか? 事実、多くの親がこういった状況で自分の衝動をコントロールすることができません。叫んだり、子どもを脅したり、物理的に子どもを叩いてしまう人さえいます。しかし、それは正しい解決法なのでしょうか? いいえ、全くそうではありません。

子どもには行った行動に対して何らかの罰が必要だということは、疑いようのないことです。ですが、どんな罰を与えればいいのでしょう? 正しい罰を選び、それを適切に行うことは簡単ではありません。この記事を読んで、その方法を参考にしてみてください!

「しつけの根っこは苦くても、その果実は甘い。」
―アリストテレス―

正しいしつけ

全ての不適切な行動には結果が伴う

悪い行動に対して、親はさまざまな方法で対応します。 過度に寛容で、全くしつけをしないという人もいます。子どもが欲しいものをもらえなかったことで、かんしゃくを起こす可能性を避けるためにそうすることが多いようです。

しかし、長い目で見ると、これは逆効果です。子どもは自分が要求したものをなんでももらうことに慣れてしまうからです。重要なことは、自分の欲しいものすべてを得ることができるわけではないということを、子どもが理解することです。良い行いをし、親ときちんとコミュニケーションが取れたときに、何かをもらえるということを理解すべきなのです。

ですので、子どもが悪い行動をした際、それには結果が伴わなければなりません。これには子どもを無視したり、罰を使うことなどの形があります。後者を使う場合には、それが子どもに身体的または精神的なダメージを引き起こさないようにしなければなりません。体罰はだめです。また叫んだり、脅したり、子どもを辱めるようなものもよくありません。

「教育は人生のための準備ではなく、教育自体が人生なのだ」

「良い」罰とは?

子どもが破ったルールや良くない行動が些細なものならば、心理学でいう消去で十分かもしれません。しかし、もしも子どもがより深刻なことをしたり、ずっと従わないでいるなら、子どもの年齢と発達に合った罰が必要です。その目的は、子どもに悪い態度では何も得られないということを理解させることです。

さらに、罰は破られたルールに関係したものでなければなりません。こうすることで、子どもは自分がしたことの何が悪かったのかについて考えます。それはあまり長くてもいけません。そうすると子どもが親の注意を引きすぎてしまい、それは逆効果になるからです。

5、6歳から、私たちは理性的に罰について説明し、それを子どもに受け入れさせることができるようになります。こういったやり方の良い効果の一つは、子どものコミュニケーションスキル、交渉スキルを向上させることができるという点です。

また、親として私たちは適切に扱われる権利があるのだということを、子どもに示す必要があります。家庭で同意したルールについて、子どもが理解するのを助けましょう。もちろん、これらのルールは関係のある人みんなにフェアなものでなければなりません。

最後に、罰にはできるだけ修復するような性質がなければなりません。つまり、その目的が、子どもがやった間違った行いをある意味で埋め合わせるようなものであるべきなのです。子どもに繰り返してほしくない行動に関係した罰が理想的です。それにより罪悪感を少なくし、家族を実際に強くすることができるのです。

適切な罰とは

適切な罰の与え方

罰がどんなものであるべきか、あるいはどんなものであってはならないかについてわかったところで、それをどうやって実行に移すかについてお話しましょう。まず、子どもがルールとは何か、そしてどんな罰があるのかということを知ることが大切です。

罰を与える時、私たちは最後まで行わなければなりません。これは重要なポイントになります。なぜなら、親がためらってしまうと、その有効性が失われてしまうからです。脅威が無いというこがわかると、子どもはルールに従うことはやはりあまり必要なことではないんだと理解してしまいます。ですので、親は一貫性を持って、自分の衝動をコントロールしなければならないのです。

そうするためには、私たちは自分の怒りをコントロールし、子どもを傷つけないけれども子どもに考えさせるような罰を思いつかなければなりません。落ち着いて悪い結果について話をします。そうすることで、子どもは拒絶ではなく愛情と受容を感じるのです。良い罰を与えることは難しいですが、このアドバイスに従えば、正しく行えますよ!

「怒っている人は罰を行使し、それを正そうとせず、自分自身に仕返ししてしまう。」

画像はAndrik Langfieldさん、Gerome Viavantさん、Rene Bernalさんのご厚意で使用させていただいています。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。