自分の手にしているものを大切に扱わない人たち

自分の手にしているものを大切に扱わない人たち

最後の更新: 13 12月, 2017

あなたの周りにいる親しい人の中には、あなたがどれほど特別な人であるか、そしてあなたから出ている美しく輝く光を知っていながら、あなたを大切に扱わない人がいます。

このタイプの人は、あなたのことを深い根を持つ美しい木だと考え、周りの人に栄養を与え、困っていたら手を差し伸べてくれるけれど、絶対に文句を言わないと考えているのかもしれません。しかしこのような状態が続けば、周りの人に愛を与えるのが当然のように扱われることにいつか疲れてしまう、という事実に気づいていないのかもしれません。

「大切なものは失うまで気づかない」という昔からある古典的な一句をご存知でしょう。この一句を現実的に書き換えるとすれば、それはより具体的でより矛盾したものになるでしょう。現代社会では、自分の隣にあるものの大切さをわかっていながら、無視している人が多く存在します。

「歪められ真ん中で半分に切った、半分の愛など私は望んでいない。私は強く不滅の愛を全て手に入れたい。」フリーダ・カーロ

人間関係や男女の関係は、時に骨折するように壊れます。一晩で瞬時に心を傷つけ、破滅的な方法で関係が壊れるわけではありません。人間関係、そして男女関係の専門家は「関係が壊れる過程はゆっくりで、衣服が徐々に擦り切れるように壊れていく」と語ります。一方が相手に対して十分な配慮をせず、また大切に扱わないと、相手への気持ちが徐々に失われ、最終的に二人の関係に終止符を打つ日がやってきます。

相手に毎日感謝をし、心のこもった思いやりのある態度を心がけることで、愛する人との絆を健全に強化することができます。そのためには、戦略的でしっかりとした決断力、つまり強い「意志」が必要です。

雲の間に立つ二人の少女

 

私たちは、山からある日崩れ落ち、小さな隙間に何十年も取り残された石ではありません。また花の蜜に閉じ込められてしまった虫でも、古代から生きている針葉樹の根でもありません。私たちの中には、永遠に不滅のものや長続きするものなどなく、強い風、そよ風、そして川を流れる水のように常に変化します。人生とは動き、成長、そして永続的な流れなのです。

私たちの内面と感情は、ダイナミックに一定の成長や進化の過程が刻まれていくため、愛が安定した永遠のものだという考えは間違っています。愛はいつも何かに飢えているため、必ず栄養を与え、また与えられるべきです。常に愛の価値を認識し、大切に扱うことが欠かせません

愛は自分が見つけるものというよりは、自分で築き上げていく家のようなものです。誰かが当然のように振る舞い始めた時、それは自分が築き上げている「家」への投資をやめ、さらに家を築き上げることさえやめてしまった状態です。愛する人が無条件にそして永遠に献身してくれるという時代遅れの考え方の中に、自分を閉じ込めてしまうのはやめましょう。

目を隠す女性

ラテン語である「セクラ・セクローラ(ずっと永遠に)」で表現される愛は、社会が私たちに謝罪する確率がほぼないのと同じくらい非現実的です。

「私はあなたが何をしても永遠にあなたを愛します」などという言葉は、私たち自身の尊厳に対する侮辱です。男女の関係において 、「当然のこと」として受け入れられてしまえば、すべてが容認されるわけでもなければ、正当化されるわけでもなく、ただ、私たち自身がそう扱われることと自分の不幸せに慣れて受け入れているだけなのです。

しかしこれは容認されるべきことではありません。

自分で自分を大切に扱うことが大切

私たちが最も大切に扱うべき関係は、自分自身との関係です。 時に私たちは、他人との絆を通じて人生を理解します。 愛はすべてを正当化すると同時に、自己実現は深刻な影響をもたらす愚かな過ちであるように感じます。

「あなたが大切にする限り、愛は持続し、愛するほど愛を大切にするでしょう。」

自分が手にしているものをわかっているにも関わらず大切に扱わない人と一緒にいる価値はありません。道徳的な考え方、生存本能、そして自尊心を守るためにも、この事実に気づく必要があります。自分自身を大切にしない相手から離れることができないとき、私たちは自分のことを大切に扱うのをやめ、愛を忘れてしまった自分の心を傷つける感情面での犠牲となるべく自らを陥れている状態です。

ハートの雲と光

ここで、アブラハム・マズローがかつて語った価値のある言葉をご紹介します。

「自分自身に対して安定した穏やかな気持ちを抱いているならば、音楽家は音楽を作り、芸術家は絵を描き、詩人は詩を書くべきだ。これが自己実現だ。」

誰かが私たちを愛しているのならば、自然と二人の心身を強化しながら、二人の関係がより素晴らしくそして幸せになるような人生に貢献してくれるでしょう。

逆に私たちの価値や存在に感謝をせず、何が起こっても私たちが隣にいて当然だと考える人は、私たちを抑圧する不幸せの元凶となっています。このことは決して忘れてはいけません。

正しい道を選び、自分自身には真の姿で忠実に貢献し、愛情や愛のある絆を深めるためには、献身、感謝、そして毎日相手への注意を払うことが大切です。

画像提供元: Maggie Taylor


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。