てんかん発作の前兆とは?

24 2月, 2020
てんかんは脳の障害で、錯乱したり、意識を失うことがあります。しかしこの一連の症状が出る前に、患者には前兆があると言います。ここではてんかん発作の前兆についてお話します。

てんかんとは脳の障害で、中枢神経系に影響が出ます。異常な脳活動が、けいれん、異常な行動や感覚、そして意識の喪失の原因にもなります。これらの症状を合わせててんかん発作と呼ばれています。また、この発作が起こる前、患者の意識がある時に経験する感覚がてんかん発作の前兆です

てんかん発作の前兆には、変わった臭いや味、恐怖や不快な感覚、また幸福感などがあります。これはたいてい患者が意識を失う前に起こります。そういった意味では、てんかん発作の前兆は発作の前に自分を守る時間を与えてくれるため、役に立つものだと言えます。

てんかん 前兆

 

てんかん発作の前兆とは?

大脳に関していうと、てんかん発作の前兆とは、異常なニューロン発火による大脳皮質の異常な活動です。これは短時間(数秒から数分)の間に大脳半球のある部分に起こります。つまり、脳の特定の機能的部位で、この異常な活発化が起こるのです。そしてその部位により前兆の特性が決まります。

(全般発作と比べ)脳の特定の部位でのみ「異常な」動きがあり、前兆の間は意識があるため、この現象は部分発作または焦点意識保持発作(FAS)と呼ばれます焦点意識保持発作は、意識を失うことにより他のタイプの発作に変わることもあります。

 

てんかん発作の前兆の種類

てんかん発作の前兆の分類についてはまだ曖昧なところもありますが、多くの場合症状によってグループ分けされます。これは、発作の起因となる脳の部位と症状が関係しているためです。

自律系前兆

異常な脳活動が自律系で起こると、吐き気、心拍の増加、鳥肌、蒼白などの症状がみられます

自律系前兆では、上腹部によく症状が現れます。これは、側頭葉と関連した症状です。空腹の時のように吐き気を感じ、腹部の圧迫感を感じることがあります。

経験的前兆

経験的症状は、大脳辺縁系や側頭皮質の変性と関係しています。これにより、記憶、感情、認知に影響がでます。また、超能力的前兆とも呼ばれ、錯覚を起こしたり幻覚を見る原因にもなります。そのため、この症状が心因性または感覚の問題であるかの見分けがつきづらい場合もあります。

また、記憶喪失のような変化も経験的前兆に分類され、患者の記憶が歪み、デジャブを見たり、非人格化、非現実化を経験します。(前頭葉中部の扁桃体と関連する)感情性前兆の場合、患者は悲しみ、喜び、快楽、苛立ちを経験すると言います。また、心臓発作が起こる前のような恐怖や不安を抱くこともあります。

感覚的前兆

感覚器のいずれかに特化した前兆です。例えば後頭部や側頭の発作では、飛蚊症のような症状や動きが見えづらくなること、または目が見えなくなることがあります。

より複雑な視覚的部位に変性が起こると、幻覚や視野狭窄が生じます。また、口笛やブザーなどの騒音が生じる聴覚的問題、臭いや味に関わる症状もあります。

その他に、頭頂部や前頭部の発作では、体性感覚的発作が起こり、しびれ、異常知覚、冷たいまたは熱い感覚、痛みなどの原因になります

その他の前兆

てんかん発作の前兆の分類は患者が感覚的に経験するものであり、目に見える明確なサインがないため、専門家の間では議論が続いています。上記の他に患者が報告するものには、動作的前兆、頭部前兆、色情的前兆、性的前兆などがあります

動作的前兆は、筋肉の収縮、発声の障害、咀嚼運動などです。またこれらの症状は、超能力的前兆、自律系前兆、体性感覚的前兆などから生じることもあります。

中でも頭部前兆は、めまい、重さ、頭の圧迫などの症状と関係していることから、体性感覚的前兆に分類する専門家もいます。

そして性的前兆には、生殖器の変化、性的感情、また「オルガズム発作」と呼ばれるものがあります。この性的前兆は、自律系前兆のひとつとされたり、また専門家によっては独自の分類に当てはめられる場合もあります。

てんかん 前兆

 

てんかん発作の前兆の微妙な診断

てんかん発作の前兆には様々な潜在的症状があるため、他の症状と間違われることもよくあります。例えば、心血管障害やパニック発作などに当てはめられることは少なくありません。またこれらは耳鼻咽喉の障害、重篤な精神疾患、薬物の使用のサインである可能性もあるため、十分な注意が必要です

最後に、適切な診断を受け、適切なリソースを持って提案をすることができる専門家と一緒に、病気に対応することが大切です。あなたのてんかんがどのタイプか、関連する変性、すべての症状を認識してもらいましょう。

  • Fernández-Torre, J.L. (2002). Auras epilépticas: clasificación, fisiopatología, utilidad práctica, diagnóstico diferencial y controversias. Neurología, 34(10), 977-983.