美しい女狩人アタランテの神話

17 5月, 2020
アタランテの神話は、勇気と闘いのスキルによりギリシャ人に尊敬された女性像の話です。アタランテは有能さの象徴で、自己決定力のある女性ですが、恋に落ち、道を外れてしまいます。
 

アタランテの神話は、ギリシャ神話には非常に珍しい、強く、自律した女性像の話です。アタランテは美しい狩人で、狩りが大好きでした。そしてこのスキルを上手に上達させていきました。

アタランテの神話によると、生まれた時にアタランテは結婚すると動物になるという神託を授かりました。父はイーアソス、母はクリュメネーで、2人は西ギリシャのボイオーティア文化の生まれです。実は父親は息子を望んでおり、娘は全く欲しくありませんでした。

そのため、アタランテが生まれた時、父親は躊躇することなく娘を山に置き去りにしてしまったのです。しかしこの赤ん坊のことを不憫に思ったクマによって彼女は育てられます。アタランテの神話によると、彼女はこのクマの乳で育てられ、その後彼女のことを見つけた狩人の養子になったと言います。

「ハリー、自分が本当は何者かを示すのは、持っている能力よりも、自分が何を選択するかということなんだよ」

―J・K・ローリング―

アタランテ 神話

強い女性アタランテの神話

アタランテの神話によると、この女性は女性的ではありません。野性的育ちが自然や狩りへの情熱を大きくしたのです。すぐに美しい女性へと成長しましたが、他の人と同じようにはなりたくありませんでした。そこで、狩猟の保護守、女神アルテミスに仕え、すべてにおいて彼女のする通りにしました

アルテミスの教えでは、一生処女でいる約束が求められましたが、アタランテはそれを問題なく受け入れます。また、女神はアタランテに山や野原で狩猟に命を捧げるよう言います。そしてアタランテは身体的スキルを高め、特に槍などの武器を器用に使うようになりました

美しいアタランテはある日、彼女を手に入れたいという支配欲を持つイーロとレコという2人のケンタウロスに襲われました。ケンタウロスは、上半身は人間、下半身は馬の生き物です。野蛮であることが多く、動物的な欲に支配されています。しかしアタランテはこの2人に立ち向かい、2人を打ち負かしてしまったのです。

アタランテの勇敢さ

アタランテは、闘いと冒険が好きな女性でした。イアーソーンやアルゴナウタイの遠征に参加した唯一の女性だとも言われています

中でも、彼女を有名にしたのが、カリュドーンのイノシシ狩りへの参加です。誰もが彼女の入隊を拒みましたが、英雄メレアグロスだけはアタランテを受け入れました。

アタランテの神話によると、彼女が一番にイノシシを射止め、それをメレアグロスが目撃したと言われています。最終的にイノシシを殺したのは彼でしたが、アタランテの勇敢さを示すのに、彼はその皮をアタランテに与えました。

後に、メレアグロスの叔父たちが彼女はこれに値しないとし、彼女の功績に反対しました。しかし、英雄メレアグロスはその親族に立ち向かい、彼の決断に歯向かったとしてこの叔父たちを殺害しました。そしてイノシシの皮をアタランテに返し、アタランテは広く多くの人に尊敬されるようになりました。

 
アタランテ 神話

愛と悲劇

女神アルテミスに仕えていたこと、誕生の時の信託、そして彼女の強い個性から、アタランテは男性といること嫌いました。しかし求婚者は後を絶ちませんでした。わずらわしさを終わらるため、アタランテは自分との競争に勝った者と結婚すると宣言しました。しかし負けた男性は殺されてしまいます。

この恐ろしい警告があったにもかかわらず、彼女との闘いを申し込んだ人はたくさんいました。しかし彼女はひとり残らず負かしました。そして多くの死者が出た後、ヒッポメネースという名の若い男性が現れます。愛の女神アプロディーテは、この男性の勝利を手助けしようと考えていました。

アプロディーテは有名なヘスペリデスの庭でとれた黄金のリンゴを彼に与えました。そしていつものように競争が始まった時、ヒッポメネースはリンゴをひとつずつ落とします。その見事な果物の美しさに魅了されたアタランテは、ヒッポメネースがリンゴを落とす度、一つずつ拾い上げました。こうして彼女は負けてしまい、ヒッポメネースが勝利をつかみました

若い2人は結婚し、共に狩りをし、闘い、しばらくの間は幸せに暮らしていました。しかし、キュベレーの神域で2人は性行為をし、これが大地の母である女神を憤慨させることになります。そして2人はライオンに変えられ、一生戦車を引く運命となりました。マドリードのプラド通りにあるキュベレーの泉は、アタランテの神話を思い起こさせるものとなっています。

 

Alesso, M., Franco Durán, María Jesús (2018). El mito de Atalanta e Hipómenes: fuentes grecolatinas y su pervivencia en la literatura española. Circe de clásicos y modernos, 22(2), 115-120.