友情にも”一目惚れ”は存在する?

2019年7月4日
"友情の一目惚れ"は確かに存在するのですが、その背後には考慮に入れるべきあるとても複雑なメカニズムがあったのです。

友情にも”一目惚れ”が確かに存在します。しかしそれは”見た目”というよりはむしろ笑いを共有することによるようです。「あなたも?」という奇跡から生まれるものです。それは幸せな偶然であり、好感度の高いやり取りから始まった友情は感情面でのサポートや何より信頼を通してのちに強化されていきます。

誰もが一目惚れという言葉を聞いたことがあるでしょう。ここでは身体的な魅力に加えていつでも神秘的で明白な神経伝達物質の力が一緒に働いています。パーソナリティ心理学の学者たちが最近思案しているのが、これと似たようなことが友情の場合にも起こり得るのか、ということです。

例えば、職場、教室、アパート、ジム、パーティー、公共交通機関など、日々の生活で考え得るあらゆる社交シーンを想像してみましょう。見知らぬ人との一瞬のアイコンタクトは、その人と良い友達になれそうか判断するための材料としてじ十分でしょうか?第一印象は私たちに信頼できる正確な手がかりを与えてくれるのでしょうか?

友情とは何か?それは二つの身体に宿る一つの同じ魂だ”

アリストテレス

「ソーシャル・サイコロジカル・アンド・パーソナリティ・サイエンス」という機関紙で出版された記事で、社会心理学者グループによってこれと同じ仮説が研究されましたが、その結果は心躍るものでした。例えば、“友愛”というものが実際に存在することが明らかになったのです。周囲の人々がどういったタイプの友達になりそうか、私たちは瞬時に判断を下しています。この判断は小さな手がかりや些細なニュアンスを基にしたものです。

その判断が正確には正しくないことは明らかです。しかし、このいくらか歪んだ印象から来るその”感覚”はたいてい、約70%のケースで正しいのです。心理学者や社会学者にとって、友情は恋愛感情と同じくらい、いやそれ以上に魅惑的な研究対象です。

他の誰でもなくある特定のタイプの人物へと私たちを惹きつける力は、私たちの社会的なアイデンティティを作り上げているものです。私たちは皆、自分と似た性格の人々に囲まれたいという願望を持っています。

友情にも"一目惚れ"は存在する?

“友情の一目惚れ”は毎日起こる

“友情の一目惚れ”は毎日起こっています。例えばそれは学校の初日に怯えている子どもに起こります。その子は緊張した面持ちでクラスメイトたちを眺め回し、突然ある一人と心が通じ合います。彼よりも少しばかり自信を持っているその子は、一番後ろの列から彼に向かって笑いかけます。幸運なことに、隣の席に座るよう促してくれたのはその子でした。

それはまた、新しい仕事を始めるときにも起こります。ルーティーンをこなしている最中に、何かさほど重要ではないものの予期していなかったようなことが起こり笑ってしまうとき、もう一人だけ一緒に笑っている人がいるかもしれません。笑顔は笑い声となり、特別な友情が芽生え始めることを実感できるでしょう。

第一印象とはそういうものなのです。偶然の一致や感情のニュアンス、そして突然できる繋がりで満ちています。一瞬のアイコンタクト、瞬時の推察、そして共通点によって成り立っています。

つまり、魔法のように思えることでも、実はたくさんの生物学的・神経科学的要因が背後に潜んでいるということです。こういった友情の魅力を組織化している脳の部位は、扁桃体と前帯状皮質です。

友情にも"一目惚れ"は存在する?

前者は感情に結びついており、もっと具体的に言うと、生存本能と関連する衝動に関わっています。私たちは皆、味方になってくれるような良い友達を持つことで人生がもっと生きやすくなると感じています。守られているように感じ、より幸福でより満たされていると感じさせてくれるからです。

一方で前帯状皮質は脳の中でも精巧な部位で、決断を下したりモノや人々に対する価値を定める役割を果たしています。私たちは時折驚くほどの素早さでこれを行い、”友情の一目惚れ”を明らかに引き起こすのです。

“友情の一目惚れ”のその後

コロンビア大学の心理学者ジェレミー・C・ビエサンズとエリザベス・W・ダンは先述の”友愛”に関する研究の著者たちです。彼らはとても興味深い事実を発見しました。“友情の一目惚れ”は確かに存在するのですが、その背後には考慮に入れるべきあるとても複雑なメカニズムがあったのです。

誰かとの結びつきを作るとき、私たちは特定の期待を基にそれを行なっています。例えば、学校初日に笑いかけてくれるクラスメートに出会うことができたあの怯えた子どもは、学校という未知のちょっと恐ろしい環境でその子が味方になってくれるだろう、と自らに言い聞かせているでしょう。彼はその子と何かを共有したり、一緒に遊んだり頼りにしたりすることを期待しているのです。

“友情の一目惚れ”は実は類似点や共通の関心を持っていそうな誰かをチェックするための手段なのです。時間と感情的なエネルギーをかけてでも知ってみたいと思えるような人です。人間という生き物は要求が多く、無意識にいつもお返しを期待してしまいます。最高の友人関係では、それはウィンウィンの関係でギブアンドテイクの関係性です。

友情にも"一目惚れ"は存在する?
まとめると、”友愛”は実在すると言うことができます。そして時折、ほんの数分で誰かと激しくて素敵に結びつきを持つことができるのです。しかし、些細な、そして偏見のある判断に基づいたその最初の結びつきの後では、その直感が正しかったかどうか教えてくれるのは時間だけです。
結局、長続きする、意義深くて価値のある友情はどんなものであれ以下の三つのことが土台となっています:信頼、理解、そしてポジティブな感情的サポートです。