5つの性格テストの比較、対比

5つの性格テストの比較、対比
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

性格テストは心理学の実践の中で最も広く使われているものの一つです。人の性格というのはもちろん測るのが難しいものであり、それぞれの個人を独特にしている力学はたくさんありますが、性格テストは私たちが思っているよりも役に立ちます。しかしまずはどんなタイプのテストがあるのか、何を測っているのか、そしてどんな手法をとっているのかを知る必要があります。

今までに性格テストを受けたことがない人はいないのではないでしょうか。仕事の面接の一部として、または医療の目的で、あるいはただ単に楽しいからなどの理由からです。しかし、テストには根拠があるものとそうでないものがあるということを覚えておかなければなりません。頼れる情報が欲しいなら、テストをしっかりと選ばなければなりません。

心理学の実践では、大抵二つのとても特化したテストを使用します。最初のテストは古典的な心理測定的なテストです。これは認知行動的な側面から始まり、質問に答えている人は正直だと推定します。

二つ目のタイプは投影的なテストです。これらのテストは、被験者がものごとを無意識のうちに投影し、クリエイティブなものや内省的な方法によりそれに気づかずに行うものです。こういったテストはとても役に立ちます。医療の実践や法廷、子どもなどには特に有効です。次に、性格を定義し、理解し、説明するために最もよく使われているパーソナリティーテストについてみていこうと思います。

パーソナリティーテストの種類

1.ビッグファイブモデル

これは正確には性格テストではありませんが、「ビッグファイブ」モデルは最も良く知られているものの一つで、人間の行動を理解し測定する目的の多くのテストの基礎となっています。これは頭文字をとって「OCEAN」として知られる5つの主なエリアや面に分けられます。

  • 経験に対するオープンさ(Openness to experience)
  • 入念さ(Conscientiousness)
  • 外向性(Extroversion)
  • 協調性(Agreeableness)
  • 精神的安定性(Neuroticism)

このテストは様々な状況、例えばクリニックのオフィスから教育カウンセラーの面接まで、多大なる成功を収めてきています。この分野の専門家の多くがビッグファイブモデルをとてもうまくいっている枠組みだと考えています。

2.16PFアンケート

16PFアンケートは最も信頼を集めているテストの一つです。これはレイモンド・B・キャッテルと、性格と知性の分野に多大なる貢献をした人として知られるイギリスの心理学者による、何十年もの研究と分析の結果です。その心理学者こそが、例えば流体的知性と結晶的知性の存在を提起した人なのです。

16PF性格テストは継続して訂正、更新されてきましたが、そのエッセンスは同じままです。それは、16の要素と5つのそれに付随する要素です。

  • A(あたたかさ)
  • B(推理力)
  • C(情緒の安定)
  • E(権勢)
  • F(活気)
  • G(ルールへの意識)
  • H(社会的な大胆さ)
  • I(繊細さ)
  • L(用心深さ)
  • M(空想性)
  • N(孤立する性質)
  • O(気遣い)
  • Q1(変化へのオープンさ)
  • Q2(独立性)
  • Q3(完璧主義)
  • Q4(緊張)
人格をテストでとらえようとする

3.マイヤーズ-ブリッグステスト

マイヤーズ―ブリッグスのタイプ指標は、カール・ユングの研究に基づいた性格テストとして良く知られています。テスト自体はキャサリン・クック・ブリッグスと彼女の娘イザベル・ブリッグス・マイヤーズによって作られました。しかし、このテストはとても人気がある一方で、医療現場ではあまり使われていません。

医療や法廷での有用性に欠ける一方、これは個人の成長や時には学校や職場などで主に人気があります。マイヤーズ―ブリッグスの指標が教えてくれる情報は以下のようなものです:

  • 私たちがどう集中しエネルギーを得るか(外部的か内部的か
  • 私たちが情報をどう認知し処理するか(感覚的か本能的か
  • 私たちの意思決定方法(考えか気持ちか
  • 私たちがどう外の世界とつながっているか(より合理的で理性的な判断を通してか、もっと感情的な感覚を通してか

4.ミネソタ多面人格目録(MMPI)

MMPIは医療や法廷、あるいは個人的な目的でも最も人気のある性格調査の一つです。これはそれぞれの人の人格についてのかなり調節されたプロフィールを作ります。しかし同時に様々な形の精神障害を発見することもできるのです。ですのでMMPIは、幅広いスケールで人々を測っているのです。これにはうつ病、皮肉癖、精神分裂病、不安、反社会的行動、躁病や被害妄想などが含まれます。

5.ロールシャッハテスト

ロールシャッハテストという名前はみなさん聞いたことがありますね。映画のせいで、心理学者は全員、患者がオフィスにやってくる度にこれを使用しているかのようなイメージになっています。そういう訳ではないものの、ヘルマン・ロールシャッハが1921年にこのテストを出版してから、これはすぐに精神分析のコミュニティの中に広まりました。ロールシャッハテストは、ツリーテストや絵画統覚検査(TAT)のような、投影的なテストです。

ロールシャッハテスト

しかし、これらの投影的なテストはプロの診断が必要です。プロが、患者が答えるまでにどれくらい時間がかかったかということから、それぞれの絵に対して発言したことまで、そしてそれ以上のこともすべてを評価しなければならないのです。

このテストは私たちの人格の形や痕跡を「たどる」やり方として示されています。つまり、それだけを使っても、結論にはたどり着けないということです。理想的にはこのテストと合わせてそのほかの計測を行うことで、より多くの見方を得られれば、より正確な説明ができます。


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  • Genain, L., & Lerond, M. (2017). Los test psicologicos de aptitud y personalidad. Parkstone International.
  • Espelage, D. L., Cauffman, E., Broidy, L., Piquero, A. R., Mazerolle, P., & Steiner, H. (2003). A cluster-analytic investigation of MMPI profiles of serious male and female juvenile offenders. Journal of the American Academy of Child & Adolescent Psychiatry42(7), 770-777.
  • Grossman, S. D., & Amendolace, B. (2017). Essentials of MCMI-IV assessment. John Wiley & Sons.

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