99の輪のお話

· 2018年10月25日

昔々、悲しい統治者のいる王国がありました。自分の賢い家来たちがすべては99の輪が関係していると教えてくれるまで、憂鬱の理由がわかりませんでした。これは彼が決して忘れることのない教訓です。

深く心が沈んでいたある朝、王様は召使が部屋に入ってくるのを目にしました。慎ましい召使は、笑顔を向け、幸せそうに鼻歌を歌い始めました。王様は、召使がいつも幸せでいることに気づいて、なぜだろうと思いを巡らします。なぜ召使が幸せでいられるのだろうか?王様が平穏を見つけられないでいるのに?

「本当の社会的進歩は、ニーズを増やすことでなく、意図的にそれを減らすことだ。しかし、それには謙虚さが必要だ。」

-マハトマ・ガンディー-

王様は召使に尋ねます。「なぜそんなに幸せなんだい?」召使はどう答えたらいいかわかりません。最終的に、「なぜ幸せでいてはいけないんですか?」と 答えました。「わたしは王宮に使えて、王国で最も力のある人に使えています… これ以上望むことがあるでしょうか?自分の人生に満足しない理由がわかりません…。」

 

王様はこれに動揺します。一言も信じられません。王様より質素な家と生活の男がなぜこんなに幸せなのか?王様は、幸せの秘密を教えないと首をはねると脅します。召使は王様に無礼をはたらいたことを詫びましたが、やはり何と答えたらいいかわかりません。

知恵と99枚の硬貨

最終的に、王様は召使を部屋から追い出します。召使の絶え間ない笑顔に耐えられません。死の脅しですら動揺していませんでした。謙虚な召使が去ったあと、王宮の賢者を呼びました。謎を暴かなくてはならないからです。

お金

賢者が全員揃うと、自分が悲しく感じているのに、召使がみじめな生活でなぜ幸せなのか教えるように王様は言いました。賢者のひとりが立ち上がって言います。「簡単なことです。彼は99の輪に入ったことがありません。」王様は興味をひかれました。99の輪とは一体何なのでしょう?

賢者は、言葉で99の輪を説明するのは無駄であると王様に伝えます。王様自身が自分の目で見なくてはいけないのです。必要なのは純金の硬貨99枚のみ。これで、99の輪に入ってしまったのち、この幸せな召使いの気分が沈んでいくところを賢者は王様に見せると言います。王様はこの挑戦を受けました。

99の輪にはまる

王様は、国で最も高価な純金製の硬貨99枚を作るよう指示します。それを袋に入れて、賢者を連れだって謙虚な召使の家へ行きました。メモと一緒にバッグをドアの前に置いていきます。忠実で無欲な召使でいることへの褒美です。どうぞ。」とメモには書かれています。それから隠れて、何が起こるか見ることにします。

召使は帰宅してバッグを見て、とても驚きました。あたりを見回し、家の中に入って、興味津々です。王様と賢者は外から隠れたまま監視しています。謙虚な召使は硬貨を取り出して、それをテーブルにぶちまけました。 

召使は自分の目が信じられませんでした。手に入れたばかりの硬貨を数えはじめ、10枚ずつ積み上げます。最後のまとまりにたどり着いたとき、何かがおかしいと感じました。最後の山が10枚ではなく9枚なのです。

99の輪の罠

召使は硬貨がテーブルから落ちたと思い、そこら中を探しますが見つけられません。それから声に出して、「このバッグを見た誰かが硬貨を盗んだんだ。」と叫びました。それから、もう一つの硬貨を稼ぐまでどれくらいかかるんだろうと考え始めます。計算もしました。

騎士

普通に働いて、5年かかります。しかし、もしもっと働いたらどうでしょう?硬貨1枚を2年で稼げるかもしれません。奥さんにももっと働くように言ったらどうでしょう?そしたら、1年で目標に到達するかもしれません…

その日から、召使はとても疑い深くなりました。王宮の誰かが、なくなった硬貨1枚を盗んだと疑います。さらに、また盗まれるのではないかと心配になってきます。

召使は、もっと金貨を得る方法を考えるのをやめませんでした。99の輪にはまってしまったのです。そこから、自分の持っているものを考えなくなり、自分の欠いているものばかりを考えるようになりました。賢者はやはり正しかったのです。