愛するパートナーに対する分離不安障害について

22 12月, 2020
たとえ1日であっても、大切な人から離れることに耐えられないという人がいます。このタイプの愛着は非常に強烈で不健康なものなので、別れることになると、感情や精神が崩壊する可能性があります。今回の記事でより詳しく学びましょう!

すべての別れは苦痛を伴いますが、痛みの強度は二人のこれまでの関係によって異なります。また、いくつかの別れは傷跡を残しますが、それが本当に病的になる可能性がある人も一部には存在します。相手への絶対的な感情面の依存に基づいた関係を築いている場合、二人の別れが、「愛するパートナーに対する分離不安障害」と私たちが呼ぶ精神状態へとつながる可能性があります。

ごく最近まで、分離不安という用語は子どもだけの問題と考えられていました。この用語は、子どもたちが保護者から離れているときに高まる不安を指します。自分が学校に行ったり、両親や保護者が仕事に行ったり、一人で寝るときなどに、不安感や恐怖心を感じるというものです。

例えば、過保護な親を持つ家族では、このタイプの行動が起こるのが一般的です。とはいえ、愛している人から離れることの恐怖や絶望感は、成人にも起こる可能性があります。そのため、恋愛関係が終わったときに特に壊滅的な症状を体験する人が多いのです。

過度の不安感、恐怖心、心因性の症状、不眠症、絶え間ない懸念など、これらの無防備な精神状態を発症している人は、特定の心理的アプローチを必要とします。ここからさらに詳しく見ていきましょう。

愛するパートナー 分離不安障害


愛するパートナーに対する分離不安障害:症状、原因、治療法

誰かを愛しているとき、数日間でも相手と離れるのは苦痛かもしれません。そして一部の人々にとっては、相手と離れているときに苦痛などの感情が強く現れ、それはトラウマになるほどなので​​す。

進化心理学者は、愛するパートナーとのつながりは、親と子の間に生まれるつながりと同じ超越性を持っていると考えています。実際、同じ神経化学物質、とりわけ、オキシトシン、バソプレッシン、ドーパミンが作用しています。

ユタ大学の社会心理学者であるリサ・ダイアモンド氏は、このタイプのつながりに関する研究を行なっています。ダイアモンド氏の研究は、親子関係と愛するパートナーとの関係の間に多くの類似点があることを示しています。

このケースでは、愛する人の近くにいてパートナーの世話をする必要があると感じ、パートナーを心配したりパートナーが確実に幸せになるまで努力を怠りません。このような愛着は不健康なものになる可能性があり、実際に強迫的になる可能性も指摘されています。

また、深刻な感情面の問題を引き起こす可能性もあるため、愛するパートナーに対する分離不安につながることがあります。これは主に、脳が経験を脅威に感じることでトラウマとして処理されるために起こります。その後、体内は大量のコルチゾールを放出し、広範囲におよぶ身体的症状や心理的症状を引き起こします。

愛するパートナーに対する分離不安障害とは?

時には、シンプルな不安感ではない状態になることがあります。不安な気持ちが長期間続き、具体的な特徴が現れる場合は、おそらく分離不安障害のケースだと考えて良いでしょう。

精神障害の診断・統計マニュアル(DSM-5)には、不安障害のカテゴリーに分離不安障害の症状が記載されています。

分離不安障害は、次のような態度や行動のいくつかを引き起こす可能性があります。

  • ストレスと不安の高まり
  • 過去のパートナーと連絡を取り、関係を復活させようと繰り返し試みる
  • 関係が終わったことを受け入れることを拒否する
  • 感情的な苦痛の高まり、および通常の悲嘆のプロセスを経ることができない
  • 寝られない
  • 通常の生活に戻ることができない、仕事に行かなくなるなど、不安が仕事の妨げとなることさえある
  • 食事と食欲の変化(食べ過ぎるまたは極端に食べない)
  • 消化器系の問題、胃痛、頭痛などの心因性の症状

分離不安障害の原因は?

一部の人々は他の人よりも別れに対処するのが得意です。関係の終わりを乗り越えるのに長い時間がかかる人もいますし、ごく一部の人は、別れが自分の生活の全てを覆うほどの影響を受けます。

これは、愛する人への分離不安障害を発症している人のケースです。一般的に、このタイプの分離不安を抱える人は、具体的な特徴を共有する傾向があります。

依存性パーソナリティ、これは別の言葉で言うと、自分にとって大切な存在である他者への、過度で不釣り合いな愛着を持つことです。より極端なケースでは、おそらく依存性パーソナリティ障害を発症している可能性があります。依存症パーソナリティー障害の場合は、相手からの過度な注目とケアを必要とするという特徴があります。同様に、このようなニーズは、相手への服従が高まる状況につながりやすくなります。

分離不安障害のある人は、場合によっては境界性人格障害を発症していることがあります。この場合、最大の恐怖は相手から見捨てられることです。この病理学的な恐怖は、起こりうる問題のほとんどの原因となり、別れはトラウマ的な経験になる可能性があります。

子供の頃から不健康で不安を伴う愛着を経験した人も、分離不安を抱える可能性があります。このタイプの人が相手と築く絆は、自信喪失、不安定さ、相手を自分のものにする必要があると感じること、そして共依存など定義されます。

愛するパートナー 分離不安障害


愛するパートナーに対する分離不安障害の治療法

愛するパートナーとの関係における分離不安障害を治療する際のアプローチは、それぞれのケースによって異なります。愛着に関する問題を抱えている人への対処方法は、境界性人格障害を発症している人への対処方法とは大きく異なりますが、いくつかの理由から、認知行動療法(CBT)が、さまざまなケースで有用であることが証明されています。

  • 認知行動療法は、個人が不安に対処するための戦略を学ぶのに役立つ
  • 患者は、別れに関わる悲しみをよりコントロールできるようになる
  • 患者自分の感情や関係に対処するスキル、そして自尊心を発達させるためのツールを提供する
  • 認知行動療法は、患者が感情的な依存を繰り返さないことを学習するのに役立つ

結論として、別れに対処するのは決して簡単ではないことは事実ですが、不健康で極端な行動を起こさないように注意することが大切です。受け身の態度を取ることで、悲しみに負けてしまうのは最悪の選択肢と考えてください。

別れに直面して苦しんでいる場合は、躊躇せず専門家に相談して、正しいサポートを受けることをお勧めします。

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