あなたの思考を刺激する三つの素晴らしい物語

02 11月, 2019
ここで紹介する三つの物語は、外見以上のものを見ようとすることの大切さについてのお話です。表面だけしか見えていないと、現実を動かしている隠れた力に気づくことができないのです。では、読んでいきましょう!

今回は、何かについて深く考えさせられるような素晴らしい物語を三つご紹介します。これらは全て作者未詳ですが、何年もの間語り継がれてきており、文化の一部のようになってきました。三つ全てが、貴重な教訓を与えてくれるようなお話です。

これらの物語の中では、ある二つの異なる現実が互いにぶつかり合う状況が描かれています。一つ目が、表面上の現実で、一見するとこれが真実のように見えるものです。もう一つは、隠された事実であるため、初めは誰も気づきません。

“黄金に見えるものが全て輝いているとは限らないし、さまよい歩いている人が必ずしも道に迷っているとは限らない”

J・R・R・トールキン

1. カエルとバラ − 熟考に値する素晴らしい物語

この物語で描かれているのは、バランスについてです。昔あるところに、一輪の赤いバラが咲いていました。人々は皆、庭園の中でそのバラの美しさがいかに秀でたものであるかについて話したものです。そのバラは、人々に褒められると心地良い興奮を感じました。しかし当のバラは、人々からもっと間近で見られたい、と願っていました。なぜ皆がいつもある程度の距離を取って自分を見るのか、バラには理解できなかったのです。

思考 刺激する 素晴らしい物語

ある日、バラは巨大な薄黒いカエルが至近距離に座っていることに気づきます。そのカエルは見た目が悪く、どんよりとした色をしていて、醜いシミがありました。また、見た人を怖がらせるような大きすぎる目も特徴的です。バラは、このカエルこそが人々が近くに来てくれない理由だと気づきます。

バラは即座にカエルに立ち去るよう命じました。なぜカエルは自分がこれほどバラの見た目を悪くしているかに気がつかずにいられたのでしょうか?カエルはとても謙虚で従順であったため、すぐにこれを受け入れました。バラを困らせたくはなかったので、どこかへ去って行ったのです。

ところが数日間のうちに、バラは腐り始め、葉や花びらは落ちていきます。そしてもう誰もバラを見ようとする者はいなくなりました。するとどこからともなくトカゲが通りかかり、バラが泣いているのを目にします。トカゲがどうしたのだ、と尋ねると、バラはアリたちに殺されかけているのだと伝えます。するとトカゲは、「あのカエルがアリたちを食べてあなたを綺麗にしていたのですよ」と、バラもすでに気づいていたことを言いました。

2. 二匹のカエルの物語

物事について深く考えさせられる二つ目の物語がこちらです。この話では、他人の意見が私たちに及ぼす力についてが語られています。昔あるところにカエルの大集団があり、よく共に森へ行っては楽しく過ごしていました。彼らは皆、夜がふけるまで歌ったり飛び跳ねたりしました。カエルたちは常にとても激しく笑っており、互いに離れることのできない仲間たちでした。

ある日、いつものように森へ向かおうとする際、彼らは行ったことのない新たな森へ行ってみることにしました。しかしいつものような遊びの最中で、そのうちの三匹がこれまで誰もが気づくことのなかった深い穴に落下してしまいます。残ったカエルたちはショックを受けて穴を覗き込みますが、その底が深すぎることを知ります。「仲間を失ってしまった」カエルたちはそう口にしました。

三匹のカエルたちは穴の壁を登ろうと試みますが、とても困難です。ほんの少し登っては落下するのを繰り返してしまいます。すると上で待つカエルたちが、三匹の努力は無駄だ、と言い始めました。どうやってこんなに高い壁を登ろうというのだ?彼らは、三匹がただ諦めるべきだ、と考えたのです。打つ手など何もないように思えました。

三匹のうち二匹は、こういった意見を聞いて諦め始めます。上にいるカエルたちの考えが正しい、と思ったのです。しかし三匹目のカエルは、登っては落ちてを繰り返し続け、2、3時間後、ついに穴から脱出することに成功しました。上で待っていたカエルたちは驚嘆します。そのうちの一匹が、「どうやって登りきったの?」と尋ねますが、そのカエルは答えません。このカエルは耳が聞こえなかったのです。

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3. 怖がりのライオン

こちらが本日紹介する最後の物語で、そのテーマは恐怖心です。舞台は美しいアフリカのサバンナで、グループからはぐれてしまった一匹のライオンが登場します。このライオンは二十日間も歩き続けていましたが、自分のいた群れを見つけることができていません。彼は空腹で喉が乾いており、また、一人っぼっちになることを非常に恐れていました。

最終的に、ライオンは新鮮な水のある池を見つけ、力を振り絞って池の方へ走って行きました。彼は喉の渇きで死にかけており、何が何でも水を飲まねばならなかったのです。しかし、岸辺にたどり着いた彼は、水面に水を飲みたがる一匹のライオンの姿が写っているのを目にします。そのため、彼は逃げることにしました。「この池にはすでに持ち主がいたのだ」、彼はそう考えたのです。

その夜、彼は池のそばに留まることにしたものの、池へ再び戻る危険は冒しませんでした。池の持ち主であるライオンが現れたら、ナワバリ荒らしだと思われて攻撃される恐れがあったのです。そして彼は誰とも争える立場ではありませんでした。さらに1日が過ぎ、太陽の光は強烈でした。

それ以上の喉の渇きに絶えることのできなくなった彼は、リスクを冒す決断をします。もはや我慢の限界でした。彼は慎重に池に近づきますが、岸辺にたどり着くとまたあのライオンの姿が見えました。しかし、彼は大変喉が乾いていたため、もう気に留めませんでした。頭を下に向け、新鮮な水を飲みました。するとまさにその瞬間、あのライオンの姿が消えました。怖がりのライオンが見ていたのは、水面に写りこむ自身の姿だったのです。これこそが、恐怖のあり方です。しっかりと向き合えば、恐怖はなくなるものなのです。

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アートの目標とは、物事の外見を表現することではなく、内なる意義を表すことなのだ”

アリストテレス

  • Cabiya, P. (1999). Historias tremendas. Isla Negra Editores.