暗示:精神にのみ及ぼされる影響

2019年2月5日

暗示というものは、人の脳内で起こる面白い現象のひとつです。これは、誰かが提案したり導いたりする感覚や考えを、別の人が経験するという精神的な状態です。暗示は、人が離れていきたくなるような感覚を止めることでもあります。本人が気づかないうちに精神に埋め込まれている何かです。

暗示の概念はとても古いようです。中国、インド、ギリシャ、メキシコ、その他の多くの文化で、何千年も前から催眠術が利用されていたという証拠があります。中には、3000年前のエジプト文化で現在のものに類似した催眠術を利用していたことを示す資料もあります。これらの時代には、催眠術が魔法的・宗教的経験と関連付けられていました。

「自分の人生は失敗だという暗示、成功するようにできていないという暗示、お前は成功しないという暗示に注意を払って、泥棒を家から追い出すように、それを自分の心から追い出しなさい。」

-オリソン・S・マーデン-

18世紀のフランツ・アントン・メスメルは、暗示の力を理論的に説明しようと初めて試みた人物です。しかし、彼は科学的な考察にインチキを織り交ぜたせいで、地位を落とすことになりました。この現象に科学的な地位を与えるために真摯に取り組んだのが、ジェイムズ・ブレイドです。他の科学者たちも、無意識という概念からの仮説を説明した彼に従いました。

暗示の種類

暗示の4つのタイプは、直接暗示、催眠暗示、間接暗示、自動暗示です。直接暗示は、誰かが服従するもう1人に行使する権力から起こります。催眠暗示は、様々な方法で起こる催眠術のトランスです。

滲み絵

関節暗示は、他人の考えがまるで自分のものであるかのように頭の中に入れられた時に起こることです。最後に、自動暗示は人が自分自身に行います。寒い時に寒くないと信じ込むために、その人が自分に、「寒くない、寒くない」と言い聞かせるようなものです。

自己暗示には、更にサブタイプもあります。それは、無意識の自己暗示です。本人はそのつもりがないのに、ある考えを信じるように自分を納得させてしまうことです。これが望まない考えである場合もあります。例えば、皮膚に蕁麻疹ができたとき、とても深刻な状況だと思い込むことです。悪い知らせを聞きたくなくて医者に行かず、それなのに自分は深刻な病魔に侵されていると信じ込みます。

暗示の力

暗示は、人間の行動や現実の認識の仕方に大きな影響を及ぼします。催眠暗示は、医療目的のツールとしても貢献しています。しかし、その効果は限定的です。まず、すべての人が催眠にかかるほど暗示の影響を受けるとは限りません。2つ目に、半意識状態の暗示は長い間は持ちません。

割れた鏡

直接暗示は、他人を説得でき、時には危険な考えを与えるような人が行います。これらの人は、人の論理ではなく感情に語り掛けます。特に、相手の恐怖や欲望へ語り掛けます。他人の意志を壊し、自分が求めることをするように働きかけます。これは強大な権力を持っている人だとは限りませんが、力と関連している暗示のタイプです。恋愛関係、セールス、政治家、独裁者などに見られます。

関節暗示は、もっと複雑で見抜くことが困難です。社会が作り上げた「考えの世界」から起こります。気づいてはいないかもしれませんが、様々な団体がそれを作り上げ、促進してきました。ここに当てはまる宗教的な考えもあります。黄泉の国があるというような考えなどです。それを証明する何の証拠もないのに、多くの人がこれを信じます。これを本当でないと証明しようとする人がいる際には、それを脅威と認識します。

無意識の自動暗示は、思っているよりも特に生活の中に見られます。私たちが考えていることの多くは、基礎のない信念のまとまり以外の何物でもありません。私たちは、他人が行うところを見たり、習慣からだったりで、多くのことを行います。しかし、立ち止まって理由を探すことはありません。はっきりしているのは、自分や一般的なことには確信を持っていますが、それは詳細に分析できるようなものでもありません。これは、ただの物事の在り方なんです。

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