仏教が教える、苦しみから解放されるための8つの方法

2018年8月11日 in 好奇心 0 シェア済み
夕日の中での瞑想

仏教は、心の痛みを解消することに特化した手法をいくつか提唱しています。仏教の哲学では、避けようがない状況下においても、苦しみを終わらせることは可能であると説いています。人生に苦しみはつきものですが、それをただ受動的に受け入れ続ける必要はないのです。今回ご紹介する仏教の教えでは、心理的な苦痛は、8つの方法によって解決できるとしています。

苦しみから解放される最初の一歩は、その存在を受け入れることにあります。人は誰でも、人生で何度も苦悩を経験するものです。それに逆らえば、状況をより悪化させることに繋がります。

ただし、苦しみの存在を受け入れる、ということは、それに屈するということではありません。仏教では、苦しみの原因は欲望であるとしているため、その欲望を拒絶することが苦しみを終わらせる最短ルートなのです。仏教の説く「八正道(正しい生き方を実践するための8つの徳目)」を実践すれば、皆さんも調和の取れた幸せな人生が送れるようになるでしょう。

1.正見-八正道の最初の教え

公平な視点を保つために必要なことは、「判断しないこと」に尽きます。正しいか誤っているかを判定するのではなく、その事実をありのままに受け入れるのです。これができない人は、意外と多いものです。何かにつけて批判したがる人は、一体自分を何者だと思っているのでしょう?

木の前に立つ僧

心の苦痛から逃れるためには、身の回りの人や出来事を判断する代わりに、広い視野を手に入れる努力をすることが大切です。他人にあなたを批判する権利はないのと同じように、あなたには誰かの行動を査定したり、承認したり、非難したりする権利はないのです。

2.正思惟-正しい目的を持つ

人生で成功することを目的にすることと、清く正しい目的を持つことには大きな違いがあります。前者は自分が他者から称賛されることを目的としているため、結果として空虚な感情を生み出しがちです。個人的な成功を自画自賛するのは本人の自由ですが、それは世界にとってどんな意味があるのでしょう?

一方仏教では、人々に正しい目的(人の役に立つこと)を持つように勧めています。先ほどの個人的な目標とは異なり、誰かのためになることはより深い満足感を生み出すことができるので、心理的苦悶を解消することに繋がるのです。誰かにとって自分が意味のある存在であると知ることは、さらに人のために行動しようとするエネルギー源になります

3.正語-正直に、しかし慎重に発言する

言葉には命が宿ると言いますが、言葉はときに命取りにもなります。自分の発言は自分自身を作り上げる一方、自分を壊してしまう原因にもなりかねません。しかし、清い精神の持ち主が発した言葉は、心の潤滑油になります。綺麗な言葉は、他者への理解や親愛、友情を育み、他者を慰め、励まし、生命の価値を高めることができます。

瞑想

しかし、私たちはときに嘘をついたり、誰かを傷つけたり、軽蔑したりしますよね。そのようにお互いを攻撃し合っていては、誰も幸せにはなれません。遅かれ早かれ、言葉の暴力はそれを発した本人にはね返るからです。

4.正業-殺生や浪費をしない

他の文化でも取り上げられることが多いこの原理では、誰かを殺したり脅したりすることを禁じます。これは、物理的な肉体だけに当てはまるのではなく、他人の心を傷つける行為も含まれます。

自分が苦しみから解放されるために、誰かを犠牲にするのは間違った方法です。また、贅沢な生活に耽る行為も、自分のより良い在り方を台無しにしてしまうので、避けるべきだとされています。バランスの取れた生活を目指すこと以上に良い生き方はないのです。

5.正命-誠実に働いて稼ぎを作る

他力本願で富を築こうとするのは、正しい生き方ではありません。それをしている人間は、心のどこかで後ろめたさを感じているはずです。

一生懸命に働くことは、より良い人間性を育て、誰かを救うことにも繋がります。怠けた生活はいつか不満足感や苦悩を生み出します。やる気を失ってしまうと、自分の能力や美徳すら失われてしまうのです。

ゾウと三人の僧

6.正精進-美しい精神を育む努力をする

自ら自分を向上させる努力なしには、人生の苦痛から解放されることはできません。美しい精神とは、空から降ってくるものではなく、自分で育てるものなのです。自分の過ちに気づき、他者からの指摘をありがたく受け入れることができて初めて、人間として成長することができます。

7.正念-冷静に現実を見る

苦しみを根本から解消するには、自分の体のメッセージに耳を傾ける必要があります心と体の調和が取れていなかったり、生活リズムが崩れていたりすると、体は何かしら警告サインを示すものです。

それと同様に、自分の言動にも注意を傾けることも大切です。自分自身を承認したり避難したりする必要はありませんが、常に第三者の視点を忘れずに持っていることが、自分を知るために非常に役に立ちます。

8.正定-心を落ち着かせる方法を身につける

精神が感情にコントロールされていると、疲れてしまいます。きちんと制御されていない感情や願望に振り回されていると、結果としてさらに苦しい思いをする羽目になりかねません。

脳の迷路

皆さんもそれぞれ自分なりに、混乱や恐怖、悲しみなどを抑えて気持ちを落ち着かせる方法を持っているのではないでしょうか。負の感情の下では、間違った意思決定をしがちです。だからこそ、それらを制御する方法を身につけておくことが大切なのです。

今回ご紹介した、苦しみから解放されるための方法を説く八正道は、古代から伝わる人間の知恵の一つです。これらは、人生で起こる様々な出来事に向き合うときに、役に立つ道しるべになってくれます。そして、バランスの良い平穏な心を育むことができるのです。

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