病的な心配性 − その症状と治療法

17 2月, 2020
病的な心配性は、痛みを生み出す虚しい源となるばかりか、不安を燃え上がらせる導火線のようなものです。したがって、心を落ち着け、解決策を見つけることに集中し、不運なことやネガティブな結果を心配するのをやめられるよう自分自身を鍛える必要があります。

病的な心配性というのは、徐々に酸素がなくなっていく部屋にいるようなものです。出口のない迷宮、窓のない屋敷に閉じ込められたような状態です。それはまるでなぜ引き返すことができないか自分でもわからないまま坂道を歩き続けるようなものなのです。ご想像いただけるとおり、この心理状態は不安障害の基礎となります

では、なぜこのような状態になってしまうのでしょうか?どうして人間の脳はそれほどまでにこのような苦痛な状況に陥りたがるのでしょう?ここで理解する必要があるのが、心配している状態は不安障害の認知的構成要素だということです。何かを心配することで不安は増し、よりしぶとい不安障害に発展してしまいます。そしてそれとはまた別の側面も見落とせません。それは、心配性は恐怖心を増大させる、という事実です。

人は、次に何が起こるのかはっきりとわかっていないときに心配に思う傾向があります。それは何か悪いことが起こる、と自分自身に言い聞かせるとき、あるいは問題を解決しようとする中でほぼ全てのことに疑いを抱いてしまうときなどです。おそらく、全ての原因はネガティブさにあるのだと自分では推測するでしょう。しかし実際にはネガティブさの裏には見えない恐怖心が潜んでいるのです。

この心配が病的になると、それが精神的苦痛になります。このような精神状態では、考えを広げたり欲望を抱いたりすることはできず、ましてや希望など持てません。したがって、こういった心理的パターンを発見し、止められるようにしなければならないのです。読み進めてもっと詳しく見ていきましょう。

“自分ではコントロールできない物事について心配しても意味はありません、なぜなら自分にはどうすることもできないからです。また、なぜ自分でコントロールできることを心配しているのですか?心配するという行為は人を動けなくさせてしまいます”

ウェイン・W・ダイアー

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なぜ気にしてしまうのか、そしてそれに意味はあるのか?

心配すること自体は正常な心理作用です。その目的は、理由が何であれ自分の心の平穏を乱すような問題を解決することです。この認知・情緒・精神生理学的活性化により、正常な状況では不確実性や恐怖を和らげ、この事象を解決するための戦略が行われることとなります。

また、興味深いことに、近年科学者たちの心配という対象への関心が非常に高まっています。かつて専門家たちはなぜ人々は心配するのかや、それがどう不安レベルに影響を与えるのかについてのみ焦点を当ててきました。

しかし、近年ではカリフォルニア大学のマーク・フリーストン博士による研究をはじめとした、ほぼ全ての人に見られる心配するという現象の根源を明かそうという調査が行われているのです。

心配してしまうのには二つの具体的な理由がある

フリーストン博士とそのチームの調査によると、心配の大半は以下の二つの出どころから来ています:

  • ネガティブな事象について心配するため。例えば、誰かをがっかりさせることを恐れたり、想定したことを成し遂げられなかったらどうしようと怖くなったり、自分にとって意義深いものを失うことやある事柄を特定の方法で行わなかったことで罪悪感を感じることに恐怖心を抱いてしまうのです。
  • 心配してしまう二つ目の理由はかなり興味深いものです。平均的に、人は特定の事柄について”たくさん心配すること”によって責任感を感じるというのです。これは、あることについて何時間もかけて考えれば解決策を見つけることにつながり、もっと状況をコントロールしやすくなるだろう、というような考えです。実際には必ずしも常にそのようにうまくいくわけではありません。なぜなら過度な心配は不安を増大させてしまうからです。
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病的な心配性とフィードバックのループ

過度の心配は、病的な心配性から来ています。この精神状態は、同じ事柄について考え続けてしまい、ネガティブな結果になることを心配してしまう状態です。これはある種の反芻行動であり、問題を解決するどころか悪化させ、情緒的な苦しさを増大させてしまいます。

また、病的な心配性は扁桃体と前頭前皮質との間のフィードバックループによって起こるものだということに注目するのが重要です。扁桃体は危険を察知して警戒メッセージを脳に送る役割を果たしています。この信号は、恐怖と苦痛という二つの極めて具体的な情緒状態に変わります。この状態では前頭前皮質は論理的な思考ができず、懸念事項に正確に答えることができません。では、このような状況下でできることとは一体何でしょうか?

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病的な心配性と向き合うための三つのカギ

病的な心配性やネガティブなエネルギーを和らげ、脳の栄養となってくれるのは話すことです。言葉を使った戦略は、苦痛を抑えるためのカタルシスメカニズムとして働きます。

  • したがって、話の聞き方をわかっていて、理解力があって近くにいてくれるような人との会話を続けていきましょう。誰かに話すことで、自らの非合理的な考えや痛みを増長させるようなものが何なのかを発見することができます。
  • 二つ目のステップは冷静になることです。情緒はバランスが取れている方が、脳は呼吸ができている方が、そしてアイディアは流れに委ねられている方が楽です。この理想的な内的状態を達成するために、リラクゼーション、散歩、マインドフルネスの実践といった戦略を試してみましょう。
  • 三つ目のステップは問題にばかり気をとられるのではなく、解決策に集中することです。どのようにその状況に陥ってしまったかという過程は問題ではありません。絶対にやってはならないのは起こるあるいは起こらない可能性のあるものについて心配することです。重要なのは問題を客観的に分析し、対処法を考えることなのです。

まとめると、強調すべき点はただ一つ、もし慢性的に病的な心配性状態に晒されているのであれば、専門家に相談しなければならない、ということです。状況を変え、ウェルビーイングを向上させるのに役立つ効果的なセラピーはたくさん存在していますよ。

  • Freeston, M. H., Rhéaume, J., Letarte, H., Dugas, M. J., & Ladouceur, R. (1994). Why do people worry? Personality and Individual Differences17(6), 791–802. https://doi.org/10.1016/0191-8869(94)90048-5