博愛主義はお金持ちのためだけのものではない
博愛主義とは、人のために人助けをすることです。つまり、見返りを求めず、将来お返しを期待することなく行う人助けです。それは無償の愛のようなもので、利益を求めるものではありません。英語のPhilanthropyは「人類への愛」という意味のギリシャ語から来ています。ですので利他的な感情はお金を持っている人に限られたものではありません。これは実は誰もが持つことのできる態度なのです。
よく知られている人の多くは非営利団体やその他の組織の大使をしています。恵まれていない子どもたちの健康や教育のためのプロジェクトや活動を支持しているのです。しかし、博愛主義とはお金持ちのためだけのものではありません。これはお金の問題というよりは、寛大さ、進んで行うこと、意識、そして思いやりの問題なのです。
共感とチャリティー
博愛主義は、ボランティアをしたいという正直な気持ちから来ています。社会的な活動を引き受けたり、他の人の生活状況の改善に本当に役立つような寄付をすることなどが含まれます。しかし、上で述べたように、それを後に対価をもらうことを期待することなく行うのです。
他の人を助けることは、意外に簡単にできます。より正しく平等な社会を作るということにおいては、私たちは皆ある程度貢献することができるのです。例えば、水を節約したり、リサイクルをしたり、服やお金、食べ物を寄付したりすることなどのシンプルなことができます。これらすべては社会の中で最も必要とされている部分に影響を与えられるのです。千里の道も一歩からです。
博愛主義者の心理的輪郭
専門家によると、誰かに共感しその人を助けなければという気持ちにかられやすくなる2つの個人的な状況があるといいます。これらの2つの状況から、2つの異なる種類の博愛主義者が生まれます:
- 複雑な感情的状況。つまり、心理的または精神的な変化を経験し、人助けをしたいと感じるようになったため、より寛大になるということです。こういった種類の問題は多くの場合低い自尊心から来ています。ですので、このタイプの博愛主義者はいい目的のために手を貸すことで、自分に自信を持とうとするのです。
- 類似性からくる同情。つまり、こういった人は他の人の気持ちに気づいたり感じたりします。他の人の物語を自分の心の琴線に触れさせるのです。他の人の痛みを自分のもののように感じるので、その状況から抜け出すのを助けることで、その人たちとつながろうとするのです。
知識を与えること
自分の欲しいものが自分で手に入れられない中で他の人を助けることは簡単なことではないでしょう。ですので、あなたが実際に人を助けることができるのかどうかを知ることがとても重要なのです。つまり、必要なツール、スキル、その問題にいい影響を与えるための精神的な強さを自分が持っているかどうかということです。
博愛主義は、あなたが自己認識ができていないと行うことができません。あなたが社会のバランスを改善することができると信じていないなら、足を踏み入れない方が良いでしょう。結局、反対にその状況を遅らせてしまったり悪化させてしまうことになってしまうかもしれないからです。
善意は持っていなければなりませんが、問題に対処するための正しいツールもなければなりません。適切に準備をし、助けを差し伸べるための専門家のグループも必要です。
博愛主義とは言えないこと
多くの企業が、その社会的活動を企業博愛主義と誤って定義しています。これらの会社には主に経済的な私心があるので、これを完全に無私の行為と見ることが明らかにできないのです。博愛主義には「第三セクター」と呼ばれるものと実はより関係があります。つまり、個人的あるいは政府の私心とは無関係な、ボランティアの努力によって機能しているものです。
しかし、それは嘘の利他主義もあります。これは、偏った位置にある権力から自分の利益のために行う良い行為なのです。これは優越感という堕落した考えに基づいています。
「あなたよりもお金も権力も持っているから、ちょっとあげるよ。感謝するのを忘れないでね、それしか持っていないんだから。」こういった考えには気を付けなければなりません。これは博愛主義とは全く違うからです。これは単に傲慢で、残酷で、暴虐な態度です。
一つの興味深い例は、世界で最も裕福な人にまつわる議論です。その人とは、マイクロソフトのオーナー、ビル・ゲイツです。多くの人が彼の善意を疑い始めました。彼の唯一の目的は、自社のイメージを良くすることだと思われてしまったのです。
全てのチャリティーが博愛主義ではありませんし、全ての博愛主義が慈善のためのものではありません。その違いは、チャリティーは救援をもたらそうとするのに対し、博愛主義は社会的な問題を最終的に解決しようとするものだということです。
「人に魚を与えれば、あなたはその人に一日食事を与えたことになる。人に魚の捕り方を教えれば、あなたはその人に一生食事を与えたことになる。」
―中国のことわざ―
人間嫌いは最初のステップ?
博愛主義の反対は人間嫌いです。これは人類に関することすべてを嫌う傾向のことです。人間嫌いとは特定の人に嫌悪感を覚えるだけでなく、人類すべてに対してそう感じます。全世界的な嫌悪を持っており、誰もかれもが嫌いなのです。
しかし、多くの人がこれを博愛主義の最初のステップと見ています。他の人を助けたいならば、世界の不正や私たちの抱える問題を解決できない人類の無力に気づかなければなりません。言い換えれば、いい行為をしようとしない人や、助けようとしているのに間違ったことをする人もいるということを理解しているということです。
ですので、他の人の自己中心さや欲について認識しなければならないのです。そうして初めて、不平等と闘い、世界を変えることができるのです。
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