一人でいることと孤独を感じることとの違い

18 7月, 2020
これを読んでくださっている方は、おそらく今までの人生で孤独を感じたことがあるか、今まさに寂しい思いをしているのでしょう。孤独を感じることと一人でいることとは違います。両者があなたのウェルビーイングにもたらす影響はまるっきり異なるのです。

現在も変化を続ける社会の中で、私たちが一人きりで過ごす時間は増えてきています。例えば人口の高齢化や社会動学の変化、一人親家庭の増加、一人で暮らしたがる人々の増加、あるいは孤立に関連する危機などがその例です。ただし、一人でいることと孤独を感じることとは全く異なります。

孤独を感じているからといって、必ずしも物理的に社会から孤立した状態だというわけではありません。科学者たちの中には、孤独とは感情的要素(不快な経験)であり、認知的要素(自分の交友関係の狭さに気づくことや、あるいは十分な数の知人や友人がいない状態に気づくこと)でもある、と考える人々もいるようです。

孤独を予見する指標としては、他人と交流する頻度よりも、それぞれの関係性に対する主観的な満足度の方が有効であることが研究で示されています。

一人でいることと 孤独を感じること

孤独を意味する二つの言葉、ロンリネスとソリチュードの違いとは?

  • 一人でいること(ソリチュード)。これに関しては、個人が物理的にひとりぼっちだったとしても孤独を感じてはいません。自ら望んで一人でいることもあり得るのです。他人といるよりも一人でいる方が好きな人もいるでしょう。つまり、ソリチュードとは自らの選択により物理的に孤立することを言います。
  • ロンリネス。この場合、他人と交流する必要性や願望があるにも関わらず、何らかの理由でそれができません。条件的には人と関わることは可能なのかもしれませんが、不安を感じるため、そのせいで寂しい思いをしてしまうのです。また、自分は役立たずで拒絶されていると感じたり、やる気が出なかったり、過活性状態になったり、アイコンタクトすら難しくなることがあります。これは、自分には社交能力がないと感じているために起こります。
  • ポジティブソリチュード。時折、私たちは一人になってパワーを蓄え、休息する必要があります。このようなケースでは、ソリチュードは心地よいものとなるでしょう。クリエイティブになって、自分自身を見つめ直すチャンスなのです。
  • エリエネーション(乖離)。これは最も極端な孤立の形態で、心の内側に空虚さを感じ、真のアイデンティティから切り離されている状態です。これはまるで自分自身と間に距離があるような状態で、これにより他人との間にも距離が生まれます。

孤独を感じることでどんな影響が出てくるのか?

孤独感というのは苦痛を伴う感情であり、愛する人々に囲まれている時でさえも味わうことがあります。また、もっと深刻な問題の兆候かもしれませんし、見落とされてしまうことも多いものです。

孤独を感じている人々はそれについて話そうとしなかったり、それが気分の落ち込みの原因であることを認めようとしない傾向があります。自分が寂しい思いをしていることを認識し、受け入れるのは困難です。なぜならこれは望ましくない状況であり、恥ずかしいことのように考える人が多いためです。また、なかなか乗り越えることもできません。

孤独感に関して特に厄介なのが、このような思いをしても助けを求めようとしない人が大半であるという点です。これは病理ではなく、人生の中で味わう正常な感情なのだと信じられているのです。

孤独感は身体にも弊害を与えます。研究者たちは、これが命に関わる可能性のある病気や非常に有害な病理につながる危険因子であることを解き明かしてきました。

つまり、孤独感と身体の健康状態の間には関係性があるということです。具体的な疾患の例としては、心血管疾患や摂食障害、睡眠障害などが挙げられます。メンタルヘルスに関しては、孤独感はうつ病やアルコール・ドラッグの乱用、そして自殺までをも引き起こす要因となり得ます。

一人でいることと 孤独を感じることと 違い

解決策は?

自分が孤独を感じているという事実を受け入れるのは驚くほど難しいかもしれませんし、この問題に対する解決策を見つけるのはもっと困難かもしれません。ここでカギとなるのは、孤独に対する捉え方を変えることです。

まずは、自らの感情の元の原因を特定しましょう。そのやり方の一つが、どんなことがあれば孤独を感じるのを止められるか考えてみることです。その理由を絞り込むことができたら、次は解決策を探っていきます。社交スキルを向上させる必要があるのか?新しい友人を見つけるべきなのか?グループ内でもっと交流すべきなのか?などと考えてみましょう。

一つ非常に有効な戦略があります。それは、ボランティアに参加して他の人々を助けるために時間を費やすというものです。これにより、自分は役に立てるのだ、自分の存在が他人にとって重要なのだ、と気づくことができるかもしれません。また、忙しくしていれば孤独感に苦しめられる時間も減るはずです。

また別の選択肢としては、何らかのグループアクティビティへの参加があります。ダンス教室に通ったり、絵を習ったり、ブッククラブに登録したりしてみてましょう。どれも他者と関わり合いながら楽しいひと時を過ごすには最適な方法です。

さらに、現代社会に暮らす私たちの強みの一つは、オンラインでの出会いの機会が増えているということです。興味のあることや趣味を共有できる相手と新たにであるためのプラットホームはたくさん存在しています。

まとめると、孤独感を終わらせるための最初の一歩はこれを受け入れることです。その後で、他者と関われるよう行動を起こし、心の空虚さを埋めていきましょう。

  • Carvajal-Carrascal, G. & Caro-Castillo, C. V. (2009). Soledad en la adolescencia: análisis del concepto. Aquichan, 9(3), 281-296
  • Rubio, R. (2001). Un estudios sobre la soledad en personas mayores: entre el estar solo y sentirse solo. Revista multidisciplinar de gerontología, 11(1), 23-28.