他の人を好きになったのに、恋人と別れられないとき

他の人を好きになったのに、恋人と別れられないとき

最後の更新: 01 12月, 2018

振られるより振る方が楽だという人もいます。しかし、実はそうではありません。誰か他の人のことを好きになってしまったのに、自分の恋人に別れを告げるのが不可能だというシチュエーションが存在します。罪悪感や義務感、感情の負い目(本物でも頭の中のものでも)などのせいで別れのためのステップを踏むことができなくなることがあるのです。

恋人を振ろうという考えは、時に答えの見つからないジレンマになってしまうこともあります。二人の間の愛はなくなっていると気づいていても、関係を終わらせられない様々な要因があることがあるのです。

これは良い状況ではありません。気づくのが遅すぎて、正しい手段を取らないと、関わっている人すべてを巻き込む大きな混乱を招いてしまいかねません。また、ものごとに健全に対処することもできなくなってしまうでしょう。

愛がテーブルの上にもはやないならば、そこから去らなければならない。
―ニーナ・シモン―

恋人と別れられなくするもの

すでに他の人のことが好きになっていても、恋人を振ることを難しくする主なものは罪悪感です。罪悪感は、これまで自分の人生にたくさんのことをもたらしてくれた相手を傷つけたくないという気持ちから来ています。別れは相手にとって辛いだろうということがわかっていて、あなたはその重荷を背負いたくないのです。

相手を傷つけたくないため別れを切り出せない

他にもよくあるのは自分の決断に対する不安で、それがあるとどんな正しい判断もできなくなります。つまり、将来起こるかもしれないことを恐れているということです。相手のことをもう愛していなくても、良く知っている人とこのまま一緒にいるのと、新しい誰かといるのと、どちらの方がいいのか迷っているのです。ここでは不安が大きな役割を果たしています。「何もかもが上手くいかなくなって、元のさやに戻りたいと思っても戻れなくなったらどうしよう?」

時には新しく出会った人に問題を解決してほしいと思うことさえあります。新しく関係を始めた人(正式でもそうでなくても)があなたにプレッシャーを与え、強く言ったり、恋人と別れるために「何かしてくれる」といいな、と思うのです。つまりあなたは自分の意志決定に伴う責任を負いたくないのです。

恋人を振るのを先送りしすぎていると…

恋人を振るという決断をしないでいることで一番問題になるのは、それがとても不明瞭で悪いシチュエーションにつながってしまうことです。よく起こるのは、無意識の行いの小さな連鎖で、それは結局早い段階で本当のことを言うよりも相手を傷つけてしまうことになるのです。

この先送りにすることから生じる主なものには、以下のようなものがあります。

  • 心理的暴力。気づかずに、あなたは今の恋人の存在や、好意を抱いている人と一緒にいられないことについて今の恋人を責めているかもしれません。このとき起こることは、恋人がすることや言うことすべてが問題に見えてしまうのです。相手の行動をより批判するようになり、相手をやっかいなもののように扱い始めるのです。
  • 嘘と偽り。罪悪感、優柔不断、恐怖のために、訳の分からない嘘をつき始めることになるかもしれません。今の恋人にも、新しく好きになった人にも嘘をつきます。そうすることで今の恋人を突然振る必要もなく、また新しい人を失うこともないようにするのです。これは避けられないことを先送りにするための、とても未熟なやり方です。
  • 受動攻撃的な作戦。これは心の距離を置いてみたり、今の恋人を間接的に責めたりするような不明瞭な態度のことです。本当のいざこざを隠しているため、いらいらした態度を取りつつも、それを正面からは出さないのです。
  • ヒントを出すこと。これは今の恋人に、この状況を悟らせるということです。第三者がいて、あなたがその人に好意を抱いていることをにおわせ、恋人に気づかせようとするのです。そうすれば自分から相手を振らなくて済むからです。
優柔不断のために未熟な態度をとる

未熟な態度をとることの影響

恋人を振るのを先送りしすぎていると、結局全ての人にとって辛い状況になってしまいます。今の恋人はまもなくやってくるであろう別れに対して絶対に何らかの思いを抱いています。何が悪いのかを理解しようとしますが、あなたが正直に心の内をさらさないと、相手は不安と疑念、不快感でいっぱいになってしまうだけです。

相手は自分の置かれた状況がわからず、決心するための十分な情報を与えられないということもあります。それは音の聞こえない苦しみのようなものや、根拠のない希望や意味のない期待につながります。このような心理ゲームを行うことは、正直になるよりもずっと大きなダメージをもたらします。

新しく好きになった人との関係も、無傷という訳ではありません。その人もあなたがものごとをすっきりさせるまで待つべきなのか、それとももう一緒にいない方がいいのかわかりません。不安や不信感を抱くかもしれず、それは交際を始めるのにいい方法ではありません。

関わる人すべてに悪影響が

これらの理由から、あなたが恋人と別れることを先延ばしにしているのは、あなたが単に自己中心的で怠惰であるという証拠です。あなたは自分が嫌な気持ちになりたくないと思っていますが、そのために他の人が苦しむことになっています。結局のところ、こういった状況ではあなたも傷つかざるをえません。恐れ、優柔不断、そして自分の立場を明確にしないことには、いつも大きな代償が伴います。


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