不安症治療のためのユング派心理療法の柱

2018年12月18日

ユング派の心理療法のアプローチには中心となる大前提があります。思考と思い込みは人間の最大の敵だということです。特に、抗ったり、不安にさせたり、麻痺させるものの制御の仕方がわからないときです。しかし、その問題の根っこを探り当て、受け入れることによって、その感情や感情が表わすものから自分を解放することができます。

ユングの心理的な取り組みを定義する言葉があるとすれば、それは自己実現です。これはユングの考え方がフロイトのものと違うところです。ユングは、人は一つの衝動に向かって動いていると信じていました。人として自分を実現できることです。

「人生の特典は、本当の自分になることだ。」

-カール・グスタフ・ユング-

しかし、誰もが不安症に苦しんでいます。この理由は、ユングにとっては常に明確なように思えました。彼にとって、世界はいつも安全だと感じられる場所ではなかったのです。

社交的な環境、制度、政府、現代化の流れは、わたしたちの目には好ましいシナリオを描いているようには見えません。不満、不自由な感覚のような、自分を心から満たせていないという思いが、絶え間ない不安の感情を悪化させています。外からの重圧によって私たちの内面は割れてしまい、内面的な緊張を受け入れる代わりに、害のある方法で反抗してしまいます。

カール・グスタフ・ユングは、かつてこのように述べています。抗うものは固執するのだ。 

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ユング派心理療法の不安の治療法

ユング派心理療法は、専門的な心理療法です。その方法は、認知行動療法から人間性心理療法まで様々です。カリフォルニア大学バークレー校などの大学では、40年以上にわたって学生をこの方法で訓練してきています。

不安症を治療するのに効果的なのかと疑心暗鬼に感じるなら、この心理療法の面白い柱を見てみましょう。

不安は人間の特徴、個別に対処する重要性

この考えを証明するために、ユング派療法は様々な考えを引き合いに出します。元型集合的無意識と言ったようなものです。人は、精神的な基盤を共有しており、人を定義づける共通する要素はそこから発生します。つまりこの説によれば、私たちすべてに共通した本能、影、衝動が存在するということです。

  • 不安症というものは、私たちが毎日踏み歩くカーペットのようです。先述した「世界は安全ではない」といった感覚から生まれる苦しみで満ちた感情です。
  • すべての人間がこの次元を共有していますが、分析的心理学を通じてユングが分類した、この考えを定義づける事実が存在します。人は自己実現をして、誰もが共有する構造から出て、自主性を持って自立しなくてはいけないということです。
  • 毎日不安と生きる人は、感じていること、認識していること、必要としていることを定義できるようになる必要があります。

ユング派の心理療法は、確立された方法論であり、弁証的な方法です。カウンセラーは快適に感じさせかつ自主性を持たせるために、患者の性格とつながりを持てなくてはいけません。彼らこそ、患者の治療過程において活発な要素である必要があるのです。

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「影」あるいは不安の根っこの認識

この新療法のもう一つのカギが、もともとの原因を探ることです。精神的な苦しみを生み出していている問題の根です。つまり、自分の影を認識して、自分の性格の最も暗い部分を明るみに出します。カウンセラーにとっても、患者の感情的な複雑さ(必要性、固執、尊敬の感情)を特定することが不可欠です。

これを可能にするために、この心理療法は次の策に基づいています。

  • 会話療法。
  • 夢分析。
  • 連想。
  • 創造法。

問題、無、ないがしろにされた必要性などで溢れている無意識の分析は、回復のカギです。この複雑な精神構造を機能させるには、カウンセラーと患者の協力関係が確立されていなくてはいけません。

「無意識が意識的になるまで、無意識は人生を操作し、人はそれを運命と呼ぶ。」

-カール・グスタフ・ユング-

もう抗わない:自由になるための受け入れ

ユング派心理療法には、不安治療のための一つの目的があります。自己実現です。精神的・感情的自主性のためには、人が反抗するのをやめて、不安にさせたり怯えさせるようなものから逃げたいという欲望を諦めることが必要です。

ユングによれば、ネガティブで危険な思考を忘れようとすればするほど、より大きな力をわたしたちに発揮してきます。

  • 何かに対して否定、対立、反抗することで、不安症に関連した症状が悪化します。これによってより緊張し、落ち着かなくなって、動揺します。
  • さらに、ユング派心理療法では、不安を理解することは人間であるということの一部である、ということを受け入れるために導いてくれます。つまり、反抗せずに受け入れなくてはいけません。不安に主導権を握らせるということではありません。そうしてしまった場合は、自主性を失ってしまいます。
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目的を見つける

ユング派心理療法は、私たちが不安の治療のためにすべてのエネルギーを費やしてしまうことがあるということを認識しています。多くの人が苦しむ慢性的な絶望ややる気の欠落も、常に始まりは同じで、目的意識の欠落や人生の意味を見いだせないということが原因です。

このタイプの治療によって、人生に新しい焦点を見出すことを助けます。こうすることで、患者は自分の目標を自分の必要性に基づいて構築することができます。不安を和らげて、新しい個人的な目標へ導く方法です。

ユング派心理療法は、不安症を治療したいという時に役立ちます。感情的なバランスを無意識、障害物、恐怖、影から回復させます。

「影を落とさなかったら、実在していると言えるだろうか。完璧でいたいなら、暗い側面を持っているべきだ。」

-カール・グスタフ・ユング-

現在、たくさんの研究がユング派心理療法の効力を支持しています。自己認識と自由のための心理療法の旅は常にポジティブなものです。