不安症とマインドフルネスの関係

不安症とマインドフルネスの関係

最後の更新: 01 11月, 2017

人間は、動物が感じないタイプの恐怖、精神的な恐怖を感じることができます。この精神的な恐怖は、現実の差し迫った恐怖とは何の関係もありません。マインドフルネスは、精神的な恐怖である不安症を克服するのに役立ってくれます。

精神的な恐怖とは、起こり得ることや、過去に起こってまた起こる可能性があることに対する恐怖です。今この瞬間に起こっていることではありません。

このタイプの恐怖を感じている人そのものは、「今ここに」存在しています。しかし、こころは未来に行ってしまっていて、起こり得る可能性や、過去にすでに起こって繰り返されるかもしれない可能性におびえています。

影を恐れる女性

マインドフルネスと考えすぎ精神疾患

考えすぎ疾患とは、心と体がバラバラになってしまっている状態を表します。考えはこっちへ行って、感情はあっちへ行って、肉体的な感覚はまた別の方向へ行ってしまう状態です。マインドフルネスがあれば、これらの要素をきちんと調和させることができます。

簡単に言うと、わたしたちは今だけを生きているわけではありません。断片的な状態が集まって今を経験しています。現実の認識は、分裂し、分散し、歪められています。注意力や認識には間違いもあります。そこに、病理学的な不安は漬け込んでくるのです。

不安症の人のこころは、勝手に動きます。肉体と客観的な現実とは別の動きをします。不安になったこころは、常に未来の危険を避けるようにいきます。そして、最終的には不安障害に陥ってしまいます。

考えすぎ精神疾患は、こころと肉体の連携の欠落状態です。考え、感情、肉体的感覚が、すべて違う「波長」になっています。

 

マインドフルネスと不安の経験的回避

不安症を抱えるひとの特徴的なふるまいは、(マインドフルネス的観点では)「経験的回避」と呼ばれています。経験的回避は、特定の経験とのコンタクトを避けたいとき(肉体的感覚、感情、考え、思い出など)に起こります。そのため、そのことが起こる波長と方法、さらにそれを引きおこす文脈を変えてしまいます。

経験的な回避は、特定の経験とのコンタクトを許しません。そして、その経験の本質を変えてしまいます。それによって、不安障害が起こります。

避けるべき経験を回避しようとする努力は、それに反して働きます。その人がコントロールを失うまで悪化させてしまいます。だから、経験的回避傾向のある人は、もっと大きな恐怖を育ててしまう可能性が高くなります。

このような人たちは、自分自身の内なる経験を受け入れられる人よりも突然のパニックアタックに陥りがちです。考えや感情の抑圧が、全般性不安障害、特定の不安症、心的外傷後ストレス障害を引き起こします。

地面に埋もれる男性

マインドフルネスを応用することができる、不安症に共通する重要な特徴を見てみましょう:

  • 行動的・経験的回避(上記に説明済み)
  • 認知的強直 (別の言葉で言えば、いつも同じ風に考えたり、他の方法を考慮しないことです。)
  • 同じ反応の繰り返し(同じことを繰り返し、動けなくなってしまう状態です。)

どうやってマインドフルネスで不安を軽減することができるか?

不安症をマインドフルネスで改善することは、統合のプロセスです。これを行うためには、バラバラで、孤立し、なおざりにされてきた断片を一つの意識の統合しなくてはいけません。マインドフルネスは、不安症治療のための3つの基本的な目標に基づいています。:

  • 経験に意識を広げる。もっとはっきりと自分の感情的な反応を観察することです。不安をコントロールするために、自分が行う外的な行動と内的な回避をもっと意識します。
  • 人生における急進的な変化を作り出す。批判的かつ統制的な精神的姿勢を、もっと調和した思いやりのある反批判的な姿勢に変えます。サインに関係なく内容を受け入れます。
  • 全体的な生活の質を上げる。人生を豊かにしてくれる変化を起こすために、認識的な柔軟性を強調し、現在にフォーカスをしてください。

マインドフルネスで不安症を治療する際には、統合がカギです。バラバラで、孤立し、なおざりにされてきた断片を一つの意識の統合しなくてはいけません。

笑顔の女性


マインドフルネスを実践することで得られることとは?

続けてマインドフルネスを実践することで、徐々に起こる3つのプロセスを見てましょう:

  • すべての内面にはっきりと意識を向ける。
  • 自分自身のビジョンを拡大し、起こっていることやその原因を深く考える。
  • ブロックするのではなく、意識的に考え、感情、記憶、感覚、イメージなどの現象を許す。

許容することで、最終的に自然に不安症の原因が消えていきます。この自然な解体のサイクルは、他の生き物のサイクルに似ています。 観察の意識にコンテンツが表われ、発達し、そして消えます。

マインドフルネスの実践をすることで、自分の考え、感情、感覚がどんなふうに素早く変わっていくのかを理解することができます。「心地よい」状態を保ち維持することはできないが、「不快な」状態を取り去ることができると気づきます。

マインドフルになって、恐れているものから逃げるのをやめる

マインドフルネス実践で扱われるエクスポージャーは、認知行動療法に用いられる「暴露反応妨害法」で使われる原理と同じです。恐怖に近づき、不安が軽減され消えるまでその場にとどまり続けるという方法です。

批判することなく、逃げたり避けたりすることなく、不安症に関わる感覚を観察することで、感情的な反応度を軽減してくれます。そうすることで主体的な意味が変わってくるため、感情的な不安が軽減され怖くなくなります。そうなると、不利な感情や状況における許容度が広くなります。

マインドフルネスを通じて、不快なものとあえて対峙します。こうすることで、状況をうまく対処するすべを身につけます。反発がなければ、不安は留まることも増えることもありません。大切なのは、今を十分に意識することです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。