ハイパー共感症候群

ハイパー共感症候群
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

ハイパー共感症候群を持っている人は、自分の周りで振動するすべての感情を受信してしまう長いアンテナを持ってるような感覚です。

相手のニーズに自分を見失い、共感で自分を毒してしまいます。他の人の経験に対して罪の意識さえ抱きます。とてもつらく疲れます。

 

これが「症候群」だなんてびっくりするかもしれません。明らかに「普通」のふるまいを病気としてレッテルを張ることで、わたしたちはやりすぎになってしまうのでしょうか?

答えはノーです。これは説明ができます。DSM-Vがハイパー共感をパーソナリティー障害として分類していれば、十分な理由になりますよね。 

「認識することは苦しむことだ。」
-アリストテレス-

人に共感するのを難しくしたり、苦しみを引き起こしたり、普通の生活を送るのを阻害するようなふるまいは、診断と治療が必要です。

そのため、しつこい苦悩のパターンを見せ、社会的・個人的・仕事生活において機能することができないハイパー共感を持つ人は、パーソナリティー障害のサインを見せます。

しかし、とても敏感なこととハイパー共感症候群の違いがあることを明確にしておくのが重要です。

 

例えば、Women Who Love Psychopathsという面白い本の中で、精神科医のSandra L. Brownはパートナーの心理的状況を理解するだけでなく、それを正当化する女性がたくさんいるということについて語っています。 

言い換えれば、極端な共感が自分の目の前にいる捕食者の存在に気づくことを難しくしてしまいます。彼女たちはパートナーの暴力的な行動を正当化するために、洗練された賢い方法を使います。これは、ハイパー共感症候群が考え話す価値のある障害である明らかな証拠かと思います。

共感する脳

共感とハイパー共感、バランスと病気のきわどいライン

共感がポジティブで便利で好ましいふるまいなら、「持ちすぎること」は悪いことではないですよね。しかし、人生のすべてにおいて同じように、極端はよくありません。健全なバランスが大事です。

ハイパー共感は、他人と自分をしっかり分ける能力に影響します。共感は相手の立場に立って考えることです。しかし、いつそうするかを見極め、自分自身でいることをやめないことが重要です。

異なるタイプの共感を認識することも大事です。どれが健全で、どれが病気に分類されるかということです。

  • 愛情的共感: 他の人が感じている感情や感覚を感じ、思いやりを持つ能力です。彼らが感じるようにあなたも感じます。
  • 認識的共感: 相手の人の精神の中身ときっちりと正確に理解することです。彼らが感じることを知っていて理解しています。
  • 極端な共感、ハイパー共感: 鏡やスポンジのような状態です。相手の人が感じていることを感じるだけでなく、それに苦しみます。不安症を引き起こす物理的な痛みで、他人のニーズにあなたをさらします。どこまでが自分で、どこからが他人かわかりません。
    人をすくう手のひら

ハイパー共感症候群とは?

下記に、感情的な繊細さと病理的な敏感さとの違いを見分けるための、ハイパー共感症候群の人の特徴を説明しています。さらに、DSM-Vがこれらのふるまいをどのように見分けているかもわかります。

  • まず、自分のアイデンティティーや社会的スキルの崩壊を経験します。
  • 強迫的衝動や精神病などのほかの障害を発症することがよくあります。
  • ムードに揺れがあり、深い鬱状態から演技っぽい押さえきれない幸せ状態に移行したりします。
  • 忍耐強く依存的です。自分が投影したい大事で必要とされているというイメージを強めるために、みんなの問題を解決したがります。誰かのために物事を行うことで、コンスタントな交流を必要とし、自分の正当性を強めます。誰かがボーダーラインをひいたりすると、傷つき拒否されたと感じます。
  • また、過保護すぎで他人の自主権を尊重しません。
  • 過剰な共感は、仕事で生産的でいるために大きなトラブルになります。誰も自分の利他主義、他人をサポートし助けるニーズを理解していないと感じます。
  • 最後に、過剰な共感力から怒りに移行します。落胆しすぎて、自分を隔離してしまいます。怒りと失望に埋もれます。
    男性の背中と神経

共感力がありすぎたらどうしたらいいか?

この時点では、他人の感情を受けることで苦しむ原因は何かと思っているかと思います。近年、このテーマについて大きな進歩がありました。研究者はハイパー共感の遺伝子的・神経科学的基礎を発見しています。

アスペルガー症候群、ハイパー共感症候群、境界性パーソナリティ障害などの、いわゆる共感スペクトラム障害と呼ばれるものからたくさんの発見をしています。重要な発見であり、より良い治療法を見つけることにつながる面白いトピックです。

異常な共感に苦しんでいるなら、答えはシンプルです。専門家の治療を受けることです。

かなりの病的な共感状態にあろうが、ただ単にちょっと敏感過ぎるだけだろうが、自分にリミットを設定して、思考にコントロールを持ち、自分のニーズをより大切にし、もっと正しく自分のアイデンティティ―と自尊心を定義するテクニックを学ぶのはいいことです。

極端な共感は、あなたを不安定にさせるだけではありません。世界から隔離してしまいます。

しつこい空虚感と苦しみの世界に留まる価値はありません。 最初の第一歩を踏み出しましょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。