失望は役立つこともある

失望は役立つこともある
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

私達は皆、失望により、新たな失望に落ちてしまうような経験があると思います。それは、底辺からさらに底辺にある石の下にいくようなもので、目を開いて、自分がどこにいるのか気づくまで続きます。私達は偽りの友情や、2つの顔を持った人間、間違った感情などに囲まれています。そうして、傷ついた心の欠片を拾い集め、過去を振り返ることなく、日々、尊厳と決意を持ち前を向いて歩んでいきます。

アスリートは早い段階で失望を経験し対処を覚えるべきだ、と スポーツ心理学の専門家は言います。競争的なスポーツの世界では、いつも勝者と敗者が生まれます。全てのアスリートは良いパフォーマンスや悪いパフォーマンスを経験し、彼らは怪我をしたり、競技のパフォーマンスとは関係のない競争、テスト、ゲームを乗り越えていくのです。

「もし静かに、十分な準備が出来れば、全ての失望に報復を見つけることが出来るだろう。」-ヘンリー・デイヴィッド・ソロー-

人生というゲームの中では、同じ事が起こる事もあります。しかし、私達の多くは、早い段階で努力をすれば成功は保障されると学ぶのです。また、愛する事を大事にすることで、良い反応が返ってくる事も学びます。人生のリングにおいて、誰しもがいつも2+2=4と伝えたいと思わないでしょう。それより、空はいつも澄み切っているのではなく、むしろ曇っていると思う方が多いでしょう。でも、人間は虚弱で、矛盾した不完全なものだなんて誰も言いません。

日々の失望に対応することは簡単なものではありません。興味深い事に、失望は愛と後悔に続く、人間が最も経験する3番目の感情なのです。ですので、私達はそれを認識し、同意し、直面する事を学ぶべきなのです。これからその方法について話していきます。

手のひらから舞い飛ぶ花

失望は人生において必須なものですか?:いいえ、常にそうではありません

「失望する事は、成長する為のやる気を授けてくれます。人生には大きな失望を経験する必要があるのです」という懐疑的な発言をしている人はどんな時代にも存在します。このような言葉はSNSのプロフィール上では良く見えますが、私達はそれらを分析し、理解する必要があります。

まず第一に、「人生が何なのかを知る為」に胸が張り裂けるような失望を経験する必要はありません。出来る限り早い段階で失望を管理できるよう考えるべきなのです。この方法だと、自身のコントロールを失うのを避けることが出来ます。また、失望はいつも小さい方が良いのです。小さいほどその失望に対し正しく対処を済ませられ、その経験から自分は何が出来るかを学ぶ事ができるのです。

その反面、日々の失望にどう直面する必要があるのかを繰り返すことが大切になっていきます。もし、しっかり準備を整えれば、大きな失望や、問題に固執する事、対処の出来ない痛みを避けることが出来ます。それには具体的な理由があります:放っておくと、小さな失望は交際・交友 関係において、静かな凶器と変化していくのです。

海辺に立つ人の影

それについて少し考えてみましょう:中には、パートナーの小さな軽蔑や拒絶を無視する人もいれば、気づかない内に習慣となっている人もいるでしょう。大事なテストの結果を待っている友達と一緒にいる時には、それがそんなに大きな問題じゃないと思うでしょう。また、自分が楽しみにしている「バカバカしい」事に家族が皮肉を言ってくる際にも、相手にしないでおこうと黙っています。

私達は誰にも嫌な思いをさせたくないので、自分が感じる失望を怒鳴ったりして表現する事を避けようとします。自分と周りとの絆を壊してしまうのでないかと恐れてしまうのです。しかし、嫌な思いをしているのは自分自身であることを忘れてしまうと、結局その失望はあなたを苦しめてしまうのです。最終的に、自分の周りにあるものは全て偽りだと思ってしまいます。しかし、もし私達が早い段階で反応していれば、対処も間に合うのです。

失望を上手く対処する方法

失望は至らない期待よりも大きなものです。それは、信頼の崩壊や、力を失った絆ようなもので、私達の心の周りに壁を作ってしまいます。もし、失望が自分を傷つけていると感じるのであれば、それは自分に対する責任や怒りを感じているからです。どのように色々なものを叶えてきたのだろう?なぜ砂の上に建っている家をこんなに信じているのだろう?

もしこのような状況を上手く対処する方法が知りたければ、次の事を考慮することです。

「失望が残す傷は、究極の執行であり、希望はそれを完全に取り除くことはできない。」

トーマス・ハーディ

妖精の女の子

失望をほどいてみましょう

まず最初に私達が避けるべき事は、「リコールバイアス」いわれる行動の実践です。私達は何かの結果を知った際に、予期する事が出来たのではないか、と信じる傾向があります。実際には予測することが出来ない事は存在し、水晶玉に映し出される人々の行動を予測するようなものはありません。ここで大事なのは、起こった出来事を受け入れ、自分自身を責めるのを避ける、又は、全ての責任を負ってしまうのを避ける事です。

次に大事なのは、自尊心を壊すような何かが起こる前に、小さな失望を上手く対処することです。覚えておいてほしいのは、悩んだ時に、何が本当に悩ましているのかを知り、手遅れになる前に対処する事です。

私達が日々実践すべき最後の方法は、視野を広げる事です。失敗をする事はしょうがないものとして理解しておかなげればいけません。私達は皆、夢を持ったり、触発されたり、失望する力を持ち合わせています。故に、時には勝ち、時には負ける、この止まる事のないサイクルにいるのです。私達は常に「正しい」と思われている位置が変化する世界に住んでおり、それに合わせどこに行くのか、誰と過ごすのか、又は、どういった目標にするのかと、計画を変えたり、練り直したりしなければいけません。

時に失望は、未来にはもっと色々な事が起こりますよという人生が教えてくれる私達へのサインなのかもしれませんね。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。