自分にとって大切な人は残る

自分にとって大切な人は残る

最後の更新: 04 1月, 2018

人は、近しさの度合いやタイプが異なる「親密な関係」という密度の高い輪に囲まれて人生を進んでいきます。人間関係の目的は、重要で有意義な情報源や人として成長するのに必要な安定した援助、あるいは単純に社交的な健康の源を見つけることかもしれません。

例えば、シャツのボタンを考えてみて下さい。ボタンは、衣服に縫い付けられている糸がちぎれてしまうと、落ちてしまいます。似たような事が友情にも起こります。しかしながら、この場合は、私達の心をつなぎとめている糸はもっと複雑であり、欲求や要求、期待によって進化します。

友情というものは、人の間にある絆がどれもそうであるように、静的なものではありません。この動力が絆が進化する原因となり、その絆をとりまく物事はそれに適応していかなければなりません。しかし、しばしこの変化があまりに大きく、あまりに負のものであるばかりに、糸がちぎれ、ボタンはなくなってしまいます。

こうした損失はほぼいつも、まるで私達の関係の証拠が議論の余地のないものであると誇示するように、懐かしさのかけらを残していきます。しかし、私達はその懐かしさによって混乱してしまってはいけません。こうした関係が冷酷さの雰囲気をまとった、利己的なものになる時は特にそうです。

もう機能していないものにしがみつこうとしてしまうこと

執着は、かつてはあったけれど今はもうない物に留まらなければいけないとなった時、有害なものになります。あるいは、魔法がすっかり解けてしまった退屈な日々の繰り返しを、一握りの良い思い出が留めてしまっている時にもです。幻想と化し今となっては衝突しか生み出さない関係は、今まで費やした以上の時間を費やすべきものではありません。

愛情の度合いや人間関係の質を消耗させてしまうのは、距離や問題ではありません。またそれは、相手と時間を過ごすことに慣れて日々の幸せを補ってくれたり、より良いものにしてくれているということを心から感謝できなくさせてしまうマンネリが原因でもありません。

青い蝶と人力車

人間関係は、その関係にいる片方または両人がその関係をなおざりにしてしまうことで悪化するのです。そのプロセスは、お互いの道が分かれていっていることに気づくことで加速します。安定という神話から受け取ってしまう感情的恐喝に屈しない限り、あなたの存在は変化します。そしてそれにより、あなたの関係も変わるのです。

もしあなたが、何らかの形で自然に終わってしまった事を力づくで維持すると言い張るのならば、それはただあなた自身の感情と他人の感情を弄ぶだけになってしまいます。あなたは、しがみつくことに人生を費やしてしまうのです。それは、そうすることで本当の意味を知るということではありません。あなたには、あなたとその関係を豊かにする何かが必要なのです。

私達は手放すのではなく、しがみつくように教えられてきた

論争の的となっているオショウの主張を噛み砕いて言うと 、以前に学習したもの全てから自分自身を解放しなければ、時に学習は不可能だということです。これは一時的な愚かさや狂気を意味するわけではなく、あなたが理解しようとする努力を止めることを意味しているのです。そうすることで、あなたの知的、社会的、道徳的な成長に関連するものに注意を払い始めることができるようになるのです。

社会心理学では、より似通ったパートナーや友人同士では、安定した関係を築ける可能性が高くなるという類似の法則があります。あなたと価値を共有できる人だけが、長期的にあなたと近しい関係を持つことができるのです。

肩を組む二人の少女

あなたには何が必要なのかを見つけなければいけません。単純にあなたを傷つけはしないけれどあなたを満たしもしないものへと落ち着いてはいけません。他の人が真の仲間となれるように、一部の人はあなたの元を去るべきです。劇的な経験がなければ、トラウマはありません。人間関係における変化を自然なプロセスとして、脱皮する方法として受け入れましょう。

これは愛についてあなたが受けてきた教訓に挑むことになります。愛とはあなたを引き留めるものではなく、留まりたいのはあなただ、ということです。パートナー、友人、そしてあなたが読む本、あなたが時間を捧げる仕事ともです。

時々、自分の基本的な直感に注意を傾ければいいのですあなたにとって大事な人にはあなたの元に留まらせ、何の貢献もしていない人は見送りましょう。たとえ、不快なことをルーティンだと偽って、その人達と長い間一緒に過ごしてきたとしてもです。

以前よりも賢くなり、もう傷ついていない状態になった時、あなたの人生に留まりたいと心から思う人達と共に成長することを確かにすることができるのです。それは、議論をすることができ、違う視点を持つことができ、それでいて、薄氷を踏むように相手に気を遣い過ぎたりしなくてもいい人達です。そして、そうした人達があなたを頼りにしてもいいようにしましょう。なぜなら、あなたが人生で彼らを頼りにしているのですから。


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