女性の脱毛症の精神的影響

以前タブーとされていたものが受け入れられやすい世の中になってきていますが、髪がない女性は今でも変だと思われてしまいます。それは脱毛症に悩む女性にとっては辛いことです。
女性の脱毛症の精神的影響
Cristina Roda Rivera

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Cristina Roda Rivera.

最後の更新: 21 12月, 2022

坊主の男性は珍しくなく、一般的に社会に受け入れられていますが、女性として脱毛症に悩むのはつらいものです。女性の美のスタンダートを考えると、女性の脱毛症の精神的影響を理解しやすくなるでしょう

脱毛症には、一時的な抜け毛と永久的な抜け毛があります。また、軽度のものと重度のものがあります。1日に100本以上の毛が抜けると異常とされます。この美的・精神的問題は、隠れた病気の最初のサインである可能性もあります

抜け毛は、頭皮全体あるいは一部で起こります。脱毛症の女性は特に、助けを求めることが難しい傾向にあります。 恥ずかしさや不快さを感じて自尊心が低くなってしまうのです

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女性の脱毛症のタイプ

脱毛症には、度合いの異なる様々なタイプがあります。その原因は様々で、医学的、美的治療も人により異なります。

男性型脱毛症(または女性型の脱毛)

男性型脱毛症は女性の50%に影響します。エストロゲンの量が減る更年期にもっとも起こりやすくなります。このタイプの脱毛症は、頭頂部に出やすく、へアラインが変わることはあまりありません。

症状が進んだ場合、全体に影響が出ることもあります。早期診断により、抜け毛が進むのを止めて毛細血管の密度を高め(毛が通常の太さに戻る)、新たな髪の成長を促すことができます。

 

瘢痕(はんこん)性脱毛症

瘢痕性脱毛症は、毛包に瘢痕が生じた場合に起こります。瘢痕組織が髪の成長を妨げます。これには、先天性と後天性があります。

主な原因は、外傷(火傷、手術など)、自己免疫障害(ループス、強皮症など)、細菌性炎症(毛包炎)、真菌感染(白癬)、ウイルス(帯状疱疹)、がんによるものです。

正確な診断には、毛髪学の研究と組織学的テストの両方が欠かせません。

 

円形脱毛症

体に、円形の脱毛が出ます。体のどこにでも起こりえますが、頭皮がもっとも出やすい部位です。他の脱毛症とは異なり、脱毛の部分も健康的に見えます。皮膚がはがれやすくなったり、炎症を起こしたり、赤くなったりすることはありません。

ストレスや緊張により円形脱毛症になることがありますが、それは病気の元ではありません。皮膚の下にある毛包はそのままで、壊されてはいないので回復可能です。

毛髪学的研究により正確な診断をすることができますが、生体組織診断や免疫学的研究が必要な場合もあります。このタイプの脱毛症は、全身性脱毛症につながることもあります

 

全身性脱毛症

全身性脱毛症は約2%の人に起こります。甲状腺障害、一型糖尿病、アレルギー、喘息など多くの症状と関連性があります。また、湿疹、乾癬、白斑に似ています。

全身性脱毛症には遺伝的素因があります。また、その他のきっかけや原因には、ストレス、ウイルス感染、薬の副作用などがあります。 全身性脱毛症の多くは、一般的に頭皮の小さな円形から始まります

この病気は予期することができません。突然脱毛し、元に戻り、また抜けることがあります。免疫系が毛包の細胞を攻撃し、目に見える毛を小さくしたり、生成できなくすることにより起こります。それでも毛包は活発なままです。正しいシグナルを受けた場合、また毛の生成を始めます。治療をするかしないかに関わらずこれが起こり、短期の場合も長期の場合もあります。

患者は毛が元に戻るのを待ちながら治療法を探します。細胞療法、成長因子療法、ロボット植毛など、たくさんあります。しかし残念なことに、どれもうまくいっていません。脱毛症に有効な治療はまだ見つかっていないのです。

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女性の脱毛症の精神的影響

女性の脱毛症において、多くの場合その影響はネガティブです。男性の髪が薄いことは社会的に認められていますが、女性はそうではありません。脱毛症の女性は、孤独や落ち込みなどに悩むことになってしまいます

太く健康的な髪は女性的な象徴、性的魅力とされています。脱毛は更年期や不妊と関連性があります。脱毛症の女性は、細くなっていく髪を隠すようなヘアスタイルをし、プール、ビーチ、ジムに行くことを避けます。これにより、社会的に孤立するのです。

心理学と皮膚学は相互に関連しています。神経系と皮膚は同じ胚の層から生じていることを忘れてはなりません。

円形脱毛症は自己免疫性病因から生じますが、これには精神的要因も重要であることが研究により示されています。病歴について話す時、急性のストレスが多い状況について語る患者が多いのです。

無職、大きな別れ、愛する人の死など原因は何であれ、ストレスは免疫系の変化の原因になります。免疫系を弱め、T細胞が毛包を攻撃する原因になってしまうのです。

女性の脱毛が容姿をネガティブに変えることを考えると、脱毛による精神的影響と向き合う用意ができている女性がどんなに少ないかは容易に想像できるでしょう。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。