女性とオオカミ:ダコタの伝説

2019年1月15日

この古いダコタの伝説は、先住民の村に住んでいた美しい若い女性の話です。近所に住む人々は、彼女に敬意を払っていませんでした。他人に挑戦することがなく敬意を得ようとせず、すぐ怯えて誰にでも従っていたからです。

ある時、同じ部族の若い男性がこの女性に優しく話しかけます。このような経験をしたことがなかったため、女性はすぐに心を奪われます。少しずつ、2人は恋に落ちて、彼は彼女に結婚を申し込みます。若い女性の父親はあまり関心もなく、よく考えもせずに承諾しました。

若い男性は、優しさと敬意を持って常に接することを彼女に誓います。一生彼女を愛して幸せにすることも誓ってくれました。しかし、結婚して間もなく若い男性は彼女に暴力を振るうようになります。彼女を馬鹿にして叩くようになったのです。部族の誰も助けてはくれなかったため、女性は悲しい人生から自らを救うために逃げます。

「自分の魂に栄養を与えて喜びを運んでくれるものを取り戻す、または発見したとき、心の中にそのためのスペースを作れるよう、自分のことを大事にしなさい。」

-ジーン・シノダ・ボーレン-

新しい家

若い女性は、田畑や森を歩き続けます。旦那に自分の留守を気づかれて探し始められる前に、出来るだけ遠くに行きたかったのです。数日歩き続けて、遠く離れた土地で疲労で倒れてしまいました。

女性は眠りに落ちてしまいました。突然音がして起き上がります。目の前にいたのは、オオカミの長でした。このオオカミのことは聞いたことがあります。野蛮で残忍だとうわさされています。しかし、群れの長はただ単に彼女を見つめて、ゆっくり近づいてきました。そして、もしよければ自分の群れで生活しても良い、と言ってきたのです。

若い女性は躊躇しました。しかし、彼女の心がオオカミの長を信頼するように言っています。そして、他のオオカミが待つ群れのいる場所までオオカミについていくことにしました。オオカミ達は、優しさと敬意で彼女を迎えてくれました。女性はこれほどまでに丁重に扱ってもらったことはありません。

女性の横顔
愛の力

ダコタの伝説によれば、オオカミの長は何か食べたいものはないかと女性に尋ねます。お気に入りの食べ物はバッファローだと女性は答えました。オオカミの長はバッファローを狩るために何匹かのオオカミを送り出します。数時間後、オオカミたちはたくさんの食べ物をもって帰ってきました。

オオカミの長は、彼女がどのように肉を食べるのか尋ねてきました。女性はゆでて食べる、と答えます。すべてのオオカミが、彼女が肉を調理するのに必要なものを集めに出ていって、必要な調理器具を見つけてきました。

少しずつ、女性は怖くなくなって、不安が薄れていきました。オオカミたちは愛情と敬意を持って女性に接します。そのお陰で、女性は自分自身を愛し尊重する術を学びました。心地よく、群れの一部になったように感じるようになります。

あるとき、オオカミの長が彼女に話しかけます。人間たちがバッファロー狩りを始めるということでした。オオカミが人間の邪魔になれば、彼らはオオカミを殺します。オオカミは、この危険を回避するために助けてほしい、と女性にお願いしました。

影
ダコタの伝説による感謝の価値

女性は、オオカミのために人間と交渉しなければならない、と考えました。夜明けとともに起床して、自分の部族のところまで戻ります。丘の上までやって来ると、バッファローを狩っている猟師の群れを目にします。彼らも彼女の姿を確認して近づいてきました。そのうちの一人が彼女を知っていて、仲間に知らせます。

3年というかなりの時が経っていました。女性の母親と父親はこのニュースに喜びます。娘のことを恋しく思っていました。失うまで、彼女をどれだけ愛していたか気づけなかったのです。若い女性は、みんなに狩りの際オオカミを襲わないようにお願いしました。

彼らを説得するために、オオカミが自分にしてくれたことを話しました。また、彼女は狩りの成果の一部をオオカミに分けてほしいとお願いし、猟師たちはこれを受け入れます。

数日の狩りのあと、殺した獲物の一部を持って猟師たちが帰ってきました。若い女性は、本物のオオカミのように丘に登って吠えます。それが済むと彼女は肉から離れて、何千ものオオカミが人間の残した肉に食らいつきました。女性は家に戻り、もう誰も彼女のことを怖がりな女の子だと見ることはありませんでした。

Arce, J. M. V. (Ed.). (2000). Entre la magia y la historia: tradiciones, mitos y leyendas de la frontera. Plaza y Valdés.