過保護な子供とストレス:ハイパーチルドレン

· 2019年1月6日

ハイパーチルドレンとは過度に落ち着きのない子供達のことで、過度な養育の産物です。この過度な養育は、例えば、遊んだり、外で自然などに触れたり、退屈したり、問題に直面したりといった幼少期の大切な一面を無視するもので、最近増加傾向にあります。過保護、過干渉、称賛を基にした教育スタイルの結果、こうなります。

落ち着きのない子供は、自分のことよりも先に他のことに反応を示します。自分のことを知ったり、精神的発達など、幼少期に培われるべき多くの特性を養う時間がほぼ与えられていません。

 

「ハイパーチャイルド」という言葉は何を意味するのか?

「ハイパーチャイルド」あるいは「ハイパーペアレンティング」という語は、親が子供を自分のコントロール化に置こうとする概念です。その結果、子供は本来の年齢ならばしているはずの活動から疎外されてしまうのです。そのため、こうした子供は、完璧であることを求められ、あまり自立していない大人へと成長します。

「ハイパーチャイルド」という言葉はアメリカで生まれました。従来の言い方をすれば、この語は「甘やかされた子供」という概念と関連したものです。ですが、ジャーナリストで「ハイパーパタニティーとハイパーチルドレン:完璧な子供たち」という本の著者であるエバ・ミレットは、ハイパーチルドレンは親をかなりのストレスに晒す傾向にあると述べています。

ハイパーチルドレンはどんな生活をしている?

ハイパーチルドレンは、自分はさしてやりたいとも思っていない習い事などで忙しくしています。自分でもこれは良くないと分かっているのですが、親は自分のことを投資資産のように扱います。つまり親は、子供を育てるのにたくさんのお金と労力を費やしたのだから、きっとこの子は成功するに違いないと往々にして無意識に思っているのです。

そんな育て方をされた子供たちは、私達が思っているよりもずっとそのことによく気づいています。そして、そのプレッシャーがあらゆる面で子供達に影響を及ぼしていくのです。子供達にとって生きることは、他人の期待に応えなければいけないことなので、常にストレスとなります。

ですが、この生活には裏の顔もあります。ハイパーチルドレンは家族の中心として思うがままの注目を得ているのです。ミレットは次のように述べています。「こうした家庭のお宅に行くと、祖父母の写真は一つも見当たりません。子供達の写真ばかりが目につくのです。この家の王様・女王様はこの子供達なのです。」

こうした過度な刺激は子供に優越感を抱かせ、それが逆手となって人格形成に悪影響を及ぼすことになったりします。その結果、子供は自分の感情をうまくコントロールできず、不満を抱きやすくなり、親の不安で苦しむことになるのです。端的に言うと、ミレットが言う「ハイパーチルドレン」になるのです。親の助けなしでは何もできない依存した子供になるのです。

母親にしがみつく子供

子供は一体何が必要なのか?

子供にも自分の夢や願望、期待というものがあり、正確に何を必要としているかを見極めるのは難しいことです。ですが、一つだけはっきりしていることは、子供はまだ現実社会と向き合うための訓練を受けている最中なので、大人に要求するようなことを子供に要求することはできないということです。

親が子供に自分の夢を託すべきでないのはそういう理由からです。10歳になる前に大学進学について考えるなんて、全くおかしいことなのです。まずは子供に自分の性格や興味を自ずと育てさせることが必要なのです。何よりも、子供には失敗を経験させ、自分の限界を学ばせることが大切です。そうした意味では、失敗体験が実は自分をより良い人物にしてくれるのだということも学ぶべきでしょう。

遊ぶ子供達

費やすべきはお金ではなく愛情

こうした投資による体験やレッスン、キャンプなどはどれも大変値段が張るものです。ですが、子供に物質的価値のありがたみを分かってもらうことは期待できません。なぜなら、子供にはまだそうしたことが分からないからです。ですから、10歳の子の英語の先生が最高の教材を使って教えてくれているのかどうかで心配するよりも、子供には自然体でコミュニケーションを取る方法を教える方が大事でしょう。

結局、子供は他の子供たちと遊びながら育つことが大事なのです。つまり、自分のスキルや能力は自力で実践すべきなのです。また、親は子供のために側で全てをやってあげるようではいけません。親は裏方に回って、子供が助けを求める時にのみ助けを差し伸べるべきなのです。

子供にとって、予想外の事態を乗り越える方法を学ぶことも大切です。親はただ、アドバイスをし、支え、何よりも、愛してあげるだけでいいのです。