感情の旅:目的もなく愛に流される

感情の旅は、恐怖や防衛本能からこの悲しみの過程を完了しなかった人に起こります。抜け出せなくなって、将来ポジティブな交際関係を築ける可能性を自分から奪ってしまいます。
感情の旅:目的もなく愛に流される
Sara Clemente

によって書かれ、確認されています。 心理学者とジャーナリスト Sara Clemente.

最後の更新: 22 12月, 2022

とてもつらい失恋や、うまくいかない恋愛が続くと、完全に迷子になったように感じてしまうかもしれません。海の真ん中で動けなくなってしまった船のように、コントロールを失います。多くの人にとって、このような状況への代替策は、感情の旅に出ることです。これは、過去から回復しようとも傷を癒そうともせずに、状況から逃れることです。

たくさんの経験を共にした人と別れることはつらいことです。これは肉体的な別離だけでなく、感情的な別れでもあります。そして後者の方がより辛くなります。人はそのような種類の癒しを拒否するためです。

感情の旅:目的もなく愛に流される


感情の旅:不完全な悲しみの過程

別れのあと、多くの人は長きにわたる悲しみの過程を経験します。そのなかで少しずつ、起こったこと、つまり人生のパートナーの喪失を受け入れていきます。初めはその事実を受け入れることを拒否するかもしれません。それから、無力感に襲われ、鬱やひどい不安症が伴うこともあります。

次の段階は、受け入れです。それは現実世界への帰還であり、希望は遥か彼方にある理想郷だったことに気がづきます。これは再構築して新しい人達に出会う時です。最終的にすべてがうまくいけば、破局を乗り越えられたという感覚を得ます。客観的にその交際を分析して、過去の間違いから学ぶことができます。

感情の旅は、恐怖や防衛本能からこの悲しみの過程を完了しなかった人に起こります。抜け出せなくなって、将来ポジティブな交際関係を築ける可能性を自分から奪ってしまいます。鈍感になることを選び、交際を時間を過ごす方法としてのみ利用してしまうのです。

どこにも行きつかない旅人

感情の旅人は、一人の人から別の人へ、一つの場所から別の場所へ、一つの港から別の港へと移動していきます。人生の方向性もなく、流されていきます。新しい感覚を探求して押し流され、自分を本当の探検家のように感じます。常に快楽、喜び、多幸感を求めますが、コミットメントを必要としません。一緒にいる人に対する責任感のようなものを一切感じないのです。

このような人達を、独り身でいることを好むパートナーを持たない人と混同していけません。感情の旅人は、一人でいることを選んだ結果ではありません。これは感情の自己破滅行為なのです。

感情の旅:目的もなく愛に流される


長く続くコミットメントから逃げる

感情の旅人は、相手の意思に反して無意識に駆け引きをしています。新しい相手と新しい交際を始めたいと思っていても、以前の破局の痛みを乗り越えることができていないのです。

こういった人たちは、うっかり過去にはまってしまっています。だからこそ、振り返るために岸に行くことなく、島から島へ渡り歩きます。求めていた楽園を見つけることができたとしても、愛に心を奪われることを許しません。ただ単にその人が去るのを見送り、世界の旅を続けます。

常にドアを開けておく

彼らと話してみると、彼らの信念に従うように仕向けてくるかもしれません。「やらなかったことに後悔するより、やったことに後悔する方が良い。」「リスクをとりなよ。どうなったかなんてやってみないとわからないよ。」感情の旅人は、「さよなら」より「また会いましょう」を好みます。いつでも戻ってこれるという印象を残そうとするのです。しかし、戻ってこないということは分かっています。

断続的な愛

こういった人たちの愛は、断続的です。ここに今日あるものでも、明日にはなくなっているかもしれません。感情の旅人たちは、やって来ては去っていきます。日々の生活は、不安定さ、放蕩、身勝手さによって、制御・支配されているのです。

このようなふるまいは、心理的に非常に危険です。「今という瞬間を生きる」という生き方が中毒化して、依存すら生み出します。こういった人は感情の旅を生き方として考えています。常に渡り綱を歩くような生き方をすることで、病的になりかねないような不安を生み出すことがあります。

異常に外向的

感情的な旅人は、新しい友達を作ることや散発的な交際を楽しみます。去る人を見送ったり、別れたりすることもそうです。絶望すると同時に、同じくらいやる気が湧いてきます。これらの関係が生産的または充足的であることは稀ですが、長い間ひとつの場所に留まるよりも、彼らは旅を楽しみます。彼らの人生は常に今ここにあるのです。

一時的ではあるが学びがある

しかし、時にはルーティーンから抜け出して、世界を見ることも良いことです。特に害のある長い交際のあとに生活を立てなおすために、新しい地を旅する決意をする人はたくさんいます。

自分は痛みをなくすためにやっていると完全に意識しつつ、「感情の旅」を始めようと思うかもしれません。旅ができる自由を手にしていて、周りの人を傷つけずに自分を失ったり見つけたりすることができます。このようにすることは、特に感情的な人にとっては、非常に実りのある経験であり、人生を再構築する方法でもあります。

感情の旅 恋愛 別れ


感情の旅人を助ける方法

大抵、感情の旅人は、自分が苦しんでいる感情の疲労に気づいてはいません。その人が他人の話に聞く耳を持ったら、心理学者や精神科医に行くように助言しましょう。交際に関する専門家が、人生を普通に戻すために必要な修正を行う助けとなってくれます。

このようなケースでは、信念や価値を変えることが重要なのではありません。人生の方向性を変えて、恋愛で傷つくことから守ってくれる自己防衛の殻を割る助けをすることが重要なのです。


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。