感情的無知:脳にこころがないとき

· 2018年8月6日

多くの人が感情的無知に苦しんでいます。それ以外の能力はあって肩書や学位もあるのに、3歳程度の感情処理能力しか持ち合わせていないのです。これは教科書から学べるようなことではありません。認めたくないかもしれませんが、わたしたちがないがしろにしてきた問題です。

肉体的健康、出来るだけ自然な食材のバランスの取れた食事、運動、7~9時間の睡眠、健康状態を確認するための定期的な健康診断などに関しては、多くの人がその重要性を理解しているかと思います。

「他人に共感を持って話を聞く時、あなたは相手に心理的な空気を供給しています。」
-スティーブン・R・コヴィー-

しかし、私たちがないがしろにしてきたものがあるとすれば、両耳の間にある脳です。しかし、頭部や神経細胞などの物理的な話をしているわけではありません。

感情的な健康です。生命や人間関係を感じる能力です。自分のそして他人の気分を理解し、コントロールし、変える能力の状態をチェックする必要があります。

人間は、ただの言語的・数学的・技術的スキル以上のものです。それ以上に、人間は社会的で感情的な生き物です。これは私たちが忘れてしまいがちなことで、多くの教育団体が大事なことだと認識していません。

しかし、認めなくてはいけません。二次方程式で問題を解く方法を知っていても、効果的に他人とコミュニケーションを取り周りの人と共感することができなければ、あまり意味がないのです。

向きうひと

感情的無知とは?

「イリテラシー(非識字、無知)」という言葉にはネガティブな意味合いが込められています。しかし、このような心理社会的な現実を説明するのにこれ以上適した言葉はありません。例を見てみましょう。最近、急激な変化を起こすリーダーについて語られることが良くあります。

高い心の知能指数、モチベーション、他の人に印象を残し人々が創造的になれる場所を作り出す技術で、団体をもっとダイナミックにすることができる人たちです。

長きにわたって忘れられてきたため、今になって人気になった考え方です。しかし、無能なビジネスリーダーは沢山存在します。人を鼓舞できないだけなく、自分の感情も制御できない人のことです。こういったリーダーは、自分の欲しいものが手に入らないからと言ってかんしゃくを起こす赤ちゃんのようですピアジェが自己中心的な思考と定義した例そのものです。

感情的無知の特徴

それでは、感情的無知を定義づける特徴を見てみましょう。

  • 自分の感情の理解やコントロールができない。
  • 人の感情がうまく理解できない。
  • 感情的な自己認識ができていないため、とても繊細になる。どんな問題にも大げさに反応して、大小関わらずどんな挑戦に対しても疲弊していっぱいいっぱいになる。
  • 共感しない。他人の立場に立って考えることができない。
  • 社会的スキルが非常に限られている。育てることは可能なものの、意味のある利他的な人間関係に必要な感受性、アサーティブネス、 親密感を持っていない。
  • さらに、感情的無知な人の考え方は、白黒した考え方、抑制、人種差別、性差別、ナルシシズム、強迫観念的に正しさを求める傾向など代償が大きい
フクロウ

また、覚えておいてほしい大切なことがあります。悲しみ、怒り、落胆などを処理するための心理的能力や感情的なツールを持っていない感情的無知は、精神的な障害にかかりやすくなるということです

鬱や慢性的な不安症が感情処理能力の低い人によく見られるのはそのためです。

こころの知能を教えることの重要性

こころの知能に関しての本を読んだりクラスを取ったりしたことがあるかもしれません。こころの知能がどれだけ大事かという話を聞いて、おそらく深くうなづいたのではないかと思います。

しかし、まだ大きなギャップが存在します。だから、学校教育でそれを目標にする上で、もう一つ同じくらいあるいはもっと大事なことがあります。それは、子どもたちに思考や感情のことを教える前に、先生がそのスキルを身につけなくてはいけないということです。

「知能は混乱することがありますが、感情は決してうそをつきません。」
-ロジャー・イーバート-

わたしたちの多くは、たくさんの不安を抱えて大人になります。感情や逆境を乗り越えるツールが欠けていることを知りながら毎日目覚めます。その為、自分の感情的無知のことを考えるところから始めなければ、多分子どもたちにモチベーションを抱かせることなんてできません。大人になってから必要な共感、アサーティブネス、ソーシャルスキルについて子どもに教えたいなら、教える側が努力しなければいけません。

子ども

感情制御知識のメリット

感情制御知識を高めることには、たくさんのメリットがあります。すぐに学ぶべきことの一つが、すべての感情には居場所と目的があるということです。「ネガティブな」感情と「ポジティブな」感情を区別するのは、必ずしも正しい方法とは限りません。

悲しみや落胆などのわたしたちが避けようとする感情には、正しい場所、目的、意味があります。だから自分の感情から逃げないでください。向き合ってみたら、その感情が伝えようとすることがわかります。力ともっと広い柔軟な人生の見方を可能にしてくれる素晴らしい気づきがあります。

感情の宿題を後回しにするのはもうやめましょう!