カップルは同じベッドに寝るべきじゃない?

カップルは同じベッドに寝るべきじゃない?

最後の更新: 19 11月, 2017

パートナーと共に暮らし始めるとき、あなたがロマンティックな人なら、相手と距離を置くという大人びた考えは受け入れられないものです。昼間は仕事のために離れていなければならないのに寝るときも別々なんて我慢できないと思うでしょう。

一般に、別々に寝るカップルというのは、問題があると思われていて、そういう場合も確かにあります。ケンカをした時、相手と一緒に寝たくない、触れるのもイヤだと思うでしょう。同じベッドで寝て、スキンシップをとることが仲直りする良い方法だと考えるカップルもありますが、これは実は誤りです。

一つのベッドで一緒に寝るという習慣は、実は工業化の時代に広まりました。都市でのスペースの問題から、より狭い住宅が建設されるようになったのです。古代ローマやギリシャ時代には、各自が独立した眠るスペースを持ち、別の部屋でセックスをするのが普通でした。

 

別々に寝ることで、より良い関係が作れる

アメリカ睡眠医学会(AASM)のスティヴィル博士やスタンレー博士など睡眠の専門家による研究では、健康のためには、別のベッドで寝るだけではなく、別の部屋で寝るのが一番良いと報告されています。

うつむきに眠る女性

その研究によると、一緒に寝るカップルの半数が睡眠に問題を抱えており、パートナーがいびきをかいたり、寝返りを打ったり、夜中にベッドを立ったりすると、あなたまで眠れなかったり休息が妨げられたりします。このことで、身体的心理的にしわ寄せが来ます。例えば、悲壮感、気分のむら、集中力の欠如や、体重増加も起こりえます。

別々の部屋で寝ることは、あなたの快適さや休息を守るだけでなく、個人のスペースを保証し、さらにパートナーとの性的関係も促されるのです。夜間に離れ離れになることは、相手を恋しく思うエロティックな空間を作ることになり、誰かと一緒にいたいという気持ちを強めてくれます。

 

女性は特に不眠に陥りやすい

アメリカのナショナル・スリープ・ファウンデーションが2005年に実施した調査で、女性は、ホルモン分泌の変化によって、眠りにつきにくかったり途中で目覚めてしまったりしやすいことが明らかになりました。生理周期・日々の様々な問題・ストレスや更年期などによって、目覚めたり、ベッドの中でよく動いたりして、しっかり休息がとれないのです。

2014年のインタビューでエスティビル博士は、スペイン人の40%から50%に、ストレス・感情の高まりや悪習慣による睡眠障害があると述べています。

いびきで眠れない女性

別室にしてより良い同居環境を

二人の関係を維持し、発展させるためには、別のベッドで寝るだけでなく部屋も別々にするのが良いでしょう。二人でよく考え同意して寝室を分けることは、相手のプライバシー・個人スペース・個人的な成長を尊重することなのです。

あなたがとてもロマンティックな人で、一人で夜を過ごすなど考えられないというなら、同じ部屋でベッドを別にするか、一つのベッドだとしてもシーツを別々にするという妥協策もあります。これなら、相手がよく動いたり、こちらのスペースに入りそうになったとしても、気持ちよく一緒に寝ることができます。

      共に考え抜いた大人の選択が二人の関係をより強固に

多くのケンカや別れあるいは離婚は、一方がよい休息を取れていないということが間接的に原因となっているものです。よく眠れないと、悲観的になったり、不安になったり、老化が早まったり、集中力が不足して事故を起こしやすくなったりと、健康に悪影響があります。

別々に眠るというのは味気ないと思われがちですが、個人的にもカップルとしても、健康な生活のためにより大人な選択なのです。科学はこう示していますが、あなたはどう考えますか?


このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。