公開時に物議をかもした映画5選

映画界の歴史をみると、物議をかもした映画は多数あります。中には、ムービーナイトに最適なカルト映画になった作品もあります。
公開時に物議をかもした映画5選

最後の更新: 29 1月, 2021

物議をかもした映画にはそれなりの理由があります。それにもかかわらず、多くの作品が文化的記憶に残り、好きなカルト映画に選ばれています。これらは時代を代表する映画で、新しい美を築き、道徳的話題を提供しています。

今回の記事では、物議をかもした映画を5本ご紹介します。作品中には非常に恐ろしいセックスシーンやひどい暴力、または、卑猥な言語が使われています。少なくとも、活動家や宗教家、文化保護者が警戒しやすかった時代には、そのように見られていたのです。

それでも、中にはアカデミー賞を受賞した映画もあり、議論になるようなものでありながら(あるいは、そのために)、非常に素晴らしい作品もあります。ここで明確にしておくべきことが一つあります。それは、ここで取りあげるのは、『セルビアン・フィルム』『食人族』『アレックス』などの奇妙な映画についてではないということです。ここでは、公開時にはある程度「嫌われた」、そして話題になった映画で、後に美しく時を重ねてきた作品をおすすめしたいと思います

ブロークバック・マウンテン(2005)、アン・リー監督

ゲイや両性愛者を扱ったこの映画は、政治や宗教の保守派にショックを与えたと言っても過言ではないでしょう。一方で、多くの批評家や観客には賞賛されました。同様のテーマを扱った映画『メーキング・ラブ』(1982)が作られたおよそ四半世紀後に、ベストフィルムにノミネートされるこのメロドラマは公開されました。カウボーイの2人の若い男性が、1963年に羊を追っている時に予期せぬデートをすることとなり、その愛がそこから30年の生活にどう影響するかを表現した作品です。

まず、保守派のカトリック団体の中には、この映画は同性愛の関係を率直に表しており「道徳的に不快である」と主張したものもありましたし、性的プロパガンダだという批判もありました。保守派のキリスト教原理主義団体は、性的問題を大きくする同性愛の美化としてこの映画を引き合いに出しました。そして最終的には、この映画を批判する人は「同性愛嫌悪者である」とレッテルが張られるようになります。

これはゲイシネマにおいて「革命的」作品とされていますが、主人公の2人、監督、作家は誰も同性愛者ではありませんでした。また、製作者がこの映画を発表した時、同性愛の背景について具体的に触れることもなかったのです。

ベーゼ・モア(2000)、ヴィルジニー・デパント監督

『ナチュラル・ボーン・キラーズ』と『テルマ&ルイーズ』を混ぜたような、虐待を受けた2人の女性主人公が自警団となるこの作品は、フランスでは上映禁止になりました。この検閲に関しては激しい議論が巻き起こりました。男性主演の映画では同様の暴力がよく見られたからです。

これは女性の性的怒りに関する大胆でスキャンダラスな芸術作品です。2人の強い女性の冷酷で非合理的な脱出は、フランス人映画監督ヴィルジニー・デパント、そして元ポルノ女優のコラリー・トラン・ティの初めてのコラボレーション作品となりました。脚本は1995年のデパント自身の小説が元になっています。多くの人が、この作品をカルト映画と捉えています。

ライフ・オブ・ブライアン(1979、イギリス)

この映画を作ったモンティ・パイソンは、敵を作ることなく女王をからかうことに難なく成功しています。しかし、平均的なナザレの浮浪者をメシアと間違ったという風刺を行うやいなや、殺害予告を受け始めました。キリスト教団体は、イエスを面白おかしく取り扱うのは大罪だと批判したのです。これは非常に皮肉的でした。この作品でパイソンが冷やかしていたのは熱狂的な宗教信者だったからです。

サイコ(1960)、歴史上もっとも物議をかもした映画の一つ

白黒のこの作品は、ヒッチコックの洗練されたテクニカラー・スリラーのファンを驚かせました。しかも、主人公のジャネット・リーが前半で殺害されてしまうのです。

このアルフレッド・ヒッチコックの力強く複雑な心理スリラーは、現代のホラー映画やサスペンス映画の生みの親です。この作品は、ぞっとするような殺人とショッキングな画で、二流のスラッシャー映画の時代にひと際輝いていました。

『サイコ』は、全映画の慣例を破った作品でもあります。最初のシーンで、下着以外何も着ていない女性を登場させ、映画が終わりからまだほど遠い時に主人公のジャネット・リーは殺害されます。お風呂での殺害シーンは有名なシーンですよね。

さらに、『サイコ』は非常に複雑な映画で、視聴者はそのニュアンスを読み取るために様々な複数の視点でみる必要があります。公開当初この映画を本当に理解できた批評家はいませんでした。女装や暗黙の近親相姦、死体嗜好症などタブーとされるテーマも含まれていたため、視聴者は恐怖と緊張を心の深い部分で感じたのです。

黄金の腕(1955)、オットー・プレミンジャー監督

オットー・プレミンジャーのこの映画には、フランク・シナトラが出演しています。これはヘロイン中毒を描いた最初のハリウッド映画です。道徳主義者の誰もがパニックになったことでしょう。

一方で視聴者は、別の依存症を引き起こすこととなりました。ソール・バスの優美な映画のモンタージュやエルマー・バーンスタインのサウンドトラックを誰もが欲しがったのです。『カルメン』で歴史に名を残した後、オットー・プレミンジャーはこの大胆なフィルムノワールの監督を務めました。

ロリータ(1997)、エイドリアン・ライン監督

『ロリータ』は35年前のキューブリックの作品を多少参考にしていますが、それでも人々に衝撃を与えました。14歳の少女(ドミニク・スウェイン)と、彼女に夢中なハンバート・ハンバート(ジェレミー・アイアンズ)という名の教師を描いたウラジーミル・ナボコフの小説を、監督エイドリアン・ラインが1997年に官能的かつ性的に表現しました。

少女の性や近親相姦的な小児性愛などのタブーで繊細なトピックを扱うこの作品は、厳しい批判を受けました。極端論者の団体は、この映画は小児性愛の促進につながると批判しています。

しかし、映画をよく分析すると、どのシーンでも特別な配慮があり、実際には女性のヌードはなく(短い夜のセックスシーンは薄暗い中で、替え玉俳優を使い撮影)、反社会的行為の促進や黙認をしようとしたものではないのです。

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