共感と腫瘍学

· 2019年6月9日
腫瘍学において、共感は非常に重要です。医療提供者と患者を強力に結びつけるものになるからです。医師が共感できないと、患者を統計であるかのように、冷たく扱います。

共感できる腫瘍専門医は、患者中心の全体的ケアのカギになります。病気という現実と向き合う時、患者が受ける様々な治療に加えて重要な要素があります。それは、医療専門家への容易なアクセス、理解、社会感情への適切な焦点などです。

癌の診断は、壊滅的になりえます。癌は、病気であり、終わりではないと頭に入れておくことが重要です。それは長い旅の始まりです。診断は、患者、家族、世話をする人が自分のベストを尽くすことが必要とされることの始まりを告げることになるのです。

「癌と向き合うと、その他すべてがシンプルに見える」

-デイビッド H. コーク-

この旅は、2つのことを意味します。治療と向き合うこと、そして、日々の困難な現実に対処するため、精神的・感情的ストラテジーを使うことです。この過程において、患者と医療提供者の関係は、基礎になるものであり、優先されるべきものです。患者は、医師に最善を尽くしてもらう必要があります。

また、腫瘍学において、共感は非常に重要です。医療提供者と患者を強力に結びつけるものになるからです。医師が共感できないと、患者を統計であるかのように、冷たく扱います。言うまでもありませんが、このような態度や行動は患者に非常にネガティブな影響を与えかねません。そして状況から抜け出せなくなってしまいます。

共感と腫瘍学

 

腫瘍学におけるコミュニケーション

医療の専門家は、素晴らしい人達です。その仕事、患者にもたらす健康と幸せは、表彰に値します。しかし、皆さんご存知のように、すべての国でこのように成功しているわけではありません。すべての政府が必ずしも、良い健康制度やプロトコルを実施しているわけではありません。

例えば、スペインでは、健康の専門家により長年にわたり使われている技術があります。コミュニケーションや精神感情スキルはスペインでは一般的なのに対し、アメリカでは、比較的新しいものです。

このことには期待が持たれており、すべては各医療提供者の関心とスキルによることになります。2016年になり初めて、これに関する調査が始まりました。

その目的は、腫瘍学医療専門家のコミュニケーションスキルを高めることでした。教えられるべき不可欠なツールは、医療スキルのみではありませんコミュニケーション能力や感情心理は、生まれつき備わっているものではないので、専門家は、医療従事者のこれらのスキルを指導する必要があります。複雑で繊細な腫瘍学の分野で働きたいのであれば、専門的なトレーニングを受けるべきです。

共感と腫瘍学

 

腫瘍学のコミュニケーションにおいて重要なスキル

コミュニケーションとは、良い聞き手であることだけではありません。患者のニーズを察し、それに答える方法を知ることを意味します。また、患者それぞれにあった正しいリソースやストラテジーを使うことでもあります。これらが、化学療法や手術よりもく、質の高い、全体の患者のケアにつながります。カギとなる3つのスキルを次にご紹介します。

 

質問の仕方

医療従事者は、定期的に、悪いニュースを伝えなければなりません。癌を診断し、手術について患者に伝え、治療がうまくいっていないこと、病気が快方に向かっているのではなく、進行していることを伝えなければなりません。これは非常に難しいもので、そのために、医療従事者は、この種のコミュニケーションにおいてよく訓練を受けておく必要があるのです。

また、単に情報を共有するだけでは、十分ではありません。医療従事者は、正しい質問の仕方を知っておく必要があります。患者が情報を理解しているか知るためにこれは不可欠です。

さらに、これは患者の反応をみて、どのようなニーズがあるかを知る機会にもなります。正しい質問をすることで、医療提供者はその患者が補完治療(精神的配慮など)が必要かどうかを見極めることができるのです。

 

共感

医師、看護師、助手など。すべての医療専門家、特に、腫瘍科で働く人は、共感がカギとなることを理解しています患者や家族は、ストレスや恐怖を抱え、防御的になり、怒ることもあります。医療従事者は、これらの感情にどう対応するか知っておく必要があります。

 

共有意志決定モデル(SDM)

共有意志決定モデルは、腫瘍学と患者ケアの分野の基礎になります。自分のケアに関しできる限り患者が関わります。こうすることにより、患者が医療提供者を一方的に意思を決定する究極の権力者として見ることはありません。

このモデルでは、その過程におけるすべての段階で、患者や家族が関わります。医療チームと共に意志を決定します。さらに、患者は癌と闘うのに積極的になれます。

「癌の犠牲者にも、癌の生存者にもなりうる。それは、考え方次第だ」

-デイヴ・ペルザー-

腫瘍学とケア SDM

さいごに。腫瘍学におけるコミュニケーションは、患者を中心とする適切なケアで最優先されるべきです。癌に打ち勝つための闘いは、患者一人でできるものではありません。家族や社会的支援が欠かせません。また、質の高いヘルスケアは、モチベーションと希望の強力な力になります。