ロゴセラピー:意味のある人生を送るために

この混沌とした世界で、意味のある人生を送ることは、メンタルヘルスのカギになります。これは、神経科医で心理学者のヴィクトール・フランクルが生んだセラピーの基礎にもなっています。
ロゴセラピー:意味のある人生を送るために

最後の更新: 22 2月, 2021

意味のある人生を送るということは、自分の存在すべてを自分の幸せを求めることだけに向けるということではありません。そうではなく、目的を探し、それに向かって努力することが大切です。そして何より、自分が何者であるか、また、持っているもの、周りのすべてに、これ以上でもこれ以下でもないと満足することです。しかし、忙しい日々の中で、より頻繁に目にするものに意味が見つけられない場合、存在の目的に目を向け、頭や心を集中させることは難しいものです。

残念ですが、ストレスや不安により引き起こされるネガティブさや心配に押しつぶされるのはたやすいものです。これらにエネルギーを消耗されている時、どのように人生の意味を見つけたら良いのでしょうか?これが単純ではないことは明確です。しかし、有名な精神分析学者エーリヒ・フロムは、人生の意味とは、単に自分の中での生き方を知ることだと言っています。

内なる調和とバランスに働きかけることは、精神的健康へのカギです。自己知識を養い、ヴィクトール・フランクルのロゴセラピーの基礎を適用することもその一つです

それでは、見ていきましょう。

ロゴセラピー

ロゴセラピー:意味を見出すことを学ぶ

逆境に悩む人でない限り、人生の意味について考える人は少ないでしょう。こんな時、「自分に何が起こっているのか、またこれにはどのような意味があるのか」などという古典的な存在意義に対する疑問が浮かびます。すべてが悪い方向に向かい、運命までも自分に逆らっているように感じる時でさえ、そこに意味を見出すことは、超越的な人間の行動の一つです。

紀元前301年ゼノンによって創設された哲学の一派であるストア派は、幸せであるためには、物事をそのまま受け入れる必要があると言っています。これは良い考え方ですが、本当に可能なのでしょうか?また、どうしたらそれができるでしょうか?自分の置かれた状況に満足することが非常に難しいことは多々あります。失ったものに苦しんだり、怒ったり、抵抗する方が、そうでない場合よりも多いものです

スタンフォード大学の精神科教授アーヴィン・D・ヤーロムは、意味のある人生を送るには時間がかかると説明します。どこかで、自分のニーズとつながるための内省に必要なステップを踏み出し、自分にとって本当に重要で関係のあるものを見極めなければなりません。

人生は解決すべき問題ではなく、認めるべき謎だということにいつか気がつくでしょう。

意味のある人生を送るとはどういうことか?

ヴィクトール・フランクルは意味のある人生を送るということに特化した専門家の一人です。そして、患者のために発展させた療法的アプローチの基礎として使っていたのがロゴセラピーです。存在意義を見出すということは誰もがどこかで感じるニーズだとフランクルは言います。これにより、自分にとって意味のある人生とは何かを明確になり、困難な時期の支えになるのです。

  • まず、意味のある人生を送ることに対する定義は人それぞれだということを理解することが重要です。これは人それぞれ異なり、時期によっても変わります。状況や目標は、月日と共に変化する傾向にあります。
  • 探求は動機の源でもあります。「自分にとって今一番大切なものは何か」あるいは「自分に意味や目的を与えるものは何か」と自問する度、真の自分を探求することに焦点を当てることになります。これは自己知識の訓練になります。
  • 意味のある人生を送ることには、過去や現在の経験を大切にすることが含まれます。自分にとって常に大切であるもの(自分の価値観)と人生で求めるもの(自分の夢)の間で調和を見出すことを意味します。

これに関しいくらか明確になると、生きる理由、朝起きる意味、信じることができるもの、戦う意味、向かう夢ができるため、精神的健康のために重要になるのです。

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ヴィクトール・フランクルのレガシー:ロゴセラピー

ヴィクトール・フランクルは二つのことで有名です。一つは、第二次世界大戦の強制収容所を2度生き延びたこと、もう一つは、著書『夜と霧』です。また、30冊以上の本を書き、世界中ほぼすべての大学で210もの講義を行った精神科医教授としても有名です。

彼のレガシーで特別重要なものが、フロイトの精神分析学後の第三ウィーン学派のセラピーの一種であるロゴセラピーです。この精神学的アプローチに形と目的を与えたエンジンとなったのは、人に生きる意味を与えることです。こうして、フランクルは患者の目標到達を手助けしました。

あなたには体、心、そして「魂」がある。

ヴィクトール・フランクルのセラピーは、まったく宗教的ではありませんでした。「魂」という概念は、個人の本質を表すのに使われたのです。誰もが体、心、魂を持ち、人生というストーリーを持ちと彼は考えました。これは声、価値観、性格になる部分です。そして、自分が何者かを示すこれらの3つの要素を調和させることは、私達が目標にすべきことの一つなのです。

良い経験も悪い経験もすべて意味がある

人生で経験することすべて何か意味があります。目標は、それから何かを見出すことです。幸せ、不確かなもの、逆境、情熱、平和、恐怖…すべての瞬間から学ぶ努力をしましょう。

自分に意味を与えてくれるものを元に人生を自由に変化させることができる

自分の置かれた状況に捕まったように感じることがあるでしょう。誰かが去ると、孤独を感じます。人生で、不確かな時や難しい時に仕事を失うこともあります。こういったことが起こっている時、人生の目的を感じる道なら、どんなものでも選ぶ自由があります。それができてこそ、ウェルビーイングを手に入れることができるのです。

意味のある人生を送るとは、暗い時期に自分のモチベーションとなるものに従うことを意味します。周りの世界は非常に混沌としているため、本当の自分から遠ざかってしまう原因になりかねません。

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レジリエンスに関するヴィクトール・フランクルの教え

近頃、 ヴィクトール・フランクル による レジリエンス の教えの必要性がこれまで以上に高まっているようです。この著名な精神科医は、自身がドイツ軍の強制収容所に入れられていた際、かなりの精神的な努力を行わねばならなかった、と説明しています。彼は辛い収容所生活を、そう遠くない未来に大勢の聴衆に対して戦争のトラウマに対処する方法を講義する自分の姿を思い浮かべて乗り切っていました。



  • Frankl V (1994). El hombre en busca de sentido, Herder, Barcelona.
  • Frankl V (1991). A pesar de todo, decir sí a la vida. Herder, Barcelona, 
  • Frankl V (2002). Psicoanálisis y existencialismo. Herder.