ミニメンタルステート:認知症の診断

ミニメンタルステートは、認知症のスクリーニングテストとして、世界的に最もよく活用されています。
ミニメンタルステート:認知症の診断
Elena Sanz

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Elena Sanz.

最後の更新: 21 12月, 2022

今日の社会では平均寿命が延びているので、アルツハイマーおよび関連疾患の有病率は劇的に増加しています。そのため、認知障害の状態を迅速かつ簡単に検出できる優れた評価手段を利用することが重要です。今回ご紹介するミニメンタルステートは、認知症のスクリーニングテストとして最もよく使用されるテストの1つです。

病気の早期発見は早期対応を可能にし進行を遅らせることができるので、非常に重要です。これらの症例の約70%が正しく判断されていないと言われているので、かかりつけの医師または専門家の両方で検査を受けられるようにするべきです。

認知症 ミニメンタルステート

ミニメンタルステート

ミニメンタルステート検査(MMSE)は、認知の変化を評価します。認知症を検出することを目的とする初期段階のスクリーニングテストです。疑わしい原因が見つかった際はより詳細な検査をする必要があります。この検査によって得られたポイントの数に応じて、さまざまなタイプの認知機能に分類されます。そのタイプとは、正常な認知機能または軽度、中程度、重度の認知症です。

認知機能の低下は良性かつ正常な場合があることにも留意する必要があります。年をとるにつれて軽度の認知機能低下が見られるのは当然のことです。しかし、これと認知症には違いがあります。主な違いは、前者は記憶にのみ影響する一方、後者は複数の問題を引き起こし、日常生活を続ける能力を損なうという点です。

この状況を見極めるために、ミニメンタルステートでは認知領域を評価します。テストを開始する前に、被験者に質問をすることを説明します。被験者が感覚障害を減らすための適切な眼鏡とヘッドフォンを使用することを確認した後、テストが開始されます。

ミニメンタルステートが評価する認知領域

時間、場所の見当識

医師は次のような質問をします。今日は何曜日ですか?何月ですか?今日の日付は何ですか?年?今は何の季節ですか?

また空間、場所の見当識を評価するために、次のように尋ねます。私たちは何階にいますか?ここはどこですか?どの都市ですか?どこの国ですか?

即時想起

このテストでは、保持能力を測定します。医師は3つの言葉を伝え、それらの単語を繰り返します。たとえば、「電車」、「馬」、「リンゴ」を聞かせ、そのまま復唱させます。想起までの間に干渉を挟みません。この時点でいくつ答えたかで点数をつけます。配点は各回答で正解1点、不正解0点となります。

集中力および計算能力

  • シリアル7課題。暗算で特定の条件の引き算をします。例えば100から順に7を引いていきます。間違えた時点で打ち切ります。 (100から5回繰り返し7を引く。正答例/93、86、79、72、65)
  •  逆唱課題。特定の単語を後ろから言います。たとえば「コウノトリ」を逆唱させます。

遅延再生

即時想起テストで覚えた3つの単語が記憶されているかを測定します。順序に関係なく、覚えている単語ごとに1ポイントを与えます。

認知症 ミニメンタルステート

その他の評価項目

  • 物品呼称。ものを見せながら「これは何ですか。」と聞き、識別できたら点数を与えます。
  • 文の復唱。口頭でゆっくりはっきり文章を伝え、回答者に復唱してもらいます。
  • 口頭指示。机に紙を置き指示に従って紙を折り畳みます。持つ・折りたたむ・渡すの各作業ができたら得点を与えます。
  • 書字指示。紙に書いてある文章、たとえば「目を閉じてください」を読んでもらい、 その通りに行動してもらいます。
  • 自発書字。紙を用意し文章を書いてもらいます。意味のある文章、状態などを示す四字熟語が書けたら1点与えます。
  • 図形模写。異なる2つの五角形が交差した図が書かれている用紙を準備し、 模写してもらいます。2つの五角形が交差した図が描けていれば得点を与えます。

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認知症の非薬物療法

ミニメンタルステートの使用

各検査のパフォーマンスを基準に、医師は患者の状態を把握することができます。このテストは比較的高速で使いやすく多くの場所で利用されています。

スクリーニング方法としては完璧ですが、症状の診断はさらに複雑なプロセスになり、より徹底的な評価が必要です。しかし、これはそのシンプルさと便利さにより、非常に人気のあるテストとして受け入れられ、認知機能の測定と認知症の検出に最も広く使用されているメソッドです。


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  • Folstein, M. F., Folstein, S. E., & McHugh, P. R. (1975). “Mini-mental state”: a practical method for grading the cognitive state of patients for the clinician. Journal of psychiatric research12(3), 189-198.
  • Allegri, R. F., Ollari, J. A., Mangone, C. A., Arizaga, R. L., De Pascale, A., Pellegrini, M., … & Candal, A. (1999). El “Mini Mental State Examination” en la Argentina: instrucciones para su administración. Revista Neurológica Argentina24(1), 31-35.

このテキストは情報提供のみを目的としており、専門家との相談を代替するものではありません。疑問がある場合は、専門家に相談してください。