なかなか癒えない権威主義の傷

· 2018年10月13日

辱め、攻撃、支配…権威主義の傷はなかなか癒えず、一生残るような傷痕を残す可能性があります。権威的な両親、支配的なパートナー、自己陶酔的で権威的な上司は、複雑な関係となって長期にわたってわたしたちの人生に影響を及ぼします。

この点で、権威主義に関して話しておくことは重要です。心理的視点、社会的視点から、歴史的にも被害を及ぼしてきたこの問題について議論するのは無駄ではありません。テオドール・アドルノは、権威主義的な人格の人を1950年に出版された自身の著書で理論化しました。それ以来、社会心理学や多くの調査のお陰で、権威主義に関する研究は進歩しています。

 

しかし、このような心理的人格に対する文献は広く信ぴょう性がある一方、権威主義が及ぼす影響に関する出版物はありません。こういった意味で、権威主義的な親の影響に関する議論が存在しないだけでなく、権威的な人物によってコントロールされている恋愛や仕事についても議論がされていません。

権威主義的な恋愛は、消耗し害を与えるものです。さらに、このような関係の対処の方法もわからないかもしれません。そのため、深く掘り下げて見ていく価値があるでしょう。

背中から枝
なかなか言えない権威主義の傷

詩人のルイス・セルヌーダは、人はすべて何かの反響だ、という言葉を残しています。意識的あるいは無意識的にわたしたちに残る声、重さ、重荷を引きずっています。例えば、子ども時代の虐待やネグレクトは、感情的、心理的、発達的に様々なレベルで子どもにトラウマ的な影響を与えることがわかっています。権威主義のヴェールは様々な形で社会に現れます。 さらに、権威主義はわたしたちの間にはびこっているだけでなく、これを抱えたまま生きてしまうこともあるんです。

 

子どもたちを過小評価して虐待的なコントロールを及ぼす母親や父親がいます。これによって、子どもの感情的な発達が制限されます。同じように、これは多くの団体や企業でも起こっています。会社がイノベーション、創造性、人的資本に重きを置くにも関わらず、従順な部下を好む管理職の人がいるとします。こういったタイプの上司は、平気で部下を見下しコントロールします。

カリフォルニア大学の有名な心理学者で作家のエリック・メイゼル博士は、2107年に権威主義の傷を評価するアンケートを行いました。権威主義の力学の衝撃と人への影響がわかります。メイゼル博士がこのテストを大学、健康センター、有名企業で行ったところ、多くの人が権威主義の傷を負っていることがわかりました。つまり、人生のどこかで権威主義による何らかの傷を受けたということです。

うずくまる人

権威主義の影響

メイゼル博士はどんな人間関係でも起こりえる10の次元で測定しています。パートナー、仕事関係などです。これらの次元を特定することで、権威主義のネガティブな影響を減らすことが可能になり、ネガティブな影響が思考に影響を及ぼす前に対策を打つことが可能になります。

それでは、その次元を見てみましょう。

  • 脅威や脅し。
  • 他人を過小評価する。
  • 非現実的なルール (はっきりしない、無意味、またはぼんやりとしたルール)。
  • 憎しみ。この感情が常に見られ、あなたや別の人に投影されている。権利主義者は嫌いな人や敵とみなしている人の「ブラックリスト」を持っている。
  • 自分だけの現実、周辺、世界の認識を持ち、それ以外は間違っていると考える。
  • コントロールをする。権力主義的な人のコントロールへの必要性はかなり度を越していて、他人を馬鹿にして辱めることを楽しむ。
  • 固い考え方。
  • 押しつけがましい。
  • 何も、誰も信用しない。
  • 共感力がまるでない。

権威主義の傷の構造

権威主義者からの傷はトラウマ的です。私たちの人格に影響し、選択を変え、自分の認識の仕方を曇らせてしまいます。すべてがこれらの人と過ごした時間の長さとその人との関係の終わらせ方に影響されます。

それでは、このタイプの虐待やコントロールの影響を見てみましょう。

  • 低い自尊心。
  • 自分に対するコントロールがないという感覚。
  • 自信喪失。
  • 不安症と外傷後ストレス
  • 自分には価値がないという感覚。
  • やり場のないいらだちと蓄積された怒り。

鳥の巣でお昼寝
権力主義の傷を癒すには

長年勤めたあとにカウンセリングに行き始める人はたくさんいます。仕事をやめて、たくさんの感情から自分を解放する必要があると感じるのです。仕事で苦しみ、 尊厳が損なわれました。権限のある人が権威を乱用したり、コントロールしたり、辱めを行ってきました。

このような意味で、誰かがこのように行動する他の人間関係でも同じことが起こります。そのため、考慮しておくべきことは、虐待を受けてるようなケースでは様々な形で自由に制限が課されるということです。肉体的な痕は残らないかもしれません。もしかしたら、このような行為は犯罪には当たらないかもしれません。しかし、権威主義的行為は権利を脅かすもので、わたしたちはこれから自分の身を守らなくてはいけません。

これらのケースでは、心理的な治療は失われた自尊心の回復にフォーカスされなくてはいけません。患者は口頭でこれらの害のある状況を共有する必要があります。自分が心理的虐待の被害者であることを発見、理解、受け入れる必要があります。さらに、EMDR などのセラピーが、トラウマ的な出来事の治療、不安症の解消、感情的回復のために使用されています。

権威主義を人生に許してはいけません。その影響は計り知れないものです。