お母さんへ「いつも味方でいてくれてありがとう」

母親になると、距離など何の意味も成さなくなります。味方でいてあげることとは、心の中にその相手のためのスペースを作ること、何を言うべきかわかってあげること、そしてどんな状況下であっても無条件で助けの手を差し伸べることなのです。
お母さんへ「いつも味方でいてくれてありがとう」
Valeria Sabater

によって書かれ、確認されています。 心理学者 Valeria Sabater.

最後の更新: 21 12月, 2022

「お母さん、どんな形であれ私の人生に存在してくれてありがとう。私が幼かった頃からずっと無条件の愛とサポート、絶対的な信頼を与えてくれ、そして私を安心させ、好きなように人生を歩むための勇気をくれるあの特別な眼差しを私に注いでくれます。平和と幸せとインスピレーションを運ぶかっこよくて心地良い風でいてくれてありがとう。」

こんな風に思わせてくれるお母さんを持てることは、まるで贈り物のような幸運です。良き母親とは、自分自身のことも他者のこともどうケアしてあげればいいかを把握している素晴らしい人々のことを指します。自らのことを理解しており、自分自身の価値や生きる目的を認識しているので、我が子たちにも最高のものを与えられるのです。

ワシントン・アーヴィングはかつてこう言いました、「母親とは私たちの持てる最も真正な友である。突然重い試練が我々に降りかかって来た時、成功が苦境に塗り替えられてしまった時、友人たちから見捨てられた時、周囲では困難ばかりが存在感を増す時、どんな時であっても母は私たちに味方してくれる。そしてその優しい教えと助言を持ってして暗闇の雲を散らし、平和が私たちの心に戻ってくるよう尽力してくれるのだ」と。

この発言の大部分はもっともらしく聞こえますが、子どもたちにずっと消えない強い印象を真に残すことのできる母親というのは、子ども自身の手で一時的な暗闇を晴らす方法を教えてあげられる母たちのことを言うのです。結局、母親の役割はたった一つしかないわけではありません。愛情を与えるだけでなく、子を教育し、正し、境界線を設定します。そして自ら手本を見せて子どもたちを刺激し、子どもがこの世界で自身の力のみで前進し、自らの運命を開拓できるように進むべき道を平らにならしてあげることを厭いません。

お母さん、いつも味方でいてくれてありがとう

母の日には多文化的な起源がある

世界中でたくさんの人たちが5月のはじめに母の日を祝います。一部の人にとっては、この日も単なるホールマークホリデー(企業の販促に利用される記念日)に過ぎず、人々に物を買わせる口実でしかないのかもしれません。しかしこの日は家族とともに過ごす特別な一日だという人もいます。

この記念日に関する思いがどんなものであれ、人々が太古の昔からこの日を祝い続けてきたという事実は興味深いものです。もっと具体的に言うと、もちろん現在の私たちとはかなり異なる形ではありますが、古代エジプトでも母の日が祝われていたと言う記録があります。

古代エジプトでは、一年に一度女神イシスへの祈りが捧げられていました。彼女は命の創造主で魔術の神であり、子どもたちや女性たちの守護者でもあります。また、古代ギリシアにも母親的な役割を持つ神々に関連する祝日がありました。

古代ギリシア人たちが祈りを捧げたのは、ゼウスやハーデース(冥界の神)、ポセイドーン、ヘスティアー、へーラー、デーメーテールらの母であるレアーというティーターン族の女神です。ギリシア古典文化において、彼女はしばしば月と関連があるとされました。

現代の母の日

のちのキリスト教の到来とともに、母を祝う祝日は聖母マリアを中心としたのもへと変わり始めました。しかしそれは19世紀に母の日が5月に設定されるようになるまでの話です。これには、アメリカの詩人で活動家のジュリア・ワードとアン・ジャーヴィスという二人の女性たちが関わっています。

彼女たちは、アメリカ南北戦争で対立する両者を和解させようとデモを組織しました。アメリカ市民全員を結託させることはできなかったかもしれませんが、それでも二人は女性たちを団結させることに成功したのです。彼女たちは、この紛争により犠牲者となり我が子を失った全ての母親たちに共通する苦しみを訴えました。

ジュリア・ワードとアン・ジャーヴィスは女性の権利を守るために協力・友情・希望を見せようとこの女性グループの集まりを毎年開催しました。そして協力して署名を集め、5月を母親たちの月にするよう政府を説得したのです。

お母さん、いつも味方でいてくれてありがとう

お母さん、いつもそばにいてくれて、そしてあなたでいてくれてありがとう

これで、母の日が単に販促目的で作られたホールマークホリデーではないということをお分りいただけたと思います。この祝日には深いルーツと目的があるのです。母の日は、女性たちを尊重し、その権利を守り、平和のために戦い、深く子どもたちを愛し、強い価値観に導かれている母親たちを讃えるために存在しています。

こういった強みを自身の母親にも(あるいは自分自身にも)見出せる人はたくさんいることでしょう。だからこそ私たちは母の日を祝うのです。それは、母親へ感謝を示すために私たちにできる最低限の行いだと言えます。

  • お母さん、この世に存在してくれてありがとう。私が人生で一番深刻な局面にいるときも、愛や意思を与えてくれてありがとう。
  • お母さん、物理的には近くにいられない時でも、味方でいてくれてありがとう。十分に伝えられていないかもしれないけれど、私の心の中にはお母さんのための特別な場所があります。私にはいつもお母さんがついているし、お母さんにはいつも私がついています。
  • 自分自身を愛することや大切にすることの重要さを教えてくれてとても感謝しています。私を縛り付けるのではなく、翼を与えてくれてありがとう。錨になるのではなく風となって私を運んでくれてありがとう。私がいまの私でいられるのは、お母さんが自由だけでなく責任の大切さについても教えてくれたからです。

お母さん、そこにいてくれて、お母さんらしくいてくれてありがとう。熱意があってユニークで、屈託のないお母さん。私と一緒に笑ってくれて、そして必要な時には一緒に真剣になってくれてありがとう。お母さんは私が見習いたい人であり、私が今日も明日も永遠に愛し続ける人です。


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