「シャープ・オブジェクト」と自己破壊傾向

28 8月, 2019
ドラマや映画などは自己破壊傾向のある登場人物であふれています。シャープ・オブジェクトは、その一例です。ギリアン・フリンの暗い小説が原作です。このドラマにおける自己破壊傾向について、また、その防止策やこの有害な気持ちとどう戦うかをお話します。

自己破壊傾向を持つ人は自分を傷つけます。故意に自分を痛めつける、飢えさせる、薬物乱用などです。自尊心の低い人、幼少期のトラウマに苦しむ人に自己破壊傾向は見られます。

ドラマや映画などは自己破壊傾向のある登場人物であふれています。「シャープ・オブジェクト」は、その一例ですギリアン・フリンの暗い小説が原作です。ここでは、このドラマにおける自己破壊傾向について、また、その防止策やこの有害な気持ちとどう戦うかをお話します。

自己破壊傾向のある女性

 

シャープ・オブジェクト:答えを求めるジャーナリスト

このドラマは、ジャーナリスト、カミール・プリーカー(エイミー・アダムス)と彼女の故郷で行われている調査の話です。その調査とは、2人のティーンエージャー殺人事件に関する調査です。カミール・プリーカーは、この2人に何が起こったかを解明すべく深く探ると同時に、自身の過去のトラウマと闘います

ドラマの初め、カミールは11年ぶりに故郷に帰ってきます。そして、冷血で操作的な母親、受動的であまり表現しない義理の父親と再会します。これでは足りないとでも言うかのように、彼女は亡くなった姉妹の痛々しい記憶と向き合い、さらに、初めて半血縁の妹と会います。その妹は、母親と同じように操作的で所有欲の強いティーンエージャーです。

カミールの苦しかった幼少期は彼女に傷を残しました。幼いころから、故意に自傷行為をしていました。彼女は、自分に身体的痛みを与えることによって、精神的痛みが緩和することを望んでいたのです。また、様々な種類の薬物服用や飲酒もしました。

 

「シャープ・オブジェクト」登場人物の自己破壊傾向

自己破壊傾向には2種類あります。ひとつは、直接的で即時の自傷です。殴る、切る、焼くなどの行為です。極端なケースでは、この傾向により自殺を図ります。もうひとつは、非直接的です。時間をかけて体を傷つける行為です。薬物乱用、ギャンブル、摂食障害、過激なスポーツ、危険なセックスなどが非直接的な自己破壊行為です。

フレデリック・ナウマンは、この種の行為は意識的・無意識のどちらでも起こり得ると言います。どちらにせよ、個人の健康や幸福への機会を妨害しています。

「シャープ・オブジェクト」では、登場人物の多くが非直接的に自己破壊をします。カミールの母親や幼少期の友達の多くが、飲酒に多くの時間を費やします。殺人被害者の家族や親も、喪失に対処するため飲酒や薬物に手を出します

また、カミールの半血縁の妹アマは、危険度の高い様々なスポーツをします。夜に抜け出し、街中の暗く人気のない道をできるだけ速いスピードでスケートで滑ります。隠れて行われる大会にも参加します。こうするのは「時間をつぶす」ためで、母親の注意をひこうとしているのです。

カミールは、明白で直接的な自己破壊行為をもつ人物です。体の多くの部位をカットし、自分の性格や不安を表す言葉を入れます。例えば、確実、恥、病気、見えない、間違いなどです。また、ドラマの中で、指に小さな傷を入れ続け、彼女の体を覆う傷について考えます。

バーに座る女性

 

自己破壊傾向と闘うには

自己破壊傾向は、その時に手当されないと、再出する傾向があります。さらに、この種の行動は、自傷行為を行う人が不安やストレスを感じると、より頻繁に激しくなる傾向があります。また、家族や友達の支えは非常に有効です。専門家の助けや支援団体も良いでしょう。

自己破壊傾向があるのであれば、次のステップで、行動を変えましょう。

  • 問題の根源を探り、知りましょう。問題の根源を受け入れると、自己破壊傾向と闘う準備ができます
  • 有害な行動や考えられる原因について、誰かに話しましょう。自己破壊傾向に関し、誰かに話すことは、それを治すために重要なステップです。友達、家族、医師などに相談しましょう。
  • 問題に対処する他の方法を探しましょう。心を満たすために、自傷の代わりになるものを見つけることです。何を選ぶにしても、気分を良くし、熱をとってくれるものでなければなりません。過激すぎないスポーツは素晴らしいもののひとつです。音楽の演奏や芸術作品を作るなども健康的な選択肢です。

これらが、自己破壊傾向を導くことができるものです。ただし、助けにはなりますが、十分でないかもしれません。そのため、資格をもった心理学者や精神科医に助けを求めることを私達はお勧めします。