社会学的概念「アノミー」と集団の結びつき

アノミーは、規範を遵守することにおいて集団や個人の間で起こる緊張を指す言葉です。規則を守るということは社会の結びつきを維持する上で大切なことです。しかし同時に、それが個人の思いに沿わない場合、衝突が起こる可能性もあります。
社会学的概念「アノミー」と集団の結びつき

最後の更新: 07 2月, 2021

アノミーは、かなり歴史のある概念です。古くは中世、「神法の無視」や「無規則性」を持つ人を表すのに使われていました。後に、社会学者エミール・デュルケムがこの考えを体系的に研究し始めました。そこから、社会学においてアノミーという言葉が繰り返し出現するようになったのです。

アノミーという言葉は、規則のない状態、そして規範を破ろうとする傾向を指します。これは集団でも個人でも起こりえることです。そして、アノミーは行動を導くためのガイダンスやモラルがないことと同等の状態です。

アノミーという概念は社会学で誕生しましたが、政治学や人類学、心理学でも用いられます。歴史的結果や倫理的進化のプロセスの一部として、これらの分野すべてで、アノミーは犯罪や「逸脱した」行為と結び付けられています。

アノミーと非強調性

アノミーは、集団や個人の間にある緊張のことを指しています。基本的には、規則の遵守が欠如している状態です。また、例え規則が妥当なものであったとしても、個人が規則に沿うことができないと考えるために起こるケースもあります。

デュルケムは、アノミーとは、連帯の弱体化につながる離別で、これは社会的結びつきの崩壊や劣化の結果であると言います。つまり、家族やある集団、または社会全体に強い結びつきがない場合、個人は集団をまとめるための規則に従う必要がないと感じるのです。

労働と階級の分断は、社会的な結びつきの劣化が形として表れたものだとデュルケムは指摘します。これにより不公平や除外といった形態が出現し、それが後に規則においても表れます。最終的には、個人が自分に不利な状況を正当化するようになります。その結果、人々は規則に従うことに抵抗を感じるようになるのです。

社会学的概念 アノミー

アノミーとフラストレーション

最初にアノミーの概念を理解したのは、アメリカの構造機能主義的アプローチです。デュルケムが最初に取り組んだものを変化させ、個人に重きを置いたのです。集団においては(集団であるからこそ)うまく機能し、個人が集団に適応できなければ、問題はその人にあり、集団全体にはないという考えからスタートしました。

さらに、状況から規範やパフォーマンスモデルが提示されながらも、それがこういったものを手に入れる方法や手段を制限するものである場合、人は深いフラストレーションを抱える恐れがあるという指摘は多くあります。例えば、成功し、お金持ちになることに賭けたのに、規則自体によりそれが妨げられる場合などです。

このような状況では社会的結びつきが弱くなるだけでなく、受動的あるいは能動的な強い抵抗が生じます。そして、うつ病、都会での暴力、犯罪、自殺までを含む様々な行動に反映されてしまうのです。

社会学的概念 アノミー

誰が何を変えるべきか?

アノミーと規則の遵守の問題は複雑です。現実には、常に規則に完璧に従い、またそれを監視している社会は存在しないと言うことができます。そこで、個人の倫理的責任に基づいた自律を促し、コンプライアンスの範囲を広げることが理想的です。

とはいえ、このタイプの社会を作ることは簡単ではありません。その主な理由は経済的、社会的不平等にあります。機会が平等でないことが問題になることは間違いありません。そこで、重要な疑問が浮かびます。現実的に考えて、反則やフラストレーションにつながる緊張を軽減させるためには、規則と個人のどちらを変えるべきでしょうか?

その答えは簡単です。現実的な視点で言うと、どんなに恣意的であっても、現実に適応することが重要であるという認識が関係しているでしょう。また、この適応は受動的なものとは限りません。実はその全く反対で、批判的で能動的であるべきなのです。個人がこの矛盾と向き合い、フラストレーションに耐性をつけ、変化への意志を強めることが必要でしょう。

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  • Girola, L. (2005). Anomia e individualismo: del diagnóstico de la modernidad de Durkheim al pensamiento contemporáneo (Vol. 46). Anthropos Editorial.