失望とあなたの脳:どうして痛むのか

2019年12月3日
失望のせいで、頭が痛くなったことはありませんか。私たちの脳は、そのような経験を幸せと健康のバランスを阻む出来事として、処理しようとします。よって、このような痛みが現れ、セロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の量が減るのです。

失望するとなぜこんなに痛みがあるのか考えたことはないですか?実は脳内のニューロンの世界のバランスが、失望を経験すると乱れてしまうのです。失望と痛みにはとても深い関わりがあり、鬱のメカニズムは失望を経験したときの処理過程や構造と似ていると述べる神経学者もいます。

神経科学の視点からいうと、失望は葛藤とよく似ています。この二つの感情は、日常的に経験する感情でしょう。パソコンが大事な時にフリーズしたら、または会うのを楽しみにしていた人が予定をキャンセルしたら失望した気分になりませんか。

車のエンジンがかからなかったり、応募した仕事の返事が来なかったりするとイライラしませんか。日々の生活の中には、そのような葛藤や失望があふれています。差し障りのないものもあれば深刻なものもありますが、全てがあなたに影響を与えます。まるで大切な人に裏切られたような感覚になります。

そして最近になって、神経科学者によって明らかであろうことが発見されました。それは失望するたびに神経細胞に「衝撃」が起こるということです。セロトニン、ドーパミンそしてエンドルフィンが急激に減少するのです。ですから、あなたの幸せを担う分子たちが、あなたの脳から一時的に消えてしまうことになります。

「期待することが頭痛の原因となる」

―ウィリアム・シェークスピア―

失望が頭痛を招く

失望 痛み

ジャン=ポール・サルトルは夢追い人は多くの失望という不運の人生を歩むことになるだろうと述べました。期待を高く持つ時期もあるでしょう。自分の望みや、理想、美徳を相手に押し付けたことがない人がいるでしょうか?人に裏切られることもありますが、それと同じように自分も誰かをがっかりさせているのです。人が自分をがっかりさせるように、自分も誰かを失望させていることを知っておきましょう。

この心理的な事実は、人生の一部ですが、脳はその失望をうまく処理することができません。これは社会的、感情的な信念が、脳の機能を操り、安全を確保しようとするからです。脳は、物事や人との安定した、または予想できる関わりを「求める」ものなのです。例えば、良い友達がいればその友情がずっと続けばいいなと思いますし、パートナーがいれば相手が誠実であると信じたいと思うでしょう。嘘や裏切りなどの可能性はないと信じたいですよね。

しかし、いつその安全であるという考えが崩れるかはわかりません。次のセクションでは、脳科学の視点から、どうして失望すると痛みを感じるのかについて紹介します

手綱:失望の感じ方を左右する脳の一部

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カリフォルニア大学サンディエゴ校の脳科学者、ロベルト・マリノウの研究チームは、失望の複雑なメカニズムを発見しました。彼らが立証したのは、失望や憂鬱さを処理する際の、手綱の重要な関わりです。

失望を感じると、グルタミンとガンマアミノ酪酸が手綱に放出されます。脳がこれらの神経伝達物質を多量に放出すると、失望の感覚がより大きくなります。それは、脳が失望の経験の影響を解釈し、感情の痛みを調節しようとするからです。

また、何かを達成できなかったり、間違いを起こした時に感じる葛藤やイライラも、この小さな視床上部の核で処理されます。

どうして失望はそれほど痛みを伴うのか?

失望は誰もが経験したことがあるでしょう。体にも心にも痛みが生じます。失望を処理しようとしている時は、疲れやすかったり、体が重く感じたり、だるかったり、周りが早いスピードで進んでいるような感覚があります。

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?これに関するデータは特徴的で、驚かされます。人間の体は、傷や火傷を負った時に、痛みを可能な限り軽減するためにエンドルフィンを放出します。そして脳は、体に傷を負ったという感覚器官からの信号にすぐに反応します。

しかし、心理的な「傷」に対しては、このような反応は起こりません。脳が、失望が感情のバランスを乱すものだと認識しても、エンドルフィンの反応が起こることはありません。代わりに、多くの場合、その葛藤を体の痛みや頭痛、筋肉の痛みなどに身体化させてしまうのです。

どのように脳は失望を処理するのか

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脳科学者によると、失望がひどく痛む理由には、それが大脳辺縁系で処理されるからだそうです。この脳の部分は感情と関連しています。多くの場合、なにか障害を感じたり誰かに裏切られたりすると、失望を感じます。そしてそれらの経験を感情のみで感じてしまいます。

これらの経験の影響を大脳皮質で処理するのは、失望の影響抑える方法の一つです。これは、それらの経験を理由づけすることで可能になります。また、客観的な立場から出来事を処理するようにしましょう。裏切られたり、信頼が壊されてしまった時には特に、それは簡単なことではないですけれどね。

しかし、挑戦してみましょう。ネガティブな考えをコントロールして、犯人を探しだそうとすることはやめましょう。自分の期待感を調節し、現実的になって、自分がコントロールできないことは受け入れるようにしましょう。失望を忘れることはなかなかできませんが、それを乗り越えることはできます。

何が起こって失望を感じたかがわかれば、その経験と共に生きていくことができますし、また一番大切なのは前に進むことです。まだまだ素晴らしい物語が待っているはずです。

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  • Kaye, A., y Ross, DA (2017). La Habenula: Oscuridad, Decepción Y Depresión. Psiquiatría Biológica , 81 (4), e27 – e28. https://doi.org/10.1016/j.biopsych.2016.12.004