対立を起こしやすいティーンエイジャーとの接し方

対立を起こしやすいティーンエイジャーたちとのベストな接し方とはどんなものなのでしょう?彼らをサポートし、厄介な状況に終止符を打つためにどんな手法やツールを用いることができるのでしょうか?
対立を起こしやすいティーンエイジャーとの接し方

最後の更新: 04 3月, 2021

対立を起こしやすいティーンエイジャーとは、正確にはどのような若者のことを言うのでしょう?この用語にはどんな意味があるのでしょうか?10代の反抗には、大人に歯向かう、親の言うことに従わないなど、様々な形態がありますが、大雑把に言うと反抗の種類は二つしかありません。

一つ目のタイプの反抗的態度は就学前頃から現れ、その成長段階の中で徐々に悪化していきます。対照的に、二つ目のタイプは10歳を越えた頃から表出し始めるもので、多くの場合高校への入学に関わっています。後者に関しては、環境要因やホルモンバランスの変化などによって彼らの対立を起こしやすい態度を説明することが可能です。

対立を起こしやすいティーンエイジャーについて知っておくべきこと

本日の記事では、子どもたちあるいはティーンエイジャーたちと接する際のガイドラインをいくつかお伝えします。また、この世代の若者が確実に効果を得ることができる、具体的なセラピーについても最後に説明しますよ。

対立 ティーンエイジャー 接し方

行動面の問題

ガイドラインを詳しく見ていく前に、まずは以下の質問に答えていきましょう。問題を抱えるティーンエイジャーはどのような振る舞いをするのでしょうか?冒頭ですでに彼らの反抗については触れましたが、これは攻撃性、嘘、無礼な態度などといった行動として表出します。

ティーンエイジャーたちは情緒的に非常に複雑な段階にいるということを心に留めておきましょう。というのも、この年齢になるとホルモンバランスが変化し始めることに加え、重要な変化の数々や強烈なアイデンティティの危機を経験することになるからです。

したがって、彼らと接する際には注意深くならねばなりません。たとえそれが常に簡単なことではないとしても、です。ただし、状況が深刻な場合には専門家に助けを求める必要があるかもしれません。では、そのようなケースを見つけ出す方法について見ていきましょう。

問題行動を見つけ出すには?

子どもたちの行動の変化を察知するのは親であることが多いでしょう。この変化によりティーンエイジャーたちは、例えば、かつてはやる気を持って励んでいたような活動や物事を拒絶するようになります。さらに、心理的葛藤が、強い抵抗として表面化する場面も出てくるでしょう。行動を分析すれば、容易に変化を見つけ出すことができます。

葛藤のレベルがより強いティーンエイジャーの中には、家庭の内外で問題を引き起こす子もいます。トラブルに巻き込まれたり、自分を見失ってしまったような感覚を持ったり、あるいは深刻なアイデンティティの危機に陥ることがあるのです。

また、こういった対立に繋がりがちな思考態度は嘘、希望の喪失、悲しみなどを通して発現することもあります。そしてこれを親たちが見つけてあげねばなりません。なぜなら、若者たちは攻撃性や反抗的態度の背後に恐怖や不安、孤独、悲しみといった別の感情を隠しているかもしれないからです。

対立を起こしやすいティーンエイジャーとの接し方

親たちは、どのようにこういった子どもたちと接するべきなのでしょうか?これは、彼らの生活において各親が果たしている役割次第で変わってきます。つまり、父親や母親、兄弟姉妹として接するのと心理士や教師として接するのとでは同じではないのです。

包括的なものに過ぎませんが、以下で指針をいくつか紹介します。

  • 子どもとコミュニケーションするための時間や空間、余裕を持つ。
  • 子どもとの結びつきを強める努力をする。
  • 子どもの身に何が起きているのかを解明する(攻撃的な行動の背後には悲しみが隠れていることが多いようです)。
  • 子どものために時間を割く。
  • 話し合いをする。
  • 勝手な決めつけで非難するのはやめる。
  • 境界線を設ける、ただし柔軟に。
  • 行動修正テクニックを用いる(好ましい行動を強化することが重要です)。
  • 自分が子どもを高く評価していることを示し、自尊心を高める。
  • 共感の心を持って話す(子どもの立場・気持ちになって考えましょう)。
  • 専門家に相談する(特に、状況が深刻な場合)。
  • 一貫性を持つ。
  • 具体例を見せて子どもを導く。

さらに、ティーンエイジャーの行動についてのいくつかのガイドラインが、カウンセリング中に子どもへ徹底的な注目を向けることを中心とする一連の戦略を提唱しています。医学的なものが主ですが、心理療法的な場面でも取り入れることができるでしょう。

そのうちのいくつかをご紹介します。

  • 秘密保持の原則を遵守する。カウンセリング中に起こることは全て、その場限りのことにすべきです(そのティーンエイジャーが本人あるいは他者にとって脅威となる場合は除く)。
  • 子どもが自由に質問をし、疑問を表明することのできる私的で安全なスペースを提供する。
  • 利用できる医療資源やサービスに関する情報を提供する。
  • 子どもの発言に注意を払い、関心を向け、尊重して治療同盟(セラピストとクライアントとの間の信頼関係)の確立に努める。
  • 進歩や達成内容を本人及び親たちに説明し、自分自身の健康状態をケアすることへの責任感を育む。
  • 最後に、多方面からのケアを確実なものにすべく、家族や教師らの協力を仰ぐ。

シーンに基づくファミリー・サイコドラマ療法

シーン重視型サイコドラマ家族療法(SB-PFT)は、苦悩を抱える青少年たちに良い結果をもたらし始めている革新的な治療法です。専門家は主に、本人とその親たちとの間の個人的な関係性を改善するためにこの手法を用います。これは、システミック派の家族療法とサイコドラマの原理を、複数家族のグループ療法のメソッドによって統合したセラピーです。

『Family Process』誌で発表された、ウエルバ大学(スペイン)の研究者Barbara Lorenceによる研究が、この治療の効果を証明しています。

この手法のカギとなるのは、ティーンエイジャーの声を大いに重視することです。さらに、彼らとのセッションの中では様々な家族システムからの影響も入り込んできます。では、このセラピーの内容はどんなものなのでしょうか?基本的には、以下の二つがメインとなるテーマです。

  • 親とティーンエイジャーとの対立。
  • 対立の解決策となり得るものの探求。
対立を起こしやすいティーンエイジャーとの接し方

対立を起こしやすいティーンエイジャーに関する最終考察

今回の記事では、対立を起こしやすいティーンエイジャーと、共感や理解を持って接する方法について、いくつか基本的なアイディアを紹介しています。しかしながら、こういった問題は専門家が想定し得るようなシナリオよりもよっぽど複雑な場合が多いです。おそらくすでに皆さんもご存知のように、思春期というのは人生の中でもとても厄介な段階であり、いまだにこれをなんとか乗り越えようと苦心している人々がいます。そしてこの結果、その他の要因も相まって、行動異常や行動の変容、物質関連障害(薬物依存など)、気分障害などが発現する可能性があるのです。

どの障害あるいは問題も、専門家による治療が必要となります。したがって、親あるいは教育者として子どものそばにいてあげることは試練でもあり、必要不可欠なことでもあるのです。仲間として、救いの手として、そして翼を与えるモチベーションとして我が子にアプローチしましょう。そうすることが、この過程において大いに役立つはずです。また、思春期という重要な時期が子どものアイデンティティを決定づけることになるという事実を忘れないようにしましょう。

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  • Araújo de Vanegas, A. M. (1998): La aventura de educar: Pubertad, Universidad de La Sabana, Santafé de Bogotá.
  • Erikson, E. H. (2000): El ciclo vital completado, Paidós, Barcelona.
  • Guía del adolescente. (2015). Grupo de Estudio del Adolescente Sociedad Andaluza de Medicina Familiar y Comunitaria. (Coord. Pérez Milena, A.).