他人を理想化して祭り上げるのが不健全なのはなぜ?

22 11月, 2020
恋人を実際以上に理想化し、祭り上げるような行為は不健全です。記事を読み進めてその理由を学んでいきましょう!

誰かと深くつながり合うことは、まるで魔法のようなとても心地よい経験であるため、そのせいで現実を見る目が霞んでしまうことがあります。他人と感情的な結びつきを持った結果として抱く感情が、自身の欠点や願望もあいまって相手のことを歪んだ視点で眺めることに繋がる恐れがあるのです。しかし、そのような誰かを美化して祭り上げる行為はあらゆる面で危険ですし、害をもたらす可能性があります。

愛する人の良いところを見つけ、それを高く評価し、そこに興味を集中させるのは好ましいことです。しかし相手を理想化して欠点を否定してしまったら、本当のその人の姿に触れるのは不可能になってしまいます。また、誰かを必要以上に崇めると、自分自身の自己表現が損なわれてしまう恐れがあります。それでは、その理由を詳しく見ていきましょう。

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誰かを美化して祭り上げるとはどのような行為?

誰かを理想化している人は、そのことに自分自身で気づけないかもしれません。誰かを崇めている時、表面的には喜ばしくてポジティブな感情を抱きます。相手の美徳を賛美し、一緒にいる時間を楽しみ、お互いに出会えたことを幸運に思う。そんな一見幸せそうな関係性に問題が生じるのは、その相手もまた自分と同じく不完全な人間だという事実を忘れてしまっている時です。

その理想像があまりにも膨れ上がってしまうと、もはや客観的に分析する能力は完全に失われるでしょう。相手の悪いところを見つけたとしても、それはあなたがその人を愛していないという意味ではありません。反対に、良い部分も悪い部分も含めてその人を丸ごと受け入れることで、関係性はより良いものとなるのです。ただ崇めるだけでは何の役にも立ちません。

人間関係における理想化

理想化は、特に恋愛関係においてよく見られます。この現象が引き起こされるのは、多くの場合誰かに恋した時に起こる生化学的反応が原因です。しかし、全てが自然の成り行き通りに滞りなく進んで行けば、歳月と共にパートナーのことをより深く知っていくことになります。つまり、もっと正直な間柄になっていけるのです。この成熟した段階に到達すれば、互いに本来のありのままの姿を見つめ合えるようになります。

しかし、自尊心が低すぎる場合や捨てられることへの恐怖心がある場合、あるいは若くて恋愛に不慣れな場合には、精神状態や感情が第一段階の時のものから変化しません。誰かを祭り上げるような行為はただ相手の長所を誇張することを意味するのみならず、本来相手にない特徴を勝手に作り上げてしまったり、弱点に気づけなくなってしまうことをも意味します。パートナーのことを欠点を抱える人間としてではなく、完璧で誤りのない、自分や他の人々より優れた人物として見るようになるのです。

これに関する最大の問題の一つは、関係性のなかで相手に服従する気持ちが強まりかねないという点です。パートナーは「完璧」なのだから、言うことややること全てが正しく見えてしまうと言うわけです。また、パートナーを理想化すると相手のことにばかり気を取られ、自身の生活におけるその他の重要な側面を見落としてしまうようにもなります。

理想化されてしまった方の人物も苦しむ

逆説的ですが、祭り上げられている側の人物も苦しみを味わいます。なぜなら、非現実的な期待を背負わされているからです。それらの期待を満たせなかったらどうしよう、というプレッシャーと恐怖心を抱いています。また、「自分の恋人はありのままの自分を知らないのだ」と感じてしまったり、あるいは「自分には成長したり前進したりするための気力がないのだ」、と思い悩んでしまうかもしれません。

このような力関係は恋愛関係において非常によく見られますが、同僚同士、親戚間、友人間でも発生することがあります。

他人を理想化して祭り上げるのが不健全なのはなぜ?

祭り上げた場所から相手を下ろすには?

ご自身の生活にこのような傾向があることに気づき、他人を祭り上げるのをやめたいと願うのであれば、まずは目の前にあるベールを取り払ってみることから始めましょう。各人物との状況や会話、そしてその人の行動を客観的に分析してみてください。

自分が本当はどう考えているのか、自分自身に問いかけてみましょう。パートナーに好ましくない点があったらどうしよう、などと恐れてはなりません。心から誰かを愛しているのなら、その人もミスをすることがある、という事実を受け入れなければならないのです。普通の、欠点も抱える人間として相手を見るようにしましょう。

それと同時に、自分自身のエンパワーメントもできるよう最初の一歩を踏み出してください。他人の中に見えた何かに感嘆し魅力を感じるのは、その何かこそあなた自身が欲しているものだからということは多いものです。できる限り最善の自分になれるよう、自分磨きも始めましょう!

  • McNulty, J.K. & Karney, B. R., (2004). Positive Expectations in the Early years of Marriage: Should Couples Expect the Best or Brace for the Worst? Journal of Personality and Social Psychology. 86 (5), pp.729-743
  • Fernández Calixto, M. C. (2015). El proceso de idealización en las relaciones de pareja-una revisión de la literatura (Bachelor’s thesis, Uniandes).