哲学と心理学の関係

2019年9月8日

哲学と心理学は、歴史上共通点を持つ2つの異なる分野です。心理学は哲学から台頭しました。哲学によって投げかけられた疑問を精査するための、実証的な方法を含むことを目的として生まれました。つまり、哲学こそ、心理学の分野に様々な題目をもたらしてきたものであるということです。それは、感覚、認知、知能、記憶などです。

しかし、これらの分野がもたらす解決策は異なります。研究的題目では重なる部分もありますが、異なる視点を持っています。同じ理論を使用していたとしても、心理学と哲学は同じ結論には行きつきません。それ故に、どちらの分野の専門家も、相手を相反するものと見ていることがあります。

考える人
心理学と哲学

「心理学」を表わす英語の「psychology」という言葉は、ギリシャ語の「psyche」と「logos」から来ています。それぞれ、「精神」と「研究」という意味を持ちます。つまり、心理学とは、精神の研究です簡単に言えば、心理学は人間の心とふるまいに特化した科学です。

これは、私たちの「ブラックボックス」の中で何が起こっているのか、それらがどのように私たちの行動に影響しているのかを、外から受ける刺激を考慮しながら説明することを目的としています。心理学は、人が感覚から得た情報をどのように認識して解釈するかを理解しようと試みます。

さて、「哲学」を意味する英語の「philosophy」は、ギリシャ語の「philo」と「sophia」から来ています。「知識への愛」という意味です。哲学の目的は、現実世界で起こる問題の解決です。

より超越した様々な問題の研究に注力しています。これには、存在、知識、真実、道徳、美、精神、精神、言語などが含まれます。実証的ではない方法で、その実験を行います。概念的な分析、精神的な実験、推測、あるいは演繹法を通じて行われます。

哲学者
哲学と心理学の類似点

心理学は、様々な理由から哲学に頼っています。まず、哲学は心理学に、人間に対する一般的概念を与えました。これは、心理学的な仮定の良い基礎になっています。逆の関係もあります。哲学が目的を達成するために、科学的な方法論をとる場合もあります。どちらの分野も、仮定や研究を共有しています。

その他の類似点で言えば、哲学は心理学の多くの主題に貢献してきました。感覚、認知、知能、記憶、意思などはその例です。すでにお話ししたように、その研究方法や答えは異なるものの、どちらの分野も研究対象を共有しています。

哲学は、2つの方法で心理学に当てはまっていると言えます。一つ目は、精神とその適切な研究方法という、相対的な仮定を通じてです。2つ目に、科学的研究の基礎である全体的な原理を通じてです。

哲学と心理学の違い

どちらの分野でも人のふるまいを研究しますが、この2つは異なります。違いには、方法論、目的、道徳を考慮するかどうかといった点などがあります。

方法論に関して言えば、哲学は概念的な分類とそれらの間に見られる関係を取り扱います。それ故に、どのような方法論も受け入れます。

心理学は、実証的・統計的方法に頼っています。量的・質的な研究を行います。実験と仮定の実証的な検査に集中します。実験は、人間のふるまいを理解して、セラピーなどのツールの正当性を証明するための方法です

両分野の最終目的に関して言うと、哲学はより知的な目的を持っていることに対して、心理学は療法や介入方法の研究に注力しています。哲学は、現実を説明するための哲学的な構造や分野を生み出します。心理学は、哲学のように全体を研究するのではなく、個々の人間のふるまいの変動因子を区分けします。

それ故に、心理学的な仮説は、生物学を考慮します。その例のひとつは、脳の化学物質の研究です。さらに、心理学では個々の違いも考慮しています。同じような状況であっても、別の人とまったく同じようなふるまいをすることはないためです。

石
道徳

2つの考えの大きな違いは、道徳観にもあります。哲学は、すべてを説明することを求めて、それには正しいふるまいというものが含まれています。哲学は、正しいこと、間違っていることを説明します。

心理学は、このような議論を行うことはありません。心理学は倫理と道徳の基準を提案してはいるものの、その目的は何が道徳的で何がそうではないのかということを研究することではなく、どのような道徳観が存在するかということを研究します。

哲学も心理学も、人間とそのふるまいを研究します。類似点も相違点も存在していて、同じことに対して異なる解釈を与えることもあります。どちらが使用する方法も、哲学や心理学が下す答えを条件づけます。しかし、それでも、この2つはいくつかの仮説や結論を共有しています。