東照宮三猿の教え

· 2018年6月8日

今になってもありがたい、東照宮にある木彫りの三猿の話です。

 

元はとても単純で、そして、深い意味が込められています。「悪い方に導く言葉を聞くな」、悪い行いを自然だと見るな」、「理由もなく悪く言うな」の3つです。

面白いことに、時間と西洋の観点がこの教えを少し単純にしてきました。「悪を見るな、悪を聞くな、悪を話すな」です。

絵文字にもある三猿は、元の意味から少し歪んでしまいました。 —猿の並ぶ順番さえもです。

 「真実を知ることが最も美しく、嘘を是認することは最も恥ずべきことである。」
-チセロ
話は、孔子の教えを大事にしていた将軍徳川家康を称えて東照宮が建立された16世紀までさかのぼります。実は、三猿の教えはソクラテスの 「3つのフィルターテスト 」とも似ているのです。

古典図解所や昔の知恵を覗き込むと、学ぶことは多いものです。生活に生かし、知識を改めましょう。

東照宮の三猿は、モラルや私達の好きな神秘を具体化したものです。ここで、一緒に学びましょう。

三猿の教え

三猿の教え

三猿の教えの起源は中国神話にあります。この話には、3つの個性的なキャラクターが登場します。

主導者は聞かザルで、この猿は何も聞きません。言わザルは何も言わず、見ザルは、何も見ません。

このユニークな三匹は、監視役・使者として神により送られてきました。人間の善悪を判断し、神に報告しなければならなかったのです。

この使者達は、神の力で、長所を2つ、欠点を1つ与えられています:

  • 耳の聞こえない聞かザルは、悪い行いをする人を見つけます。そして、目の見えない猿に声を使って伝えます。
  • 目の見えない見ザルは、耳の聞こえない聞かザルの言葉を、唖者である言わザルへ伝えます。
  • そして、言わザルは目の見えない猿から言葉を受けます。神の人間に対する罰の遂行を見るのは言わザルで、を決めていたのも、言わザルでした。

この話の教えで、まず、そして最も重要なことは、いつも心を純粋にしておくということです。悪い方に進んでしまう原因になるようなことを聞くのは避けましょう。理由もなく話したり、悪の行為を自然だと見るのを避けようと言っているのです。

 

ソクラテス3つのフィルターテスト

三猿の教えとこのギリシャの哲学者の話には、似たところがあります。

ある朝、弟子のひとりがうわさ話を聞き、不安になり彼の家を訪ねました。不安がる若者に、賢者は話をする前に3つのことを考えるよう言いました:

  • まず、今から話そうとしているうわさは… 確認できていることなのか? ただの意見か、真実か?
  • 次に、今から話そうとしていることは良いことなのか?
  • 最後に、何を話そうとしているのか? それは、役立つ、または必要な情報なのか?

お分かりいただけるでしょう。この3つのフィルターは東照宮の三猿と似ています。

 

耳をふさいでいる聞かザル

ドクロの三猿

聞かザルは、賢く慎重です。左にいる猿で、調和・平和を保ちたければ、情報を聞く前に、耳をふさげと言います

一定の情報、真実、証拠から逃れることはできません。自分の誠実さを守るため、悪影響、役に立たない情報に関しては気にとめないのは、臆病でも間違いでもありません。

 

口をふさいでいる言わザル

これは中央にいる猿で、うわさ話をやめ、悪を伝染させないことが重要だと示しています。そして、何より、ソクラテスの話にある、真実であるか、善であるか、有益であるかの3つのフィルターにかけ、話をするべきだということです。

 

目の見えない見ザル

ソクラテスの観点から、上手くいかない、役立たない、また、良くないことに目を向けないことも必要だと示しています。これも、受け身で、臆病なことではありません。

反抗せず、侮辱を受け、悪を許すのではありません(罰を決めるのは猿たちなのです)。

善と悪を見極める鋭い観点を持ちましょう。善をもち、正しくあるために、応援してくれた人のために、誤った罰を与えてはなりません。

三猿とソクラテスの3つのフィルターテスト、幾世紀を超え伝え続けられてきたこのシンプルな教えで不純物を取り除きましょう。今こそが、これを必要としている時ではないでしょうか。

何を言うか慎重に、何を聞くか賢明に、そして何を見るか分別をつけましょう。平和と幸せへと続く3つの教えです。