あなたを失うことを恐れて支配する人

あなたを失うことを恐れて支配する人

最後の更新: 19 2月, 2018

あなたの面倒をみる心配をしたり、あなたのことを頭に置いておく心配をしたりしないのに、あなたを失わないように高く柵を設けてしまう人がいます。それは、束縛を愛情と同じほどに高貴なものとして歪め、要求し、ただ止まらない涙しか誘わない共依存的性格のエゴに基づいた関係です。

自分から愛する人が離れていく恐怖は、何よりも自信の無さを意味し、時には、パートナーを個人的所有物とみなす危険な考えすら意味することもあります。何らかの形で恐怖が元になっている関係は苦しみを生み出すことが避けられません。

人によってはあなたを気に掛けることなく、あなたの悲しみを直観できなかったり、多くの落胆を刻みつけたりする人もいます。しかし、覚えておいて下さい。もしその人があなたのことを念頭に置いていないのであれば、自分のことを念頭に置くのを忘れないで下さい。自分の心に耳を傾け、自身をケアしましょう

一見おかしく思われるかもしれませんが、このような類の関係を維持しているカップルも多く存在します。ここではその原因と常に自尊心を守りながら適切に行動する方法を知っていきましょう。

青い髪の女性と蝶

共依存の支配者と思いやりのある人

World of Psychology」という雑誌に掲載された興味深い記事に、2つのタイプの性格が明示されていました。その記事では、一人が支配しもう一人がそれを許すという、不平等な関係が時とともに出来上がっていく現象が説明されています。基本的な特徴は以下の通りです。

  • 共依存の支配者は、コミットメントを中毒の一種として経験します。支配する必要性の裏には自信の無さがあり、そのため、戦略や防御機能を駆使して相手を無力にし、その人を自らの網にかけてしまいます。
  • 共依存の支配者が感じる不安はあまりに強いため、自分自身の空間を存在させることを止め、一つの「微小世界」を存在させようとします。この共通の世界は不信、非難、負の感情で溢れています。
  • 一方で、「思いやり」という言葉はラテン語の「cum-passio(共有された苦しみ)」という語を語源としています。思いやりのある人はパートナーに対して抱いている依存心と失う恐怖のために支配する必要性があることにしっかり気づいています。
  • しかし、それにも関わらず、思いやりのある人は支配者を愛し続けずにはいられず、支配者に気を配り、自分より相手にまず優先順位を与え続けてしまうのです。それは大変特殊で際立つ痛みのサイクルの中で腐敗していく複雑な関係なのです。
水の中の女性と黄色い花

何よりも自分自身の面倒を見ること

支配と依存の両必要性は二つの抑制要素であり、関係の不均衡を好みます。愛の関係が複雑であることは明確であり、皆分かっていることです。しかし現実には、この複雑さは人そのものにあり、そのような関係にあるものではないと言うべきです。

支配することが愛情を抱く唯一の方法であるために、支配する必要のある人が存在します。しかし、他方では本当に愛しているのだけれど、適度な相互依存を表すのに必要な情緒的スキルが欠けている人が存在します。しかしながら、あらゆる関係において、「要求」よりも「長所」に優先順位を与えることが大切です。そうするためには、以下のような戦略を実践することが良いでしょう。

肩を寄せ合う二人

永遠に続くべき関係である自己愛

自分のニーズに注意を払い、自分自身をケアする必要性を決して忘れないことが重要不可欠です。面白いことに、「The Journal of Personality and Social Psychology (人格と社会心理学)」という専門誌に掲載された研究では、若い人は60歳に達した人よりも低い自尊心を持っていることが明かされています。

健康な自尊心、自己認識、そして優れた感情管理能力は、あなたのことを念頭に置いていない人、あなたのことを労わってくれない人にはあなたの涙はもとより、あなたの注目など値しないということを思い出させてくれることでしょう。ですから、ためらわずにあなたの喜びを他のところへ持って行きましょう。

まるで時間が自身の各部分がおさまるべき場所におさめてくれ、経験が私達をより安定した良いバランスと共に成熟へ達するようにと刻んでくれているようです。しかし、各段階のサイクルを一つ一つ楽しみ、自尊心という自身との絆を強めるためにより冷静に歩くことが重要不可欠です。

意識的な感情の関係に「イエス」と言おう

うまくいき、幸せをもたらす関係は情緒的に成熟しており、自覚があります。そこには隠れた恐怖や悩み、不安や愛する人の個人的空間を侵す意志などないので、支配する必要はありません。

意識的で成熟な人は自分の完全性を共有することができます。自己中心さの陰や他人に埋めてもらいたい虚しさを持ち込みません。成熟した関係はきちんとケアされているので、その結果、皆が自由を感じ、同時に共通のプロジェクトの一部と感じることで、自身の成長を念頭に置くことを考えることができるのです。

裸で抱き合う二人と白い花

誰かが何かを私達に要求し、私達を支配し、私達のことを念頭に置いてくれないという気持ちは恋愛関係を超えるものとなり得ます。家族や友人も確かに同様の言動を表すことがあるのです。

行動し、自分の領域を守り、自分の権利を労わり、何よりも、尊重を求める自分の心の声に耳を傾けましょう。自分自身の面倒をみることは根本であり重要です。あなたの自尊心を労わりましょう。自分自身を労わるということは誰にとっても自己中心的なことではないのです。

メイン画像提供:クラウディア・トレンブレイ


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