うつ病の母親を持つ子ども

· 2018年8月12日

人間というものは、広い目で見ると、その人が置かれた環境の賜物です。生まれてから数年の間にお世話をしてくれる人が、その人がどんな人間になるかに重要な影響を及ぼします。 うつ病を抱える母親の子どもは、他の子どもと比べて特定の特徴がみられるようです。

研究によれば、母親が精神障害を患っている子供の脳には少し違いがみられます。神経生理学的な理由はわかっていませんが、扁桃体が大きい傾向にあります。これによる影響に関してもまだ解明されていません。感情的に飢えている子どもたちに見られる状態です。うつの母親は、子どもに物理的な変化をもたらしてしまうのです。

 

「うつは、自分自身が苦しんでいる囚人であり冷淡な看守の牢獄です。」

-ドロシー・ロウ-

 

うつの母親と環境

出産後うつ状態になる母親もいます。これは産後鬱と呼ばれています。母親になることで起こるホルモンの変化に関係しています。しかし、その母親の親との関係にも関連しています。

悩むママ

大抵、産後鬱は短い期間で現れます。しかし、他に問題があるときには悲しみが倍増します。その為、育てられた環境が影響してうつになる母親もいます。妊娠前から鬱で、出産と共に症状が悪化する人もいます。

もちろん、母親の鬱は妊娠中だけに起こることではありません。いつでも起こりえます。しかし、最もはっきりした子どもへの影響は、生まれてからの5年間や思春期などの重要な時期に起こります。

うつにおける子どもの役割

いくつかのケースでは、うつ状態の母親は子どもに慰めを求めがちです。つまり、子どもが問題の中で役割を担わされています。母親の悲しみへの慰めです。子どもが、母親の暗闇のなかでのオアシスと化します。

ハグ

これは母親にとってとてもプラスに働くこともあるかもしれません。しかし、長期的に見て子どもにネガティブな影響を及ぼします。無意識のうちに、自分にはそぐわない役割を演じるようになります。「ママのためにそばにいなきゃ」、「自分は自分のものじゃないんだ」ということを学びます。別の言葉で言えば、自分の保護者のニーズを内面化し、自分の個別化を拒否します。

別の場合では、うつの母親が自分の子どもを慰めの源とはせずに重荷と感じます。計画していない妊娠の場合よく起こります。子どもたちの人生の中で自分の存在を制限して、愛情表現も制限するかもしれません。赤ちゃんそのものの無視やニーズの無視などです。これによって、赤ちゃんの中に疎外感が生まれます。

うつ病の母と思春期の子ども

うつを抱えた母親は、思春期に大きな影響を及ぼすことがあります。大人のうつと子どもうつが張り合うことはよくあることです。その結果お互いを責めます。そして、予想もしなかったような結果を引き起こしたりします。

うつを抱えた母親との関係を戦場にしてしまう10代の子どもがいます。休戦はあり得ません。どちらにも痛みを引き起こします。どうすることもできないような乗り越えられない距離を生み出す場合もあります。

不安と極端な依存により、うつの母親に責任をなすりつけられることを受け入れてしまう子どももいます。そうして、内面で感じている計りがたい痛みを修復しようとします。依存は共生し、そのまま残ります。その「へその緒」は、最悪死ぬまで残るのです。

女性

うつを抱えた母親は、子どものニーズを気にする心理的余裕がないかもしれません。自分の鬱を専門的に治療する必要があるかもしれません。そうでなければ、母親であることを喜べないだけでなく、長期的に子どもに害を及ぼしてしまいます。